「LINE・Yahoo! JAPAN・PayPay マイレージ」が来春提供開始、マイレージ型販促プラットフォーム

2022.12.19

Zホールディングスのグループ企業であるLINEと、Yahoo! JAPAN、PayPayは2023年春より、マイレージ型の販促プラットフォーム「LINE・Yahoo! JAPAN・PayPay マイレージ」を提供開始する。

「LINE・Yahoo! JAPAN・PayPay マイレージ」は、オフラインである店舗(※1)と、オンラインであるEC(電子商取引)(※2)を横断した販促プラットフォームとして、メーカーなどのさまざまな企業が参加可能で、購買データを活用した継続的かつ効果的な販促を実現できる。

また、LINE、Yahoo! JAPAN、PayPayは「LINE・Yahoo! JAPAN・PayPay マイレージ」など、今後展開していく販促サービスの核となるリアルタイムでのPOS連携の実現に向け、メーカーや小売りなどの企業が参画する「LINE・Yahoo! JAPAN・PayPay販促コンソーシアム」を設立する。

「LINE・Yahoo! JAPAN・PayPay マイレージ」は、Zホールディングスグループで将来予定しているID・データ連携(仮称)とは独立した形で開始するが、ユーザーにさらなる便利でお得なサービスを提供するため、連携についても検討していく。

実施に当たっては、必要に応じて本人の同意を取得するなど個人情報保護法を遵守し、プライバシー保護を最重視した安全な環境でデータを取り扱う。

国内の販促市場は広告市場をしのぐ規模でありながらも、ダイレクトメールやチラシなどのアナログが中心といわれている。そのため、企業はユーザーの購買行動などのデータが得られず、正確な効果測定も難しいため、継続的かつ最適な販促活動を実行しにくいという課題があった。

そこで、月間利用者数約9300万人(※3)のコミュニケーションアプリを提供するLINEと、ECなど約100の多様なサービスを提供し月間利用者数約5500万人(※4)を抱えるYahoo! JAPAN、登録利用者数約5300万人(※5)の決済およびポイントサービスを提供するPayPayは、異なる得意分野を持つ3社それぞれの強みを最大活用したマイレージ型の販促プラットフォーム「LINE・Yahoo! JAPAN・PayPay マイレージ」を提供することで、日本における販促のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進に挑む。

ユーザーが「LINE・Yahoo! JAPAN・PayPay マイレージ」に参加するメーカーの対象商品を、オフラインでは対象店舗にてPayPayの決済で、オンラインでは「Yahoo!ショッピング」の対象ストアで購入すると、それぞれの商品の購入金額に応じてマイルが貯まる。

ユーザーは自身の購入した商品の購買情報を「LINE・Yahoo! JAPAN・PayPay マイレージ」のサービス画面上で確認できると共に、マイルを貯めることでPayPayポイントなどの特典が受けられる。これにより、ユーザーはオフラインとオンラインの垣根を越えて、いつでも買えば買うほどお得に買物ができる。

「LINE・Yahoo! JAPAN・PayPay マイレージ」のサービス概要
「LINE・Yahoo! JAPAN・PayPay マイレージ」のUI(イメージ)

こうした仕組みにより「LINE・Yahoo! JAPAN・PayPay マイレージ」に参加するメーカーなどの企業は、ユーザーに対する継続的な購買促進が見込める。加えて、ユーザーのオフラインとオンライン双方での購買や行動の傾向などをつかめると共に、購買データを活用した継続的かつ効果的な販促が実行できるようになる。

参加企業は、従来のスポット型キャンペーンと比較して販促コストを抑えられることに加え、LTV(顧客生涯価値)の最大化を実現し、ロイヤルカスタマー(※6)の増加も期待できる。

また、「LINE・Yahoo! JAPAN・PayPay マイレージ」では今後の展開として、企業によるユーザーへの直接的な販促を可能にすべく、各参加企業のLINE公式アカウントと連携する予定だ。ユーザーはLINE公式アカウントから、自分の購買履歴に基づいた情報が届くため、さらにお得で便利な買物体験ができるようになる。

なお、LINE、Yahoo! JAPAN、PayPayの3社は、メーカーや小売りなどの企業が参画する「LINE・Yahoo! JAPAN・PayPay販促コンソーシアム」を設立する。

コンソーシアムは、メーカー企業への CRM機能の提供と、「LINE・Yahoo! JAPAN・PayPay マイレージ」など今後展開していく販促サービスの核となるリアルタイムでのPOS連携の実現に向けて、3社と参加企業間で協議するもので、「LINE・Yahoo! JAPAN・PayPay マイレージ」提供開始時には10社以上が参加予定だ(※7)。

LINE、Yahoo! JAPANおよびPayPayは、「LINE・Yahoo! JAPAN・PayPay販促コンソーシアム」を通じてメーカーや小売りなどの販促に貢献すると共に、ユーザーにとってより便利でお得な買物体験の創出を目指していく。

さらに、PayPayはこれまでPayPay加盟店向けに提供してきた販促サービス「PayPayクーポン」の新機能として「商品クーポン(仮)」を2023年5月以降に提供する。

「商品クーポン(仮)」は、メーカー向けの販促サービスとなり、ユーザーがPayPayアプリ上で事前にクーポンを取得した上で、対象店舗にて特定の商品を購入するとPayPayポイントが付与される。メーカーはPayPayアプリで「商品クーポン(仮)」を発行することで、その時期に注力して販売したい特定の商品をユーザーに訴求することができ、効果的な販促が可能となる。

国内最大規模のユーザーを抱え、日常のあらゆるシーンで活用されているサービスを提供するLINE、Yahoo! JAPAN、PayPayは、今後もZホールディングスループのシナジーと情報技術の力を最大活用し、日本における販促のDXを推進することで、企業の継続的かつ効果的な販促活動の実現を後押しする。そして日本中のユーザーに、これまでにない満足度の高い買物体験を提供し、社会をより便利にしていくとしている。

楽天などに代表されるように、経済圏を強化することでお客を囲い込む動きが活発化する中、今回の動きはZホールディングスのグループ内の企業がマイレージを通じて結び付きを強め、より広範な経済圏を作り出す動きとして注目される。

※1:PayPayの決済が使える対象店舗のみ対応。
※2:当面は「Yahoo!ショッピング」のみ対応。すべての決済手段が利用可能。
※3:2022年9月時点
※4:月間ログインユーザーID数。2022年9月時点
※5:2022年12月現在
※6:企業やブランド、その商品などに対して愛着を持ち、継続的に購入や利用をするユーザーのこと。
※7:2022年12月13日現在

お役立ち資料データ

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