U.S.M.Hがプランテックスと組み、自社運営の植物工場を本格始動、新プライベートブランド第1号のレタスを生産、販売
2022.06.19
ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(U.S.M.H)は、プランテックスと2020年の基本合意以来、協働して本格稼働に向けて準備を進めてきた植物工場「THE TERRABASE(ザ・テラベース)土浦」での生産を本格的に開始すると発表した。
THE TERRABASEの「TERRA」は、ラテン語で「大地」や「地球」を意味する言葉。「『地球環境に優しく』ありたい、私たちの地球環境への取り組みの拠点である」という思いを込めて名付けたという。
植物工場では U.S.M.H の新しいプライベートブランド(PB)の「Green Growers(グリーングロワーズ)」の商品第1号となるレタスを生産し、6月19日から店舗およびネットスーパーで販売を開始する。
THE TERRABASE外観全体 栽培棚
グリーングロワーズは「安心・安全」「健康的」「環境にやさしい」をコンセプトにしたブランドとして、今後もさまざまな商品を展開していく意向。

ザ・テラベースで、レタスは完全密封、完全機械化された環境で育つ。レタスを栽培する装置は複数の栽培棚が個別に密閉され、栽培棚はAI(人工知能)などを活用して探索した最先端の栽培条件に基づいてレタスの成育に最適な光の量、空気、栄養素を制御している。
この密閉方式を採用することにより、従来以上に精密な環境制御が可能となったという。
また、ザ・テラベースでの使用電力は再生可能エネルギーを使用し、脱炭素社会へ向けてクリーンエネルギー100%による工場運営を目指すとしている。
工場内の完全に密閉された棚での水耕栽培のため、衛生管理が徹底されていることから虫の混入や菌の繁殖がしにくい環境に設定されている。また、露地結球レタスの栽培時と比較すると、レタス1個当たり12ℓ以上少ない量の水で栽培できるという。
科学技術によってレタスの生育に最適な環境で育つこともあって高栄養価で、柔らかい一方でシャキシャキとした歯応えが特徴になっている。




6月19日以降、一定の店舗と、その中で対応している店舗についてはネットスーパー、さらにU.S.M.HのEC(電子商取引)サイト(https://mygreengrowers.com/)で販売開始する。以後、徐々に販売店舗数を拡大し、U.S.M.H グループ会社店舗全店で取り扱うように進めていく予定。
販売店舗については、6月19日に取扱開始の店舗としてマルエツ江戸川橋店、フードスクエアカスミイオンタウン守谷店、フードスクエアカスミ学園店、マックスバリュ東習志野店の4店。6月23日に取扱開始の店舗としてマルエツ清澄白河店、マルエツ金町店、フードスクエアカスミ水戸赤塚店の3店の計7店となる。
U.S.M.Hとプランテックスは共同で野菜本来のおいしさや鮮度を追求しながら、野菜に新たな価値を創造することを目指して本事業に取り組んできた。
プランテックスの技術により生まれたレタスをU.S.M.H が自社の販売網で直接流通させ販売する「製造小売モデル(SPF、Specialty store retailer of Private label Foods)」として、「食の販売者」であるU.S.M.H が商品開発から生産、販売まで一貫して関与することで収穫から販売までの時間が短くなり、また、供給も安定する効果が見込める。
両社は今後も協力して他の野菜の製造販売についても研究、開発を行いながらサスティナブルな世界の実現を目指し、取り組んでいくとしている。