GW直前! この提案は実施したい!! 惣菜編 品目別、日別の動向を生産計画に生かす
2024.04.25
今年のゴールデンウィーク(GW)前半は4月27日(土)、後半は5月3日(金)~6日(月)の4日間。中日は30日(火)~5月2日(木)。連続休暇を取れば10連休となる。
昨年の日別販売数量、値引き数量、廃棄数量、最近の動向も考慮に入れてむだのない販売計画と製造計画を立てる。「売れる日」「売れない日」のめりはりを付けて販売する。
2023年のGWの加工商品と外食の日別動向(総務省の「家計調査」の日別動向)では、まず5月全体の消費動向では食料品計は105.7%。外食、給食を除く食費は104.2%の増。外食、給食は113.5%の増であった。
最近は日配部門と惣菜部門の売上げが好調。生鮮素材よりも加工食品の成長が見られる。畜産部門の落ち込みは「肉惣菜」の販売のチャンスだと思った方が良い。
外食と内食のボーダレス化から外食の動きも見る必要がある。23年の場合、外食の需要が高まる日はGW前半の29日(土)と連休中の3日(水)、4日(木)、5日(金)であった。5日の「こどもの日」を境に需要は低迷した。
調理食品の需要が高まった日は、同じく29日(土)と3日(水)~5日(金)だったが、中日は外食に比べて浮き沈みの幅が狭かった。外食の日別消費支出はピークで約1万円、調理食品は約5000円だった。
今年の27日の土曜日は、外食、内食の需要がピークになるとみられるため、外食に負けないようにしたい。後半の3日(金)~5日(日)は外食との戦いとなる。
外食グレードの商品を、外食の半額程度で販売したい。6日(月)も連休であるが故郷から帰る時季であるため、ごちそうメニューは控えた方が無難だ。
昨年の外食の日別消費支出では29日(土)、3日(水)~5日(金)が突出していた。他の日の落ち込みは調理食品に比べて激しい。
目次
図表は2023年の総務省「家計消費」より(以下同)

一方の調理食品の日別消費支出は、3日~5日はやや高いが、他の日も含め、ほぼ安定した消費であった。

弁当
23年の弁当は3日(水)と5日(金)に需要は高まるが、他はあまり大きな変化は見られない。GW前(26日)と後(8日)の動きが悪いため、これを踏まえて前後の作り過ぎに注意する。

寿司弁当
トレー下半分を太巻き、細巻き、具入りいなり、上半分を幕の内弁当の具材を詰めた寿司弁当。寿司部門と連携した弁当だ。行楽やこどもの日の弁当として訴求したい。

キッズメニュー
こどもの日のメニューとして、子どもの好きなハンバーグ、オムレツ、ウィンナー、エビフライ、チキンナゲット、フライドポテト、ご飯、フルーツゼリーを盛り合わせたプレートの開発。
一緒にキャラクターかまぼこをトッピングした「ぶっかけうどん」もセットにしたい。

寿司
23年5月の消費支出は残念ながら前年比98.3%と、前年を下回ってしまった。今年はますの寿司、笹寿司、柿の葉寿司、ばってら寿司、棒寿司など「全寿司弁当祭り」などを企画して売上アップを図りたい。GW初日と5日が売れる日といえる。

握り寿司
人気のたねを2カン盛り合わせたもの。回転寿司でも1皿2カン出されるので、2カン盛りもあってもよい。絞り込むことで寿司だねの管理も楽になる。細巻きを一緒に盛れば付加価値が高められる。

柿の葉寿司
柿の葉寿司は奈良、和歌山、石川、鳥取地方の郷土料理。個包装になっているため乾燥も少ない。インストアでは製造できないため、専門メーカーのものを仕入れて販売する。行楽にも、おもてなしでも重宝して使える。

押し寿司
福井の押し寿司弁当。6種類のたねが盛られている。特徴は押し寿司を作る調理器具がそのまま使われていること。残った器具で家庭でも押し寿司を作ることができるリユース容器だ。皿に盛り付ければおもてなし料理にもなる。

おにぎり
おにぎりはGW前半のスタート日と3日、4日によく動く。5日のこどもの日からだんだんと動きが悪くなるので注意する。行楽おにぎりはインストア製造よりアウトパックおにぎりの方が安全だ。GW初日、3日、4日が売れる日。

焼きおにぎり
焼きおにぎりは関東ではしょうゆ味、中部から東北かけてはみそ焼きおにぎりだ。冷凍食品の焼きおにぎりはしょうゆ味であるため、全国どこでもなじみがある。できれば店内で焼いて温かいものを提供したい。

調理パン
調理パンもおにぎりの動きとほぼ重なる。23年は4日、3日、29日の順に動いている。中3日の落ち込みが激しいため、発注量、製造量に注意する。GW初日、3日、4日が売れる日といえる。

山賊焼きバーガー
長野県の塩尻、松本地方の山賊焼きをバーガーにしたもの。名古屋のみそカツ、福井、福島、長野のソースカツ、新潟のたれカツ、宮崎のチキン南蛮など地方のカツや揚げ物をバーガーにした商品提供をしたい。

他の主食的調理食品(スナック)
スナック類はGW前半と後半に2つの山ができる。GW初日、29日、4日、6日が売れる日。23年は平日の1日の落ち込みが激しかった。今年も注意する。

アレンジピザ
基本となるマルゲリータピザを家庭で好みのトッピングをして再加熱すれば、「わが家のオリジナルピザ」が完成する。できれば焼く前のチルドピザ、もしくは冷凍ピザも販売したい。

パンケーキ
鉄板のある店はホットケーキを製造してはどうか。専用ディスペンサーを使えば均一の大きさで焼ける。小さいサイズを3枚、5枚入りで販売するのもよい。

天ぷら、フライ
30日、3日、4日が売れる日といえる。5日のこども日は思ったほど動きがよくない。1日、2日は作り過ぎに注意。

エビフライ
エビフライ、エビ天はハレの日の定番メニュー。大型のエビフライを8本~10本パックにして販売したい。タルタルソースも関連販売する。

若鶏唐揚げ
鶏唐揚げはおかず、おやつの他、ビール、酎ハイのつまみなど幅広く食べられている。GWは300g、500gの大型パックを販売したい。

カツレツ
コロッケ、メンチカツ、チキンカツ、ハムカツ、串カツなどは普段のおかず。GW初日、3日、4日の谷間が売れる日。5日は思ったほど売れていない。

厚切り豚カツ
普段の2倍以上の柔らかい厚切り豚カツを販売したい。売れる5月3日、4日に切り口を見せて販売する。

焼き鳥
23年は3日、29日、4日の順に売れた。1日、2日、7日、8日の作り過ぎに注意。

鶏半身焼き、鶏半身揚げ
鶏の半身を揚げたり、焼いたりした料理。インストア製造ではフライヤーで揚げた後にオーブンで加熱する方法がある。

ハンバーグ
惣菜のハンバーグは「ごちそう」になっていないのではないか。おかずよりお弁当需要の方が高い。売れる日はGW初日と30日と8日。ミニハンバーグ、ミートボールにも注力したい。

ハンバーグ弁当(598円)
コンビニのローソンの商品。大きなハンバーグにデミグラスソースが添付されている。

ハンバーグ2個入り弁当(298円)
小型のハンバーグが2個入った弁当。298円は安い。

サラダ
5日のこどもの日が一番売れる。他は平均的な動きがみられる。ポテトサラダやマカロニサラダなど、マヨネーズベースから、ドレッシングベースの「生野菜サラダ」に需要が移る。エスニック系では、チョレギサラダの次はナムルサラダ、ヤングパパイヤサラダが期待できる。

トトポス(トルティーヤチップス)サラダ
アボカド、チェダーチーズ、サルサなどディップをトルティーヤチップスと野菜サラダと一緒に提案したい。
