リテールの意味とは|具体的な業務内容や業界ごとの違いも解説

2022.07.29

リテールとは小売の意味である。顧客やクライアントは企業ではなく個人、つまりtoCに営業を行いサービスを提供する。リテールは小売業だけではなく金融業や不動産業などでも行われるセールスである。リテールの詳しい内容やそれぞれの業界の業務、またリテールが抱える課題について詳しく解説する。

リテールとは

リテールとは個人に向けた小売、toCのことをいう。リテール業界は小売業とも呼ばれる。英語のretailは、再びを意味する「re」と切るを意味する「 tail」を組み合わせた言葉で、業者や問屋から仕入れたものを個人消費者に再び売る流れを表している。スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどは、小売の代表的なものといえるだろう。

リテールとホールセールの違い

リテールが個人に対して商品やサービスを売るのに対して、ホールセールは同業者、もしくは小売業者を相手に商品やサービスを販売することをいう。ホールセールは、卸売、toBを指す。リテールの対義語がホールセールということだ。

リテールセールスとは

リテールセールスは、個人の顧客に対し営業を行うことをいう。リテールセールスは、スーパーマーケットやコンビニエンスストアだけではなく、 生命保険会社、損害保険会社、銀行などの金融業、不動産業、自動車メーカーなど幅広い業種や業態で行われる。 リテールセールスはもともとは銀行や証券会社、生命保険会社などの金融業界で使われていた言葉だが、今では広い分野で使われている。

業界ごとのリテールの内容

リテールは顧客が個人であるが、それぞれ業界によって取り扱う商品や提供するサービスが異なるため、リテールの内容も変わってくる。業界ごとのリテールの内容について詳しく紹介しよう。

金融業界

金融業界は、銀行や信託銀行、証券会社、生命保険、損害保険などさまざまな業態に分かれている。それぞれ取り扱う商品が違うためリテールセールスの方法も異なるが、お金に関する詳しい知識はもちろん、顧客が求めるものを理解し、一人ひとりに適した商品やサービスを提案する必要がある。金融業界で代表的なリテールをいくつか見ていこう。

資産運用

顧客の資産を預かり運用する。運用方法は、預貯金だけではなく株や投資信託、保険商品など多岐にわたる。また、顧客がどのように資産を増やしたいかによってもリテールセールスは異なる。リターンが低めだが安定性の高い運用を望んでいるのか、リスクが高いがリターンも高いものを選びたいのかによって提案内容も変わってくるだろう。

住宅ローン

顧客に住宅ローンを提供するのも金融業界のリテールセールスだ。顧客の返済能力を見極め、顧客が希望する金額を貸付できるかどうかを判断する。顧客の年齢や収入、家族構成などさまざまな情報をもとに貸付金額や返済期間を算出して、顧客のニーズにできるだけ応えるのが仕事といえるだろう。また、より顧客が有利になるよう、返済途中で住宅ローンの乗り換えなどを提案することもある。

相続

顧客が保有している銀行口座や金融商品などの相続に関する業務もリテールセールスである。顧客が築いた財産をどんな形で残すのかプランニングして提案したり、財産管理や相続の手続きをサポートしたりする。顧客の希望を聞いて、実現させるために商品の提案やアドバイスを行う。

不動産業界

不動産業界のリテールは、住宅の売買や仲介などがある。また顧客の希望を聞きながら、コンサルティングを行うのもリテールセールスにあたる。売買や賃貸契約などでそれぞれ手続きや必要書類が違うため、顧客へアドバイスを行い煩雑な手続きを不動産業が代行する場合もある。

住居に関するリテールは、売買の場合は取り扱う金額が多くローンを組んで購入を検討する顧客も少なくない。顧客の立場に立って、適したリテールセールスを行うことが求められる。

不動産売却

顧客が不動産売却を希望するときに、不動産の売却価格の査定を行ったり、不動産業者が代理で不動産を売りに出したりする。また、不動産売却の場合は、不動産を売りたい顧客と不動産を買いたい顧客に対してリテールセールスを行う必要がある。不動産業は仲介する立場なので、双方の希望を聞きなるべくどちらの要望も叶えるべくセールスしなければいけない。

不動産購入

不動産購入の場合、大手不動産メーカーや建設会社などが提供する不動産を個人の顧客が購入するケースと、個人が所有している物件で売りに出しているものを購入するケースがある。一般的に一生の間に何度も不動産を購入する顧客は少ないため、顧客の希望や予算を聞き、ニーズを見極めて見合う物件を紹介する役割を担う。モデルルームや実際の物件の案内、価格の交渉などがリテールセールスにあたる。

小売業界

小売業にも数多くの業態がある。しかし小売業のリテールセールスは基本的に、店舗の管理や接客、売上の管理など業態問わず共通している。個人の顧客のニーズを読んで、適した商品を仕入れるだけではなく、接客するスタッフの教育や衛生面の管理なども重要である。

店舗管理

小売業において、店舗管理はもっとも大切だ。顧客が来店したときに快適に店内で買い物ができるよう、商品の仕入れやディスプレイの仕方などを工夫する必要がある。顧客が店舗に足を運ぶようイベントやセールなどの企画を打ち出すのもいいだろう。また、実店舗だけではなくアパレル業界のようにECを使ったリテールセールスも行っている場合は、ECサイトへの誘致も行う。

接客

小売業で顧客満足度を上げるために重要な点として、商品のほかに接客が挙げられる。スタッフの対応の仕方、言葉使い、適切なアドバイスや購買意欲の湧くセールストークなど、売上が伸びるかどうかはスタッフの接客にかかっているといえるだろう。顧客一人ひとりに丁寧で誠意ある対応ができるよう、スタッフの教育は定期的に行うべきである。

売り上げ管理

店舗で売り上げた商品や利益などの管理も大切だ。どんな顧客がどのような商品を購入したのか、売上管理と一緒に顧客の管理もできるといいだろう。人気商品の傾向を分析し、仕入れを行えるようになる。売り上げを管理することで、顧客のニーズも読み取れるようになり、顧客の求める商品やサービスを提供できる。

リテールにおける課題点

ここからは、リテールにおける課題について見ていこう。

人材不足

リテールでは人手不足が深刻な問題である。リテールのもっとも大切な営業活動は、顧客の対応である。人手が足りなければ、来店した顧客が満足するような十分なサービスを提供できなくなる。人手不足が続くとスタッフ一人当たりの業務の負担が大きくなり、接客のクオリティが下がってしまうリスクが高まる。対策としては、ロボットやITを活用し人手不足を補う方法などがあげられる。

ECの充実と実店舗の差別化

実店舗に来店する魅力とECサイト差別化を図り、ECサイトを充実させることも大きな課題である。実店舗では付加価値を付けることで顧客を惹きつけ、ECサイトでは販売を拡大できるような商品の品揃えを行うといいだろう。ECサイトが軌道に乗れば、海外の顧客獲得も見込めるようになる。顧客に実店舗とECサイトの明確な違いと特徴をアピールできれば、2つの方法でリテールセールスが成功するようになる。

リテールの意味 まとめ

リテールの意味を正確に理解することは、小売業にとって生産性を上げることにもつながる。リテールセールスの方法は、業界や業態によって異なるが、顧客に寄り添い個人の顧客が何を求めているのかニーズを把握し、きめ細やかなサービスを提供することが重要だ。ホールセールとは違い、顧客の数が多い分ニーズもさまざまだが、一人ひとりに対応できるよう人手を確保したりITを活用したりすることが求められるだろう。

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