イオンが惣菜事業の新戦略を発表、シェフ・クオリティの惣菜をSPAにより開発・製造

2024.06.06

イオンが、シェフ・クオリティの惣菜をSPA(製造小売業)により開発・製造する惣菜事業における新戦略を発表した。新しい戦略では、シェフ・クオリティの惣菜をSPAにより開発・製造を行い、食し好の多様化により近年高まるスーパーの食品の売り場においてもプロ料理人の品質を気軽に購入したいというニーズに応えていく。

イオン 惣菜戦略発表会に参加した井出武美・イオンリテール代表取締役社長(左から二番目)、手塚大輔・イオン執行役物流担当(右から二番目)

2023年は惣菜の市場規模は10兆9287億円(「2024年惣菜白書」一般社団法人日本惣菜協会調べ)と過去最大となりコロナ禍で一時期落ち込みはしたものの堅調に拡大を続けている。その中で、イオンは料理・製造のプロチーム、最新の製造技術によりシェフ品質の美味しさを追求し、家庭の食事の代替品という従来の食品小売企業における惣菜の役割に止まらず、外食を含めた全ての食卓のニーズに応えていきたいとしている。

こういった背景のもと、6月6日(木)より新コンセプトの惣菜プロセスセンター(PC)「Craft Delica Funabashi」(クラフトデリカ船橋/所在地:千葉県船橋市)が本格稼働した。「まいにち、シェフ・クオリティ」をコンセプトに、本格レストランで提供される品質を実現しながら効率的に商品を製造・販売できる次世代型惣菜PCは、2021年からイオン、イオンリテール、イオンフードサプライの3社によって進められてきたグループ横断のプロジェクトとなる。

次世代型惣菜PCでは以下の取り組みを推進する。

≪コンセプト「まいにち、シェフ・クオリティ」を具現化する3つの施策≫
・商品開発・・・マーチャンダイジング(MD)/料理/製造のプロチームによってシェフ品質のおいしさを追求するSPA体制
・製造・・・シェフの調理工程を生産ラインで再現する製法/製造機器を採用したセンター設計
・販売・・・高品質と店舗作業の効率化を両立する商品特性に応じたセンター加工度の最適設計

惣菜の品質だけではなく、約500品目を展開し品揃えも充実させる。そのために最新設備による出荷量の拡大や、AI(人工知能)発注システムAIオーダーとの連動によるサプライチェーン全体での生産性向上などセンターと店舗の両面で生産性を高めていく。 AIオーダーとの連携は年度内に順次実装予定だ。

クラフトデリカ船橋では、R&D(研究・開発)機能も果たす。シェフと開発のスペシャリストチームを結成し商品の研究開発を行い、新規開発商品のソース・キットが全国のPCへと展開される。

また次世代型惣菜PCエリア構想として、2028年を目処に3大都市圏を含む各拠点へのPC設立も計画している。

開発商品事例
■定番商品:原材料・味・調理工程の全てを刷新することで専門店水準の品質を実現

自社製オリジナルブイヨンを真空調理により浸透させた鶏からあげ『唐王』/価格(100g当たり)本体 218円 税込 235.44円

原料の鮮度管理を徹底し独自製法でふっくら感を付加した『自慢のアジフライ』/価格(1枚当たり)本体 200円 税込 216円

しっとり柔らかく仕上げたチキンに自社製ソースがからむ『グリルチキンOver 自慢の ガーリックライス』/価格(1パック)本体 550円 税込 594円

レストランメニュー:食のプロチームによる商品開発と調理手法により本格レストランの味を再現

シェフ監修のアメリケーヌ ソースを贅沢につかった『海老トマトクリームスープごはん -リゾット仕立て-』/価格(1パック)本体 398円 税込 429.84円

新惣菜PCにシェフを含めた新たな体制で開発し「レストランクオリティ」を実現。主食にもなる新ジャンル「スープごはん」を開拓し展開を拡大する。

ココナッツミルクをふんだんに使った本格レシピでつくる『タイ風ココナッツカレー』/価格(1パック)本体 498円 税込 537.84円

≪ 新惣菜プロセスセンターの概要 ≫
運営企業:イオンフードサプライ株式会社
センター名称:「Craft Delica Funabashi」(クラフトデリカ船橋)
住所:千葉県船橋市高瀬町24-6
稼働開始日:2024年6月6日(木)
面積:延床面積2万1868㎡(6626坪)
製造商品:温惣菜、寿司、チルド惣菜、弁当の半加工品/完成品、ソース、原料加工
商品供給先:イオンリテール、まいばすけっと など関東エリア合計約1500店舗

≪センター名称(Craft Delica Funabashi)に込めた想い≫
お客の日々の暮らしをより豊かにするために、食卓に彩りを添えるちょっと特別なメニューとプロのおいしさを気軽に届けたい。そのために専門的知見と情熱を持って独自に設計した レシピを、厳選素材と製法で心をこめて一品一品つくりあげる・・・この思いをCraft(一品一品、心を込めてつくる)という言葉に込め「Craft Delica Funabashi」というセンター名称としている。

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