カインズ日高流通センターが1月13日から本格稼働開始、物流のサステナビリティによる社会への貢献を目指す
2025.01.10
カインズは、2025年1月13日から「カインズ日高流通センター」が本格稼働を開始することを発表した。
首都圏中央連絡自動車道(圏央道)「狭山日高IC」から約3.4km、圏央道と国道16号の結節点に立地することから、首都圏にある店舗にアクセスしやすく、関東エリアでは敷地面積、保管能力についてカインズ最大級の流通センターとなる。
特徴の1つとしてトラックバースを3面に設置、合計127台の車両の同時接車が可能となっている。併せてバース予約システムの導入により、荷積みや荷下ろしにかかる時間を削減することで、トラックドライバーの拘束時間短縮にも貢献するとしている。
屋根全面に配置した太陽光パネルは、2.6MWの太陽光発電が可能で、本施設の使用電力のうち70%を再生可能エネルギーでまかなう。
また、岐阜プラスチック工業と共同で、お茶を抽出した後に排出される茶殻をプラスチックの代替原料として生まれ変わらせた「茶殻リサイクルパレット」を開発。カインズで初めて採用した。
カインズとして、日高流通センターの開所に伴って環境面に配慮した取り組みの検討を進める中、岐阜プラスチック工業から「茶殻リサイクルパレット」製作の提案を受け、2023年初旬から構想を開始。
茶殻(原材料)の調達を岐阜プラスチック工業が担い、パレットのサイズや使用イメージ、強度などのデータをカインズが担い、どのような仕様にするか協議を重ねた。
最も苦労したのは、パレットの強度を維持した茶殻の配合率の決定だった。茶殻を多く配合すれば良いというものではなく、その他原料との配合率によっては、パレットとしての強度が弱くなり、ひびが入ったり、割れてしまったりするので、何度も試作を重ねて配合率を決定し、製品化したという。
全体の約1割を茶殻リサイクルパレットに変更することで、約4600kgの二酸化炭素排出量を削減でき、これは2ℓ入りのペットボトルに換算すると約118万本に相当する。
限りある資源の代替素材を有効利用するサステナビリティの取り組みも積極的に進める一環で、他、敷地内にある既存林の伐採樹木の一部をエントランスホールや休憩室の内装、建築資材として再利用し、環境負荷低減に貢献する。
カインズ日高流通センター概要
名称カインズ日高流通センター
所在地/埼玉県日高市大字上鹿山字茗荷沢780-1
竣工/2024年4月3日
交通/首都圏中央連絡自動車道「狭山日高IC」約4km
敷地面積/約5万5026.15㎡
延べ床面積/約6万6166.08㎡
保管能力/約1万8000パレット
トラックバース/127台
駐車場/285台
稼動開始/2025年1月13日