ヨークベニマル古河店が2月14日オープン、古河市初出店の700坪超の大型店、無印良品と共同出店
2025.02.14
2025.02.10
ヨークベニマルは2月14日、茨城県古河市に古河店をオープンした。今回のオープンで全社店舗数は248店になった他、茨城県では47店体制となる。古河市への出店は初めてとなった。

東北地盤の同社にとっては、北関東に向けた南下政策の一環で、比較的商圏人口の多いエリアでの展開となる。
「古河駅東部計画(仮称)」として住宅や商業施設などの開発が進むエリア内に立地し、ヨークベニマルとカインズが核店舗の位置づけ。付近では古河市の循環バス「ぐるりん号」が運行し、店舗脇に「カインズ・ヨークベニマル前」の停留所がある。
3月7日には、同店の2階に無印良品がオープンする予定。ヨークベニマルとしては過去にも無印良品との共同出店をしていて、若年層を呼び込む効果も期待できる。
出店する敷地内にはカインズが2024年10月23日、スターバックスコーヒーが同11月14日にすでにオープンしていて、ヨークベニマルの出店によって新たな核店が登場することになる。
無印良品、カインズ、スターバックスコーヒーなどはヨークベニマル同様、古河市初出店となる。
「(開発途中で)ぽつんとお店ができた感じだが、多分、3年、4年したとき、風景ががらっと変わってくるのではないかと思う。多分、ここが古河の(商業の)メインになってくるのではないか」(真船幸夫会長)
JR宇都宮線の古河駅から東に約2.3kmに位置し、1km圏内の人口は8593人、世帯数は3653世帯だが、2km圏内になると3万5068人、1万5407世帯、3km圏で6万2359人、2万7224世帯となっていることから3km圏の比較的広域からの集客が求められるだろう。
世帯の構成人員は1、2人世帯が約6割、3~4人世帯も3割半ばを占め、世代別では40代の構成が高い地域。近隣には、小・中学校、高校が多く、店舗東側には製造業などの複数の工業団地が広がるにぎわいのあるエリアだという。

売場面積は736坪と大型。「いままでの店よりも一回り大きいので、冷凍食品などカテゴリーごとに上質、尖った商品を入れ込んで、売れ行きを見るなど、だいぶ強弱を付けて品揃えしている他、2月末にはイトーヨーカドー郡山店を継承したヨークパークをオープンするので、その辺りの商品も一部取り入れたりしている」(真船会長)


一方で、基本のマーチャンダイジングは既存店同様、「鮮度・味のこだわり」を徹底。
鮮魚売場では、マグロにこだわり、品揃えを強化する他、豊洲市場を活用し、旬の丸魚を展開する他、需要に応じて刺身などに加工して提供。


精肉売場では、茨城県産の和牛「常陸牛」のステーキや焼肉、薄切り肉を毎日買い得の価格で提供。少量サイズから徳用サイズまで、幅広くお客のニーズに応えられる品揃えの充実を目指す。また、ローストビーフや馬刺しなど、つまみ系の商品も提案。
同店の北にある小山雨ヶ谷店(栃木県小山市)が精肉、特に牛肉の打ち出しで強みを発揮し、全社でもトップレベルの売上げになっていることもあって、古河店でも精肉売場を特にアピールし、強力な売場としいてきたい意向。


青果売場では、地元市場からの調達に加え、地元契約農家と協力し、地元野菜の販売に注力。また、店内加工にこだわったカットフルーツも展開する。


デイリー、グロサリー売場では、地元で定評のある銘菓、名産品の取り扱いを強化し、さまざまな「なじみの商品」をそろえる他、一方で全国の商品も豊富に品揃えする。


ニーズが高まっている冷凍食品の売場はスペースを拡大し、ワンプレート商品や有名店の商品など品揃えを強化する。

惣菜売場では、自社工場、店内製造にこだわった弁当、惣菜を提供。時間帯に配慮した「出来たて・作りたて」商品の販売を強化する。


寿司売場では、品質にこだわった本マグロ入りの握り寿司や、店内炊飯の「さんかくおむすび」を取りそろえる。



ベーカリー売場ではパンに加え、ピザ、昼食に最適な調理パンなどを豊富に品揃えする。
古河店は大型店ではあるが、初年度年商見込みは16.4億円とかなり控え目。しかしながら、将来的には地域の旗艦店クラスを目指す店であることから、初年度はもちろん、2年目、3年目と大きな年商、伸びが期待される。
売上高構成比計画は鮮魚9%、精肉17.5%、果実4%、野菜11.5%、日配品20%、加工食品22%、日用品2.5%、惣菜8.5%、寿司2.5%、ベーカリー2.5%。強化している精肉の高さが際立つ。
SKU数は食品(鮮魚、精肉、青果、日配品、加工食品)が1万739、日用品が3018、デリカ(惣菜、寿司、ベーカリー)が323の合計1万4080。大型店だけあって、SKU数は多くなっている。
建築コストが高騰する中、各社出店を抑える傾向にあるが、同社は今期末となる2月28日にはイトーヨーカドー郡山店跡を再開発する「ヨークパーク」(福島県郡山市)内のヨークベニマル西ノ内店を施設のグランドオープンに先立ってオープンする他(ヨークパークのグランドオープンは3月14日)、来期、2025年度には3店のスクラップ&ビルドを含む5店の新店を計画するなど、出店を強化する方針だ。
その他、改装も20店程度実施するなど、店舗の磨き込みを進める。

ヨークベニマル古河店概要
所在地/茨城県古河市西牛谷字中明1470
オープン日/2月14日
営業時間/9時~21時
駐車台数/488台(全体)
構造/鉄骨造2階建て(1階:ヨークベニマル、2階:無印良品)
売場面積/2434㎡(ヨークベニマル)
店長/飯塚重信
従業員数/111人(正社員19人、地元採用者92人)
年商見込み/16.4億円(初年度)
商圏/1km圏内:人口8593人、世帯数3653世帯