Visaのタッチ決済とは?使い方やメリット、使える店舗などを解説

2022.07.21

出所:Visa

スマホやICカードを専用のカードリーダーにかざすことで、商品の支払いを行える非接触型決済(コンタクトレス決済)。現金要らずでスムーズに会計を済ませられるだけでなく、事業者は集客を図れる、消費者はポイントが貯まるなどの利点が存在する。

多様な非接触型決済サービスが存在する中、着実に普及率を高めているのがVisaのタッチ決済だ。本記事では、Visaタッチ決済の概要およびメリットをまとめた後、サービスを使える店舗、お得なキャンペーンを紹介していく。

Visaタッチ決済とは?

Visaのタッチ決済とは、カードリーダーにカードをかざすだけで支払いできる、非接触型決済である。その利便性や衛生面の高さから、事業者・消費者双方から高い支持を得ている。

まずは、Visaタッチ決済の概要から見ていこう。

Visaタッチ決済の普及率

店員と現金のやり取りが不要な点や、スムーズな会計でレジ混雑を回避できる点など、新型コロナウイルスの感染拡大防止にも寄与するとして、Visaのタッチ決済は全世界で急激に普及している。

コロナ禍となった2020年には、世界200の国と地域で利用可能となっており、Visaの対面決済におけるタッチ決済の比率は43%まで上昇。さらに、オーストラリア・ニュージーランド・シンガポール・スペインなどの国では同比率が90%以上、イギリス・オランダ・カナダ・台湾などの国では60%以上まで普及している。

日本でもVisaのタッチ決済は注目を集めており、コンビニ・スーパー・飲食店といった店舗に加え、百貨店・商業施設・鉄道・空港などでも導入。2020年9月末時点の対応端末設置数は、昨年同月比3.2倍となっている。

特に、コンビニおよびスーパーで、Visaタッチ決済の普及が加速。2020年9月時点で、コンビニは昨年同月比8倍、スーパーは30倍まで増加し、消費者から日常的に利用される店舗への導入が進んだ。

3つの支払い方法から選べる

タッチ決済を利用できるVisaカードには、プリペイド型・ポストペイ型・デビット型の3種類が存在する。

クレジットカードに紐づけるのがポストペイ型。購入代金を後払いで決済するタイプであり、手持ちにまとまったお金がなくても利用できる。

事前にチャージを行い、決済するのがプリペイド型。チャージした金額以上は利用できないので、ポストペイ型と異なり、無駄遣いを抑制可能なタイプと言える。

カードの利用と同時に、銀行口座から代金を引き落としするのがデビット型。預金残高以上のお金を使うことがないのはもちろん、即座に引き落としされるため、管理しやすいのもメリットなタイプだ。

自身の生活スタイルに適した支払い方法を選んでみて欲しい。

非接触対応マークの付いたカードのみ利用可能

Visaのタッチ決済は、表面に下記非接触対応マークが付いたカードのみ利用できる。

出所:楽天カード

すでに所有しているVisaカードを利用する人は、非接触対応マークの記載有無をチェックしよう。

Visaタッチ決済のメリットとは?

出所:Visa

次に、Visaのタッチ決済を利用するメリットを解説していく。

サイン・暗証番号の入力不要で決済できる

店舗でクレジットカードやデビットカードを利用する場合、サインもしくは暗証番号の入力を求められるのが基本。第三者による不正利用を防止する目的で、本人確認は行われている。

しかし、会計のたびに本人確認を行っていては、消費者のレジ待ち時間が増え、店舗の回転率も低下してしまう。その点、Visaのタッチ決済はサインおよび暗証番号の入力が不要。タッチ決済を利用する際は、店員に「Visaをタッチで」と伝え、専用のカードリーダーにVisaカードをかざすだけで支払いは完了する。

手早く会計を済ませたい人に、Visaのタッチ決済はおすすめと言えるだろう。ただし、一定金額を超える場合は、サイン・暗証番号の入力を求められるため注意して欲しい。

モバイル・ウェアラブル端末でも決済できる

Visaのタッチ決済は物理カードだけでなく、スマホもしくはスマートウォッチにカード情報を連携し、利用することもできる。連携可能な端末としては、下記の通り。

  • iPhone・Apple Watch(Apple Pay)
  • Android(Google Pay)
  • Garmin(Garmin Pay)
  • Fitbit(Fitbit Pay)

例えば、iPhoneでVisaのタッチ決済を利用したい場合は、iOS標準のWalletアプリにカード情報を連携。会計時にはサイドボタンをダブルクリックし、Face ID認証・Touch ID認証・パスコード認証のいずれかを行った後、iPhoneの上部をカードリーダーにかざすだけで決済は完了する。Visaカードを財布から取り出す手間なく、よりスマートにショッピングを楽しめる。

ただし、各非接触型決済サービスに連携可能なカードは、限定されている点に注意が必要。一例として、Garmin Payであれば、対応するカードは下記3種類のみとなっている。

  • Sony Bank WALLET
  • Visaデビットカード(PayPay銀行)
  • 三菱UFJ-VISAデビットカード

モバイル・ウェアラブル端末でVisaのタッチ決済を利用する際は、公式サイトから事前に対応カードを確認しておこう。

強固なセキュリティで安全性が高い

Visaのタッチ決済には、消費者が安心して利用できるようさまざまなセキュリティ対策が施されている。まず、世界標準のICカード統一規格である「EMV(Euro pay、MasterCard、VISA protcol)」を採用。暗号化した情報をICチップに保管しており、データの抜き取り・カードの偽造を防止している。

また、全てのVisaNet取引は、安全なプロトコルで処理。その他、人工知能・暗号化アルゴリズムなど多様な技術を連携し、強固なセキュリティを実現させている。

さらに、紛失・盗難・不正利用のモニタリングを24時間365日実施。発行会社により適用条件は異なるが、スキミング被害を全額補償といった保険を自動付帯するカードも存在する。

会計時に第三者にカードを手渡す必要がなく、スピーディーに支払いできるのもセキュリティ面では大きなメリット。第三者もしくは自身で専用のカードリーダーにカードを差し込み、本人認証を行う場合、その間に所有者名・カード番号・セキュリティコードなどを盗み見される可能性もある。

その点、Visaのタッチ決済はスムーズな会計により、カード情報が窃取されるリスクを軽減可能。手軽に支払いできるVisaのタッチ決済だが、安全性は非常に高いと言えるだろう。

海外で利用できる

前述の通り、Visaのタッチ決済は世界約200の国と地域で導入されており、海外へ旅行・出張する際にも利用できる。これは、Visaのタッチ決済に、国際標準の近距離無線通信規格である「NFC(Near Field Communication)」が採用されているためだ。

昨今、日本でも政府のキャッシュレス推進が後押しし、多様な非接触型決済が導入されている。しかし、日本でしか利用できない非接触型決済サービスが多いのも実情。日本だけでなく、海外でも決済方法を統一してお金を管理したい人に、Visaのタッチ決済は最適と言えるだろう。

Visaタッチ決済が使えるお店

Visaのタッチ決済が使えるお店としては、業界別に見ると下記のような店舗が挙げられる。

業界店舗例
スーパーイオン・イトーヨーカドー・マックスバリュ・ダイエー
コンビニセブン-イレブン・ローソン・ファミリーマート・ミニストップ
ドラッグストアウエルシア薬局・ミネ薬局
飲食店餃子の王将・マクドナルド・すき家・タリーズコーヒー
ショッピングセンターイオンモール・京王百貨店・マルイ・六本木ヒルズ
小売り・サービス郵便局・ケーズデンキ・しまむら・東急ハンズ
交通・旅行関西国際空港・茨木交通・福島交通・会津バス

Visaのタッチ決済は、さまざまな業界で導入されているとわかる。なお、公式サイトではチェーン店を中心に使える店舗を紹介しているが、店頭やレジに下記マークがあれば、Visaのタッチ決済は利用可能。

出所:Visa

公式サイトに使える店舗として掲載がなくても、店頭にVisaのタッチ決済対応マークが表記されていないか、一度確認してみて欲しい。

Visaタッチ決済のキャンペーン

Visaはタッチ決済に関するお得なキャンペーンを、定期的に実施している。例えば、2022年7月時点では、下記ドトールグループでVisaのタッチ決済を利用すれば、上限700円として20%のキャッシュバックを受けられる。

  • ドトールコーヒーショップ
  • エクセルシオール カフェ
  • カフェ レクセル
  • ル・カフェ ドトール
  • 神乃珈琲
  • 本と珈琲 梟書茶房
  • ドトール珈琲農園
  • ドトール珈琲店
  • パンの田島

キャンペーンの対象となるのは、下記広告を掲載する店舗。

出所:Visa

事前のエントリーは不要で、Apple Pay・Google Pay・ウェアラブル端末で決済を行った場合でも、キャッシュバックの対象となる。店舗は限定されているが、抽選によるキャンペーンではなく、対象者全員にキャッシュバックされるのは魅力的と言えるだろう。

Visaタッチ決済のまとめ

他国と比較して、日本のキャッシュレス決済の普及は遅れを見せているが、近年着実に利用者は伸長している。本記事で紹介したVisaのタッチ決済に関しても、例外ではない。

コンビニ・スーパーなど、身近な店舗ではVisaタッチ決済の導入が進んでおり、消費者の利便性を向上させている。特に、強固なセキュリティレベルを維持しながらも、サインレスでスマートに決済できるのは、事業者・消費者ともに大きなメリットとなり得るだろう。

普段からVisaカードを利用している人は、タッチ決済を使える店舗・カードであることを確認した後、支払い手段の1つとして取り入れてみて欲しい。

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