そごう・西武が西武渋谷店にメディア型OMOストアを開業、百貨店の枠を越えた新たな取り組みに挑戦
2022.04.22
2021.08.30
そごう・西武は、9月2日、西武渋谷店パーキング館1階にオープンするメディア型OMO(Online Merges with Offline)ストア「CHOOSEBASE SHIBUYA(チューズベースシブヤ)」における会場構成を決定した。
会場内にはGoogleの新プロジェクト「I DISPLAY music.」の体験ブースも設置する。他にもスマホを使った新しい購買体験、空間設計についての考え方など、百貨店の枠を越えた新たな取り組みに挑戦する。
会場は4つのエリアから構成され、それぞれのエリアでは異なった体験を提供する。2つある展示室エリアでは、D2Cブランドを中心に51ブランドの商品を展開。これらのブランドは同ストアのキーワードである「サステナビリティ」を切り口にキュレーションされている。
「展示室に施される空間演出を通じて私たちの未来を考えるきっかけを提供したい」という想いがこのエリアに込められている。
3つ目のエリアにはFABRIC TOKYOから働く女性のためのオーダーウェアブランド「INCEIN」の1号店が登場。3Dスキャンボックスで身体を採寸し、サイズとデザインを自分好みにカスタムオーダーすることが可能。
商品展示だけではなく、ラウンジエリアも設置。ラウンジエリアでは完全キャッシュレスのパーソナライズドカフェ「TAILORED CAFE」を展開。自家焙煎を中心に多彩なフレーバーのコーヒー豆をそろえ、気分に合わせて好みの味わいを選ぶことが可能。専用モバイルオーダーアプリ「COFFEE App」を使って事前注文することで、待ち時間なくスムーズに商品の受け取りができる他、毎日スペシャルティコーヒーを楽しめる月額定額プランも提供する。
オープン時には、Googleが提供するさまざまなデバイスによって、Youtubeの音楽視聴に新しい楽しみ方を提案するプロジェクト「I DISPLAY music.」の特別ブースを設置。
本プロジェクトで制作されたAdo「夜のピエロ(Teddy Loid Remix)」の世界観を、Googleの最新ガジェットや非接触ディスプレイを搭載した装置と共に体感できる。
さらに「TAILORED CAFE」にてAdoとコラボレーションした限定カフェラテやAdoのレコーディング部屋をモチーフにしたカフェブースも用意している。
同ストアでは商品説明など販売員の役割の一部をスマホで担うという次世代の店舗の在り方、スマホを使った新しい購買体験を体感できる。ショールーミングストアとは違い、全商品が持ち帰りに対応している。公式オンラインサイトでもストアと連動した商品を展開するため、店頭で購入を迷った場合でも自宅でゆっくり検討、購入することもできる。
没入感を感じる空間設計を実践
また、テクノロジーに寄りすぎない人間的な消費の在り方を体験できる場を作る上で、百貨店ならではの「編集」というキーワードを基に余白のある世界観の構築を目指した。
ストア全体は2本の太い通路がクロスした構成になっている。各エントランスから十字路に向かってわずかに先細りしており、かつ有機的な曲線を描いた光のラインが奥へと誘引することで没入感を強く感じる空間設計となっている。
十字路にはBASEと呼ばれる4つのエリアが隣接し、共通した世界観の中で、それぞれに素材の個性を持たせた。天井が低く半地下のような建築特性を生かし、彩度のないワンカラーの世界に、あえて暖かみを消したブルーの塗り床が「少しの違和感」として未来への兆しを感じられるようなアソートカラーとなっている。
シルバーからブルーのグラデーションを施したトタンパネルはブルーモーメントを彷彿とさせるなど、渋谷らしさと共に特別な体験を提供することを目指す。
CHOOSEBASE SHIBUYAのキーワードであるサステナビリティにおいては、ブラウン管を使用した破砕ガラス、ストランドボード、再生アルミといったエコマテリアルを各所に使用。
また、今回の施工で生まれた端材の再活用も実施。内装設計は乃村工藝社のデザイナー亀田奈緒氏を中心としたデザインチームの「no.10」が担当している。
CHOOSEBASE SHIBUYA(チューズベースシブヤ)概要
オープン日/2021年9月2日
場所/西武渋谷店パーキング館1階
面積/約700㎡
出品ブランド/54(うち商品展示スペース51、カフェ他3)
扱品目/洋品雑貨、衣料品、インテリア用品、化粧品など
ブランドサイト/https://partner.choosebase.jp/