アドビが「マーケティング実態調査」の結果を発表、約9割の企業が生成AIを活用したい

2023.08.10

アドビは本日、「マーケティング実態調査」の結果を発表した。

本調査は、国内企業のマーケティングにおける生成AI導入の現状や、コロナ規制緩和後のマーケティング施策の変化を明らかにすることを目的に、アドビの顧客体験管理ソリューション「Adobe Experience Cloud」を導入している国内企業のユーザーを含む経営層やマーケターを対象に実施したもの。

本調査結果から、約3割(30%)の企業が生成AIをマーケティング施策にすでに導入、もしくは活用に向けて準備を進めていることがわかったという。また、約9割(86%)の企業が生成AIを画像やテキストを含むコンテンツ作成に活用したいと考えていることが明らかになった。

アドビが昨年行ったグローバルの調査によると、マーケティングならびにCX(顧客体験)リーダーの88%が、コンテンツ需要が過去2年間で少なくとも2倍になったと回答し、約3分の2近くが今後2年間での需要が5倍になると予想している。この背景としてデジタルコンテンツの消費が増えていることが挙げられ、今後、マーケティング領域でのコンテンツ作成における生成AIの活用がさらに重要になることが予想される。

マーケティング施策に生成AIを活用している企業は17%

生成AIの利用傾向は、調査回答者の17%が活用していると回答し(すでに活用している4%、試験的に一部で活用している13%)、活用に向けて社内で議論を進めている(12%)も合わせると約3割(30%)が積極的に採用に取り組んでいることがわかった。

アドビユーザーの回答者は非ユーザーと比較して、生成AIを活用しているとの回答が5ポイント高い割合(22%)でより積極的に生成AIの活用に取り組んでいることが判明。また、興味はあるが具体的な議論には至っていないと回答した人は全体で35%に上り、今後、マーケティングに生成AIを活用する企業が増える傾向を示している。

コンテンツ作成に生成AIを活用したい企業は86%

マーケティング関連業務において想定される生成AI活用機会としては、画像(写真、イラスト)やテキスト(ビジネス文章、メールなど)を含むコンテンツ作成を考えている回答者が86%に。(大量のコンテンツ制作32%、質の高いコンテンツ制作53% ※複数回答)

マーケティング施策は、デジタルとリアル共に増加。オムニチャネルの重要性が高まっている

2023年のマーケティング施策は昨年対比で、デジタルとリアル共に増加していると回答した人は40%で、オムニチャネルの重要性が高まっている​ことがわかった。

一方で、オムニチャネル対応については7割以上(73%)が部分的な連携も含め対応しているものの(シームレスな連携を実現している10%、一部を除き概ね連携できている16%、部分的に連携できている47%)、7割以上(71%)が人的リソース(人数、能力)を課題と感じている​ことが判明した。

今回の調査結果を受け、アドビ株式会社 デジタルエクスペリエンス事業本部 ソリューションコンサルティング本部 マネージャー兼プロダクトエバンジェリスト 安西 敬介は、次のように述べている。

『”今回の調査から、国内においてもコンテンツ制作をはじめ、様々なマーケティング業務で生成AIの活用を視野に入れている企業が多いことがわかりました。アドビは、生成AIを活用したサービス「Adobe Sensei GenAI」により、企業が、パーソナライゼーションの規模を拡大し、 Experience-Led Growth (エクスペリエンス主導の成長)を実現できるよう支援してまいります。”』

「2023マーケティング実態調査」概要
調査方法:インターネット調査
実施対象:2,328人(Adobe Experience Cloudメール配信可能対象者: 経営者、マーケター他)
有効回答数:2,328件
調査期間:2023年6月14日~30日

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