榎本博之
東京都墨田区生まれ。中央大学商学部商業・貿易学科卒業後、ライフコーポレーションに就職。青果担当として4店舗を経験。売場における心構えや販売の楽しさを学ぶ。28歳のときに中小企業診断士試験に合格、中小企業診断士登録と同時に経営コンサルタント事務所「アズライト」代表として独立開業。開業後は実務経験のあるコンサルタントとして、商店街の個人店舗から上場企業の全国チェーンまで幅広く支援を行う他、セミナー・研修、再生支援、出店調査やコンセプトリサーチ、市場調査を数多く実施、さらに『日経MJ』『食品商業』『販売革新』『販売士』『農業協同組合新聞』など新聞・雑誌にも積極的に執筆している。単著として『たった3秒でリピーターをつかむ売場のつくり方』『お金をかけないフリーランス&個人事業スタートアップマニュアル』(共にぱる出版)がある。
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カスミBLΛNDEの挑戦、こう見る! 生鮮編 売場面積に広さを生かし、専門性ある売場だけでなくデイリーユースにも対応
BLΛNDE(ブランデ)フォーマットとしては3店目であり、これまでのつくば市内から埼玉県三郷市への出店となり、今後の展開を占う意味でも大きな試金石となる。 売場面積は3044㎡(約921坪)であり、ブランデとしては最大である。デイリーユースの買物とブランデとしての価値をどのようにシナジーとして発揮するかが、生鮮部門に期待される役割だといえる。 青果はサイネージでの訴求を兼ねたオープンバックルームを売場の先頭に配置している。果物原体と、カットフルーツやフルーツスイーツのコーナーを融合させている。 果物では、アッパーグレードの大玉サイズを中心に構成。価格に手軽さを出すための小分けサイズや、セットで…
2024.07.16
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PB強化型まいばすけっと、こう見る! 生鮮編 部門によって異なる打ち出しに注目、一方で冷凍は全般的に強化
まいばすけっと仲町台駅南店は、駅を挟んでまいばすけっと仲町台駅前店とドミナントを形成している。また、隣接する東急ストアに加え、駅周辺には業務スーパー、文化堂、青果店、冷凍食品専門店が出店していて、「食の空白地帯」ではない。 競合店舗との差別化、「手軽な」「補完的な」買物需要を取り込む必要がある。通常店舗の1.5倍となる売場面積でどのように生鮮食品を展開しているのか確認してみたい。 入口からのアプローチからは、まずプロモーションコーナーが目に飛び込んでくる。その脇から青果の常温コーナーが設置されている。 訪店時は、オーガニックアイテムの展開が見当たらず、果物を中心とした構成になっていた。メロンや…
2024.07.02
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SIPストア、こう見る! 生鮮編 店の位置付けは競合店次第で大きく変わる、明確な特徴を打ち出せるかが今後の課題
セブン-イレブン松戸常盤平駅前店(SIPストア)の生鮮、日配コーナーはレジ前と冷凍食品に挟まれる売場中央で構成されている。駐車場側の入口から入ると左手に青果の特設コーナーが見え、道路側の入口からは和日配、洋日配の冷蔵ケースが見える形となる。 青果の特設は正面に果物のステージ陳列、両脇に野菜と果物の多段ケースでの展開になっている。 2月のオープン時のステージ陳列はイチゴのみの単品展開であったが、6月の訪店時にはサクランボやプラム、小玉スイカ、メロン、リンゴなど複数の商品が展開されていた。また、多段ケースにおいては、野菜が約20SKU、果物15SKUの扱いがあった。 価格設定は、アイテムごと定額に…
2024.06.27