ヤオコー新百合ヶ丘店が11月15日オープン、ヤングファミリーからの圧倒的な支持目指す、おはぎのアズキは北海道産に
2024.11.18
2024.11.15
ヤオコーは2024年11月15日、神奈川県川崎市に新百合ヶ丘店をオープンした。
ヤオコーとしては「南」のエリア、東京都の多摩地区から神奈川県川崎市を結ぶエリアの商圏シェアの強化としての出店。今後、人口も比較的多く、若年層も多い「南」のエリアを深耕する上での実験も幾つか実施する。
4.4kmの距離にあるフレスポ若葉台店(東京都稲城市)、同6.6kmの稲城南山店(同)、同5.5kmの川崎枡形店(川崎市多摩区)などでドミナント形成を目指す。川崎市中南部、横浜市北部への進出の足がかりとしての出店の位置づけも持つ。
小田急小田原線新百合ヶ丘駅南口から南西に約300m、徒歩約3分の場所に立地。駅から店舗まで遊歩道が直結しているため、徒歩での来店がしやすいという。
また、バス路線が発達している地域で、都心へのアクセスも良好なためベッドタウンとして人口増加が続くエリアになっている。周辺は緑豊かな上、閑静な住宅街となっていて「都市景観100選」にも選ばれている。
1km圏の競合店は駅前のイオンスタイル新百合ヶ丘(川崎市麻生区)、イオンスタイル上麻生(同)のイオンリテール2店とOdakyu OX新百合ヶ丘店(同)、Odakyu OX万福寺店(同)の小田急商事2店の4店。
周囲1km圏で3万2000人、1万5000世帯、3km圏まで広げると22万5000人、10万7000世帯という都市部ならではの商圏の厚さを持つ上、1km圏では人口増加率が103.1%、世帯数が107.5%と伸長傾向にある。3km圏でも人口、世帯数は増加傾向だという。
周辺の自動車の保有台数が神奈川県平均と比べて低く、徒歩や自転車、公共交通機関の利用が多くなるとみる。
土地賃借、建物自社での出店で、ヤオコーの入る棟とは別棟で1階に100円均一ショップのセリア、調剤薬局、2階には歯科、小児科、内科・循環器科、産科・婦人科の医療モールを形成するショッピングセンターのデベロッパー兼核店として出店。セリアは11月22日にオープン予定、テナント棟のその他の店は12月以降順次開院予定となっている。
高低差のある地域への出店で、店舗は1階の位置づけとなるが、高台にあるような立地で、駐車場、駐輪場は地下に設置。
今回のオープンで、ヤオコーの店数は神奈川県13店、埼玉県104店、千葉県33店、群馬県17店、東京都14店、茨城県7店、栃木県6店、合計194店体制となった。
ヤオコー新百合ヶ丘店のストアコンセプトは、「ヤオコーの魅力で記憶に残る売場を作り ヤングファミリーから圧倒的な支持を得よう!」。
メインターゲットは、40代~50代の3、4人の家族。平日は共働きで、子どもは中学生~高校生で、それほど手がかからなくなってきている世帯。サブターゲットは20代~30代の単身者で、仕事帰りで忙しく、簡単なおかず、つまみを買って食事を済ませるような買物行動を想定する。
売場面積は550坪とヤオコーとしては標準だが、都市部商圏としてはそれなりの規模が確保できたといえる。初年度の売上高構成比計画は、生鮮が37%、グロッサリーが42%、デリカが21%。SKU数は、生鮮が950、グロッサリーが1万2880、デリカが330。
生鮮の精肉は、インストア加工のミートデリカ商品「自社製ローストビーフ」を強化。また、バックヤードにコンベクションオーブンを導入し、鶏チャーシューや「肉ヤのおかず幸ノ旨」とのブランドの豚惣菜を製造して展開する。
また、和牛モモについて、ブロックやステーキ、焼肉など毎日のメインとなる品揃えを変化させながら、値頃な価格で提案するといった取り組みも図る。
鮮魚は、豊洲市場から直納した生マグロや天然魚などを訴求し、鮮度と品揃えで地域一番の鮮魚売場を目指す。鮮魚アドバイザーやクッキングサポートと連動したメニュー提案や試食なども強化し、お客のニーズに応えていく。
また、鮮魚部門が手がける寿司の「魚屋の鮨」も展開する。
青果は、鮮度と味にこだわったトマトを、相性の良い洋菜(西洋野菜)といっしょに提案することを試みる。
果物については、1年を通して小量目、大量目からギフト品まで用意することに努める。切り花は、日持ち保証と鮮度管理を徹底し、季節に応じた旬の洋花を中心に提案していく。
デリカの惣菜は、近隣に自社店がないエリアということもあって定番をしっかり売り込む。
今回、北海道アズキを使用した「手握りおはぎ」を初めて展開。これまではカナダ産のアズキを使用していたが、価値を高め、売価も上げた。現在、おはぎのあんは自社工場で全店分製造しているが、北海道産については全店分の調達ができていないことからまずは同店から実験的に取り扱いを開始。
また、自社工場で製造したローストビーフ(トモサンカクの部位使用)を使った弁当や生春巻を店内製造する。これらローストビーフを使った商品を含め、インストア冷惣菜の強化として「CREATIVE y’s DELI」を、単身者の惣菜需要も見据え、バラエティ豊富に品揃え。
寿司は、「SUSHIBOWL」、定番の「やみつきポキ丼」など、豊富に品揃え。また、具材がたっぷり詰まった巻き寿司「具凄シリーズ」の商品を展開し、「選べる売場」を実現する。
インストアベーカリーは、「鉄板巻上厚焼玉子かつサンド」や「自社製ローストビーフバーガー」などの「デリベーカリー」の商品を強化。手延ばし生地を使用したピザについては、時間帯ごとに焼きたてで提供することに努める。
グロッサリーの日配食品は、即食、時短ニーズや仕事帰りのつまみニーズに合わせて、生ハム、生サラミ、パテといった加工肉ラインを豊富に品揃えし、ワインと合わせた食卓提案を実施。
水物ラインでは、特殊豆腐やこだわりの素材豆腐を拡大し、「選べて楽しい」地域一番の豆腐売場を目指す。
ドライ食品は、スパイス、たれなどの専用調味料を生鮮の旬の食材と合わせてメニュー提案し、新たな発見と食卓の楽しさを演出。
菓子売場では、グミや駄菓子、ポケット菓子の新規、話題の商品を展開し、家族で楽しめる売場を目指す。
酒は、値頃の直輸入ワインを豊富に品揃えし、さまざまな食事に合うワインを提案していく。
ヤオコー新百合ヶ丘店概要
所在地/神奈川県川崎市麻生区上麻生3-1-7
オープン日/2024年11月15日
営業時間/9時~21時45分
駐車台数/111台(駐輪場175台、バイク9台)
敷地面積/8953㎡(2708坪、施設全体)
延べ床面積/5640㎡(1706坪、ヤオコー床面積)
店舗面積/1819㎡(550坪、ヤオコー売場面積)
テナント棟延べ床面積/2158㎡(652坪)
店長/澤田北斗
従業員/正社員21人、パートナー・ヘルパー・アルバイト175名(延べ人数)
年間売上げ/初年度25億円(予定)
商圏人口/1km圏内3万2000人(1万5000世帯)、2km圏内12万5000人(6万世帯)、3km圏内22万5000人(10万7000世帯)