ヤオコー船橋薬円台店が9月15日オープン、千葉県ドミナント強化の一手、千葉県を強く打ち出す

2026.09.15

ヤオコーは9月15日、千葉県船橋市に船橋薬円台店をオープンした。千葉県内35店目となり、107店を抱える埼玉県に次ぐ塊をさらに着実なものとする一歩になる。全社では206店目となった。京成松戸線の薬園台駅の西口から北へ向かって約0.5km、徒歩約10分、同習志野駅からは西へ向かって約0.6km、徒歩約10分と、2つの駅から近く、駅近の利便性の高い場所に位置しているといえる。

1階を駐車場として活用するピロティ形式での出店。今回は証明写真機、ATMの他はテナントはなく、単独出店

最寄り駅の京成松戸線は都心への乗り継ぎアクセスも便利ということもあって、ヤオコーとしてもマーケットとしてのポテンシャルの高さに注目していたという。同社としてはこれまで船橋市の中東部から隣接する八千代市にかけてドミナントを形成してきたが、今回、西側の商圏を新たにつなぎ合わせることでドミナントの拡大を図る。

自社既存店は直線距離で船橋三山店(千葉県船橋市)が約2.4km、八千代緑が丘店(千葉県八千代市)が約3.6km、船橋美咲店(千葉県船橋市)が約4.0kmという場所に位置していることから、ちょうど空白地帯にくさびを打った形となる。

店舗の東側には交通量の多い幹線道路である成田街道(国道296号)に隣接していることから、車での来店にも適した立地といえる。パチンコ店跡地への出店で、隣接した敷地には同じスーパーマーケットの西友薬円台店(千葉県船橋市)がある。直接の競合店ではあるが、商圏の厚さも出店を後押ししたものとみられる。

1階に駐車場、2階に売場というピロティ形式の出店で、駐車場は100台分確保している。駐車場は最初の30分間は無料で以後、時間に応じて課金される有料となっているが、ヤオコーで買物をすることによって追加で60分無料となるため、合計で90分間の無料駐車が可能となっている。一方、駐輪場は125台分、自動二輪用のバイク置き場は7台分用意している。

売場レイアウト図。9月4日にオープンしたヤオコー八王子中野上町店(東京都八王子市)と同様のピロティ形式の出店で、規模もほぼ同規模だが、売場レイアウトは大きく異なる。和日配を第1主通路に配置した八王子中野上町店とは異なり、船橋薬円台店は第1主通路に生鮮3部門をまとめ、日配が第2主通路に来ている。
第1主通路に生鮮をまとめたため、先頭の青果と突き当たりにの魚売場との間に精肉売場を設置。青果の後、すぐに精肉売場が始まる

周辺は戸建て住宅やアパートが数多く建ち並ぶ閑静な住宅エリアで、近隣の住民からの自転車や徒歩による日常的な買物利用が十分に見込まれる立地だという。1km圏内は、人口は微減傾向ではあるものの、約4万人、約2万世帯の商圏の厚みがある他、世帯数は増加している。

同圏内の年齢構成では50歳代が最も多く、次いで40歳代、70歳代という順序になっていて、30歳代から50歳代で全体の41.9%を占めている。また、船橋市の平均データと比較すると、60歳代以上の構成比が1.8%ポイント高い。世帯構成では単身世帯が最も多く34.1%を占め、次いで2人世帯が29.1%となっている。単身世帯と2人世帯を合計すると全体の63.2%に達しており、少人数世帯が過半数を占める。

ヤオコーとしてはターゲットとして大きく2つの層を想定。1つ目は50歳~59歳のミドル層。子育てが一段落して子どもが家を離れ始め、夫婦2人だけの時間ができ始めたことから経済的にも生活リズム的にも安定した生活を送っている世帯で、いろいろなおいしいものを食べて純粋に食事の時間を楽しみたいという欲求が高まっている層である。

一方で、平日は夫婦共働きで、日中は留守にすることが多いため、日々の食事の準備はできるだけ簡単に済ませたいという現実的なニーズも同時に抱えている。そのため、平日はその日に必要なものだけを簡便に買い足し、週末に夫婦そろって車などでまとめ買いをするという購買行動パターンが想定されている。また、年齢的な背景から健康への意識が徐々に高まっていて、栄養バランスが良い食事や、味付けに配慮した控えめな塩分の商品を選ぶ傾向があると考えられている。

2つ目のターゲット層として設定されているのが、40歳~49歳の子育てヤングファミリー層。小学生から中学生ぐらいの食べ盛りの子どもを抱える3人から4人の核家族世帯を想定している。こちらも夫婦共働きであるため、買物や家事に割ける時間が限定的であり、平日には手間をかけずに簡単に調理できる商品が求められる。

一方で週末には車や電車を利用して家族でまとめ買いを行うというスタイルを基本としている。教育費など食費以外の出費も多いため、家計を節約したいという意識は強いものの、成長期の子どもがいるため食事の絶対量は確保しなければならないという難しさを抱えている。同時に週末には家族そろってのイベントや食事を楽しく過ごしたいという思いもあって、ヤオコーとしては団らんの場を彩る商品提案が強く求められていると考えている。 

船橋薬円同店のストアコンセプトは、「ヤオコーにしかない4つの価値と楽しさで食生活を豊かにするお店 〜毎日の『品揃え』で地域の食生活を変えよう〜」。売場面積は約560坪で、ヤオコーとしては標準的な規模だが、初年度の年間売上高目標が24億円とやや高めとなっていて、商圏のポテンシャルを感じさせる。

初年度の売上高構成比は生鮮38%、グロッサリー45%、デリカ17%を計画。SKU数は、生鮮920、グロッサリー1万4040、デリカ330。

マーチャンダイジング面では精肉では特に牛焼肉の品揃えを豊富に展開。曜日ごとのニーズの変化に対応し、平日は手軽に調理できる牛タンなどの単品商品を中心に提案し、週末には家族や夫婦での少しぜいたくな食卓に向けた盛り合わせ商品を提案するなど、めりはりの効いた売場をつくっていく。

焼肉を強化。単品商品から大型の盛り合わせ「八百彩盛り」まで、曜日に応じてめりはりを付けながら展開していくという

ミートデリカのコーナーでは、自社製造のローストビーフを使用した「ローストビーフサラダ」や「ローストビーフのっけ盛り」などを提供する他、季節商品としてオープン初日から寄せ鍋、ちゃんこ鍋、キムチ鍋などの鍋セットを先行販売。これらの鍋セットは10月以降に全店で導入される予定となっている。

「ローストビーフのっけ盛り」などミートデリも即食需要対応として重要な商品
季節商品として店内製造の鍋セット各種を先行販売。簡便需要に応える
簡便商品では味付け肉の他、ヤオコーならではの商品として「塩こうじ入り豚つくね用」といった育成してきた商品が並ぶ
味付け肉はばら販売も実施。八王子中野上町店では漬け魚をばら売りしていたが、船橋薬円台店は味付け肉をばら売りするといったように、店ごとに微妙に注力分野を変えている

鮮魚では、マグロの品揃えに注力。厚切りや食べ比べ盛りなどを豊富に取りそろえる。近海魚は既存店同様、対面販売売場を強化し、専門知識を持ったアテンダントによる対面販売も実施していく。食べ方やメニューの提案を実施することで、「見て楽しい・選んで楽しい・食べて美味しい」市場のような活気のある売場を目指す。千葉県内ということで地域性として活貝の品揃えを強化した他、オープン日には旬のサンマを1匹145円(本体価格)で打ち出した。

既存店でもそうだが、ヤオコーではマグロに注力し、アイテムを広げて訴求している
第1主通路突き当たり、第2磁石に鮮魚の対面販売の売場。オープン日には旬のサンマを1匹145円(本体価格)で販売した
産地はさまざまだが、地域性を受けて対面販売売場で活貝をコーナー化
八王子中野上町店では専業売場で「用途別」の売場に挑戦し、第1主通路壁面に平ケースを設置し、刺身盛り合わせ売場としていた。今回は同場所が従前のように塩干の多段ケースになっているが、現在のところ八王子中野上町店の平ケースにも大きな手応えを得ているという

同時に駅に近いという立地特性も受け、夕方以降の時間帯にお造りやパン粉漬けの商品など、即食、簡便ニーズに対応した商品提案も強化していく。

売場先頭に配置された八王子中野上町店とは異なり、刺身のスライスは鮮魚売場の最後に配置。単品刺身がメインで、盛り合わせでは炙りも展開

青果では、これまでも強化してきた高糖度トマトを打ち出し、試食を交えた対面販売なども実施しながら提案していくとしている。デリカ内場にあるカットフルーツコーナーでは、「フルーツアート」の要素も取り入れた視覚的にも楽しめる商品作りに踏み込む。バイヤーが研修を受け、その技術をパートタイマーなども落とし込んでいく流れとなっていて、現在では一部店舗での展開となっている。

高糖度を打ち出すトマトは既存店でも連綿と強化してきた
バイヤーが研修を受ける形でカットフルーツにフルーツアートのエッセンスを加えている。10月のハロウィーンに向け、オレンジをジャック・オー・ランタンに見立てた商品を展開

地元野菜は10軒と契約したが、中には地元船橋市のナシ農家も含まれている。また、「短い旬の売り込み」というコンセプトでオープン日には大きなサイズのマツタケやクリを展開するなど、ところどころ売場にアクセントを付ける。

ヤオコーの売場で定番となっている地元野菜コーナーは10軒と契約

他、価格面の取り組みとしては壁側の地元野菜の隣りの量販スペースでは1点138円、より取り4点で500円(共に本体価格)という野菜のミックスマッチ販売を実施。

地元野菜の隣り展開する1点138円、4点500円(共に本体価格)のミックスマッチ販売の野菜売場
1点138円、4点500円のミックスマッチ販売は手間の平台のブロッコリー、パプリカも含む形だった
青果の「短い旬の売り込み」としてマツタケやクリを平台のエンドで展開

惣菜、寿司、ベーカリーのデリカでは米飯の弁当を強化し、特に週末には高級ラインの「極味幸米」シリーズも展開、平日と週末で変化のある売場を目指す。また、温惣菜のカテゴリーでは中華を含むアジアのメニューを展開する「味庵」シリーズを豊富に品揃え。

惣菜では米飯を強化。オープン日には季節訴求の要素もある「かきフライまいたけご飯弁当」(680円、本体価格)を売り込んだ
中華とエスニック惣菜を展開する「味庵」を強化した。惣菜のバックヤードでは商品などをスムーズに横移動させるローラーコンベアの設置が進む(奥のバックヤード内)
自社のデリカ・生鮮センターで製造する冷惣菜では「里芋と肉味噌和え」が新商品として登場するなどラインアップの充実が図られている

寿司では店内炊飯、店内製造、たねの鮮度にこだわった握り寿司のラインアップを充実。平日は手軽に買える定番の握りを中心とした展開、週末には家族での食卓を彩る上握りにまで品揃えを拡大するなど、こちらでもめりはりを付ける。また、こちらも店内で製造されるおむすびについて、セット商品から爆弾おむすびまで、毎日フルアイテムの品揃えを維持しつつ、出来たて訴求にも努める。

寿司では握りを強化し、週末などには上握りも展開
おむすびにも注力し、大型の爆弾おむすびなどもしっかり品揃えしていく

ベーカリーではピザや食パン、プチパンなどを強化した他、デザートとして「なめらか寄せプリン」を中心にスイーツコーナーの充実も図った。

ピザは「デリカパン」として円形のものの他、小ぶりの長方形の商品も展開。個食対応ともいえる
ベーカリーでは食パン、プチパンを強化
ベーカリーのスイーツはバラエティが拡大中だが、今回は定番の「もう1品」を想定した「なめらか寄せプリン」にフィーチャーしている
八王子中野上町店で新規導入となった青果のスイーツの秋の新コーナー「OIMO」を水平展開。サツマ芋関連の商品を集積

グロッサリーでは、日配で「プチご褒美提案」として和生菓子を強化。ヤオコーのオリジナルスイーツブランドである「watashino sweets」シリーズも展開しながら選ぶ楽しさを提供する。一方で、健康志向の高まりや即食ニーズに対して浅漬けのカテゴリーも強化。季節野菜を使用した漬け物の展開、メニューの提案などを実施していく。

日配ではデザートの和生菓子を強化。オリジナルのわらび餅や自社デリカ・生鮮センター製のようかんなども含め展開している
健康、即食の観点で浅漬けに着目、強化
冷凍食品では冷凍素材のうちのプライベートブランド(PB)商品である「完熟マンゴー」をリニューアル、今回先行販売された。9月末ごろからの全店導入が予定されている

ドライ食品では簡便食品としてインスタントスープをPB中心に強化した他、トレンドのグミでは輸入グミや高弾力グミなども品揃え。また、ドライ食品でも立地する千葉県にちなむ商品を多数導入。特にゴンドラエンドも活用して千葉県関連商品を訴求している。例えば、「ふなばしカレー」や「和梨ベース」、酒々井の「ゆずサイダー」など、千葉県にちなむ商品がゴンドラエンドに陳列され、地域色が強く打ち出されている。

千葉県にちなんだ商品をゴンドラエンドで売り込んでいて、インパクトがある

酒では、特に清酒に注目。幅広い品揃えに加え、清酒ハイボールを含めた新しい飲み方の提案を実施しながら、さまざまな年代に清酒の魅力を伝えていくとしている。ゴンドラの冷蔵ケースも広めに取り、千葉県の地酒も数多く陳列。

清酒を強化。冷蔵ケースも拡大し、千葉県の商品も含むさまざまな商品を売り込む

また、ゴンドラエンドには「房総ウイスキー」や和ナシのスパークリングワインなども並び、地域性の強い打ち出しが特徴となっている。チェーンストアではあるが、地域の特徴を強く打ち出すことで地域住民の支持を確固たるものにするという意図が込められている。

酒でもゴンドラエンドで千葉県にちなむ商品を訴求。写真はクラフト酎ハイ

サービス面ではレジはセルフレジ10台、セミセルフレジが3レーン、精算機6台とセルフ主体導入されている。また、ネットスーパーについては現在のところ、展開の予定はないという。

ヤオコー船橋薬円台店

所在地/千葉県船橋市薬円台6-6-23

オープン日/2026年9月15日

営業時間/9時~21時45分

駐車台数/100台

駐輪場台数/125台、バイク7台

敷地面積/4531.92㎡(1370.90坪)

延べ床面積/5387.50㎡(1629.72坪)

店舗面積/1864.10㎡(563.89 坪、ヤオコー売場面積)

店長/鳥居 剛

従業員数/正社員17人、パートナー・ヘルパー・アルバイト120人(延べ人数)

年間売上げ/初年度24億円(予定)

商圏人口/1km圏内4万人(2万世帯)、2km圏内14万7000人(7万2000世帯)、3km圏内(28万1000人(13万8000世帯)

お役立ち資料データ

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