進むDX、イケアが「IKEAカタログ」の発行を終了し、70年続いた冊子の歴史に幕

2020.12.08

イケアは1943年の設立から間もない51年、創業者であるイングヴァル・カンプラード自身が発行を開始し、70年にわたって発行し続けてきた冊子の「IKEAカタログ」の発行を終了すると発表した。日本でも、これまでポスティングによって各家庭に配布されていた。

背景には、情報収集のデジタル化がある。近年、お客の購買行動やメディアの在り方の変化を受け、IKEAカタログの需要は減っているという。

また、イケアとしても、より多くの人々とつながるための新しい方法としてデジタルを活用しながら、お客にさらに身近な存在となろうとしていることもある。

昨年、オンラインでの売上高は全世界で45%増加した他、IKEA.comへのアクセス数は40億以上を達成。同時にデジタルサービスを改善し、イケアでの買物体験を向上させることを目指して新しいアプリも始動している。

もちろん、イケアとしては、これまでIKEAカタログのデジタル対応についても模索してきた。98 年にはインターネットで入手可能な最初のカタログとして、ビジネス・オフィス用の家具のみを掲載した特別版の「IKEA at office」を発行。2000年にはIKEAカタログの印刷版とオンライン版双方が発行されるに至っていた。

しかしながら、デジタル化を背景としたメディアの在り方とお客の購買行動の変化が、イケアに今回の発行終了を決断させた。イケアにとってのDX(デジタルトランスフォーメーション)を象徴する出来事といえるだろう。

IKEA カタログの最盛期は16年だという。32カ国語、69バージョンによる延べ2億部のIKEAカタログが 50以上の市場で配布されるに至っていた。51年に発行された最初のカタログはスウェーデン語による全68ページの構成で、スウェーデン南部で28万5000部の配布だった。約65年の間にその部数は約700倍に増えていた。

なお、IKEAカタログの発行は終了するものの、これまでのIKEAカタログの歴史を記念して、ホームファニシングに関する書籍を21年の秋に発行する予定だという。

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