ヨークベニマル泉玉露店が11月8日オープン、今期1号店、建設コスト高騰を受け天井をスケルトンタイプに
2024.11.11
ヨークベニマルは、2024年11月8日、福島県いわき市にヨークベニマル泉玉露店をオープンした。JR常磐線泉駅の北口から西に約600mに位置し、駅近店舗となる。
広大ないわき市の南部、泉駅周辺では3店目の出店となり、ドミナントを固める出店となる。売場面積約575坪で比較的大型の売場を持つが、初年度年商計画は15億円と、既存店が至近に存在することを受け、控え目と言える水準になっている。
工場跡地をドラッグストアのウエルシア、100円均一ショップのセリア、サービスからなるショッピングセンターとして再開発したもので、ヨークベニマルが核店となるヨークタウン泉玉露を形成する。
周囲には0歳~49歳の構成が高く、1人~2人世帯が6割を占める。学校も多く、子育て、教育が盛んな地域となっているという。
ヨークベニマルとしては土地は賃借、建物は自社での出店で、ショッピングセンターのデベロッパーではない。建物はヨークベニマル、ウエルシア、セリアそれぞれ独立した別棟方式になっている。隣の敷地には住宅が開発される計画がある。
ヨークベニマルは今回のオープンで福島県81店体制となった。いわき市内では24年2月オープンのいわき平店以来、14店目の出店となった。全社では他、宮城県64店、山形県22店、栃木県35店、茨城県46店の合計248店体制となった。
建設コストの高騰などの影響を受け、同社としても今期の出店は2店にとどまる。そのため、下期に入っているが、泉玉露店は今期初の出店となる。
今回、実験的に売場の天井をスケルトン形式とし、イニシャルコストの低減を図っている。総投資額は1割ほど減少。坪単価で7万~8万円下げることができた。
天井を貼らずにスケルトンにしたため、建物は1m強低くすることができ、同時に室内の解放感も高めることができている。空調の台数も減らすことができ、省エネを実現。今後、ランニングコストについても検証を進める。
「建設コストの負担が大きく、大きな問題になっていた。オープン後、売場を見ても違和感はないと感じている」(大髙耕一路社長)
マーチャンダイジングでは、まずは全社的に強化している鮮魚売場では、いわきで水揚げされる「常磐もの」の新鮮な魚を品揃え。また、少人数用のサイズからファミリー向けサイズのパックに加え、フライパンで簡単調理ができる味付け不要の商品も取りそろえる。
店内加工にこだわる精肉売場では、福島県産和牛から、調理に簡単・便利な味付肉まで幅広い商品を品揃え。また、環境に配慮し、トレーを使用しない「ノントレー」商品の充実にも努める。
店舗先頭の青果売場では、契約農家の福島県産野菜の他、いわき市産の地元野菜の品揃えを強化。また、旬の果物を使用した、フルーツ盛り合わせ、カットフルーツを取りそろえる。
デイリー売場では、地域でなじみのある商品やソーシャルネットワーキングサービス(SNS)などで話題の商品を品揃えする。
また、冷凍食品は大型パックやアイス・デザートなど、子どもにも人気の商品を取りそろえる。
グロサリー売場では、調味料、乾物の品揃えを押さえた上で、子どもが多い地域であることからスナック菓子、ポケット菓子の品揃えを強化。また、まとめ買いに便利な大袋、大型パックも取りそろえる。
惣菜売場では、健康をテーマに雑穀米を使用した弁当や、レンジアップ商品を品揃え。また、夕方のお買物の時間帯に合わせ「出来たて」「作りたて」の惣菜の提供に努める。
寿司売場では、マグロにこだわりコロ(ブロック)で仕入れた本マグロ使用の生寿司、海鮮丼、手巻き寿司を取りそろえる。
ベーカリー売場では全粒粉を使用したパンやドーナツ、ピザを取りそろえる。また、ランチタイムに合わせ、出来たて商品の提供に努める。
ヨークベニマル泉玉露店概要
所在地/福島県いわき市泉玉露2-10-31
オープン日/2024年11月8日
営業時間/9時~21時
構造/鉄骨造平屋建て
駐車台数/150台(全体)
売場面積/1902㎡(ヨークベニマル)
店長/後藤英明
従業員数/98人(正社員18人、地元採用者80人)
年商見込み/13.5億円(初年度)
売上高構成比見込み/鮮魚8%、精肉14.9%、果実4%、野菜8.3%、日配品21.7%、加工食品26.9%、日用品3.2%、惣菜8%、寿司2.8%、ベーカリー2.2%
SKU数/食品(精肉、鮮魚、青果、日配品、加工食品)1万300、日用品2300、デリカ250、合計1万2850
商圏/1km圏内人口8838人3831世帯、2km圏内2万1852人8903世帯、3km圏内2万7880人1万1554世帯