イオンスタイル竹の塚が6月26日にオープン、イトーヨーカドー跡地に開業するヤマダデンキ内にSMとして出店

2025.06.09

イオンリテールは6月26日、東京・足立にイオンスタイル竹の塚をオープンする。地域が求める食のニーズ、地域の課題解決を商品、サービスの提供を通じて実現するとしている。

イオンリテールとしての足立区への出店は1981年にニチイ西新井店として開業し、現在ではイオンに転換している西新井店以来となる他、「イオンスタイル」のフォーマットでの出店は初となる。

もともと2023年までイトーヨーカ堂が出店していた場所だが、今回、ヤマダデンキがTecc LIFE SELECT足立竹の塚店を売場面積約3000坪の規模で6月27日にオープン、イオンリテールは同じ建物の中にスーパーマーケット(SM)としてオープンする

東武伊勢崎線の主要駅の1つである竹ノ塚駅から北東へ徒歩約5分、住宅地と駅前の商業エリアの中間のような場所に立地している。店舗周辺は商店街の他団地や戸建てが近接し、長く住むシニア層の他、近年は都心部への通勤利便性もあって、子育て世帯を中心に人口が増加しているエリアだという。直近では、竹ノ塚駅の高架化により駅を挟んだ東西の人流が活発になるなど、今後もさらなる発展が見込まれる。

今回、イオンリテールとしては地域のニーズを検証し、簡便商品である惣菜と冷凍食品を軸にマーチャンダイジングを組み立てた。SMタイプとはいえ、売場面積は900坪超で一定の面積は確保している。それもあって、「あらゆる食のニーズ」に応えるべく、生鮮食品ではより一層の鮮度を追求する他、簡便・時短調理へのニーズに対応し、惣菜を含むデリカ売場と冷凍食品売場を拡充するなど、素材、惣菜共に強化しているといえる。

惣菜では量り売り惣菜の「リワードキッチン」、店内で生地の発酵から焼き上げまで行う焼きたてピッツァの「ピッツァソリデラ」など、イオンリテールの新店では標準装備となっている売場をしっかり設ける他、キンパやヤンニョムチキンなど地域で人気のメニューも用意。

素材や彩りにこだわったサラダや主菜にもなる惣菜を必要な分だけ量り売りで提供する「リワードキッチン」では、看板商品となっている希少部位トモサンカクを使用した「ローストビーフ」や「駿河湾産釜揚げしらすと島豆腐アボカドのサラダ」など、約20種類の惣菜を取りそろえる。

「ピッツァソリデラ」では、その日の気温に応じて生地の発酵時間を変え、1枚ずつ丁寧に伸ばし、高温短時間で焼き上げるなどの製法にこだわっている。4種類の具材が1枚のピッツァで楽しめるクワトロピッツァでは、既存店で期間限定商品として好評だった牛肉を具材に使用したピッツァを当店では常時展開する他、本場イタリアのローマでは主流となっている、カジュアルに日常の食事として親しまれている四角いピッツァ(ピッツァ・アル・タリオ)を展開する。

デリカ売場では、弁当やおにぎりを拡充する他、いろいろなものを少しずつ組み合わせて食べたいというニーズに応え、通常の半分程度の量目の「ちょこっと丼」を展開、かき揚げ丼やロースカツ重を品揃え。

おにぎりは全20種類を展開、他、こだわりの「醤油の旨味とコク」が特徴の「唐揚げ唐王」をはじめ、鉄板焼きで焼き上げた、だし巻き卵やお好み焼き、つまみメニューなどを提供する。

インストアベーカリーではバゲットやガーリックフランスなど、パン生地を低温で時間をかけて発酵することで小麦本来のうま味、甘味を引き出したフランスパンを提供する他、甘いバンズに厳選した食材とソースを使用したバーガー、おやつに最適なドーナツなど、最大80種類の焼きたてパンを展開する。また、47席の飲食スペースを併設し、コーヒーやセットメニューも提案。

外国人のニーズの対応に加え、近年の韓国グルメの人気の高まりを受けて「キンパ風太巻き&ヤンニョムチキンセット」を展開。牛カルビ、ニンジン、菜の花など7種の具材を使用した太巻きと骨なしチキンに甘辛いヤンニョムソースを混ぜ合わせたヤンニョムチキンをセットにして販売。

大人でも「食べやすく」を追求し、「えびクリームライス」を展開。足立区のソウルフードとして子どもから大人まで人気の「えびクリームライス」を展開

同時に強化する生鮮売場では、まず農産では、足立区が重要な施策の1つに掲げる「健康づくり」を受け、野菜を食べることで健康増進を目指す取り組み「あだちベジタベライフ」の協力店として登録。野菜売場では地場野菜の常設コーナーを設け、地元足立区の他、近隣エリアの野菜を提供する。栄養面はもちろんのこと、おいしさの提供も追求し、「心の豊かさ」の実現も目指すという。

果物売場では、店内手づくり、作りたてのスイーツを展開。果物売場のバナナやイチゴ、ブルーベリーなどをトッピングに使用し、それぞれの素材に適した甘みを付け加えたプリンや杏仁豆腐を惣菜コーナーで提供。日常のごほうび、あるいはランチやおやつに、子どもや友だちとのひと時などさまざまなシーンに向けて提案する。

また、竹ノ塚駅周辺には中華料理や台湾料理などの飲食店が数多くあることから、地域に在住の外国人のみならず、家庭でも台湾料理や中華料理の食材として利用したいというニーズがあるとの判断の下、台湾野菜を展開する。スープや炒め物、煮物などに使われるマコモダケや水蓮菜、花にらなどを品揃えする。

水産では対面鮮魚コーナーを展開、旬の鮮魚を中心に食べ方などを提案、にぎわいも演出しながら販売する。豊洲市場を中心に仕入れた旬の丸魚などを対面鮮魚コーナーで提供。接客販売員を常時配置し、注文に応じて切り身や3枚おろし、刺身などの調理サービスを提供する他、食べ方の提案も実施。さらに同コーナーの魚を店内でフライや焼き魚、唐揚げなどに調理し、惣菜売場で販売する他、水産部門の寿司も展開。

また、冷凍技術の進歩もあって商品開発が進化を続ける冷凍食品は1000品目の品揃えで展開。手軽なワンプレートをはじめ本格的なディナーから全国各地のご当地アイス、スイーツまで一堂に展開する。

食品のみならず、毎日使用する商品、購買頻度、利用頻度の高い商品を選りすぐって品揃えすることで買物の利便性を高める。肌着や靴下、パンストなど衣料品の他、シャンプー・リンス、衣料用洗剤、台所用洗剤、電球管球、文具、歯ブラシや歯磨き粉、大人用紙おむつなど日用雑貨を取りそろえる他、ベビーフードやおむつ、おしりふきなどベビー日用品も品揃え。

サービス面では、店舗で買った商品を当日に自宅まで届ける配送サービス「イオンの即日便」を展開する他、「イオンネットスーパー」も受け付ける。商品は同じ足立区内のイオン西新井店からの配送サービスとなる。

また、イオンリテールの専門店として、東日本初出店となる「コスコクレープ」が出店。オリジナル生地のクレープを注文後焼き上げて提供。自家製カスタードと卵スプレッド、オリジナルホイップを使用している。

イオンスタイル竹の塚店概要

所在地/東京都足立区竹の塚5-17-10

オープン日/2025年6月26日

営業時間/8時~22時30分(1階)、専門店「コスコクレープ」10時~21時(一部営業時間が異なる売場がある)

駐車台数/250台

駐輪台数/478台

売場面積/約3017㎡

店長/平野良一

お役立ち資料データ

  • 2024年上半期 注目店スタディ

    2024年上半期も注目新店がたくさん出ました。今回はその中から厳選した6店舗を独自の視点でピックアップしました。今回もいつものとおり、企業戦略、出店背景、商品政策(マーチャンダイジング)までを拾いながら記事にまとめました。豊富な写真と共にご覧いただければ幸いです。 注目企業の最新マーチャンダイジングの他、売場づくり、店舗運営など、いまのスーパーマーケットのトレンドも知ることができる一冊となっています。企業研究、店舗研究、商品研究の他、実際に店舗を訪問するときの参考資料としてご活用いただければ幸いです。 <掲載店舗一覧> ・ライフ/ソコラ所沢店 ・ヤオコー/武蔵浦和店 ・サミットストア/ららテラ…

  • 2023年 下半期 注目店スタディ

    2023年下半期注目のスーパーマーケット7店舗を独自の視点でピックアップし、企業戦略を踏まえた上で、出店の狙い、経緯、個別の商品政策(マーチャンダイジング)まで注目点を網羅。豊富な写真と共に詳しく解説しています。 注目企業における最新のマーチャンダイジングの取り組みや、厳しい経営環境と向き合うスーパーマーケットのトレンドを知ることができ、企業研究、店舗研究、商品研究などにご活用いただけるほか、店舗を訪問するときの参考資料としてもお勧めです。 <掲載店舗一覧> ・オーケー/銀座店 ・ヨークベニマル/仙台上杉店 ・ベイシア/Foods Park 津田沼ビート店 ・ヤオコー/松戸上本郷店 ・カスミ/…

  • 2023年 上半期 注目店スタディ

    2023年上半期注目のスーパーマーケット5店舗を独自の視点でピックアップし、企業戦略を踏まえた上で、出店の狙い、経緯、個別の商品政策(マーチャンダイジング)まで注目点を網羅。豊富な写真と共に詳しく解説しています。 注目企業における最新のマーチャンダイジングの取り組みや、厳しい経営環境と向き合うスーパーマーケットのトレンドを知ることができ、企業研究、店舗研究、商品研究などにご活用いただけるほか、店舗を訪問するときの参考資料としてもお勧めです。 <掲載店舗一覧> ・ ヤオコー/トナリエ宇都宮店 ・ サミットストア/川口青木店 ・ 原信/紫竹山店 ・ ライフセントラルスクエア/ららぽーと門真店 ・ …