イオンペイとは?使い方や使える店舗、WAONとの違いやメリットなど解説
2023.06.16
現金要らずでスムーズに支払いできるスマホ決済サービス。PayPayやLINE Pay、楽天ペイなどさまざまなスマホ決済サービスが登場している中、イオングループの店舗を中心に利用できるのがイオンペイだ。
本記事では、イオンペイの概要から利用するメリット、貯まるポイント、WAONとの違い、登録方法・使い方まで網羅的に解説していく。
イオンペイとは?

イオンペイ(AEON Pay)とは、イオングループの公式アプリ「iAEON」の一機能として搭載されているスマホ決済サービスである。スマホ上に表示される決済用バーコードを店員に読み取ってもらうだけで支払いは完了。現金を持ち歩く必要はなく、スマホ一台でスピーディーに決済を終えたい人におすすめのサービスとなっている。
イオンペイが使える店
イオンペイは下記「AEON Payのマーク」がある店舗および自動販売機で利用可能となっている。

具体的に利用できる店舗としては、例えば下記が挙げられる。
スーパー・ショッピングモール | イオン・イオンスタイル・イオンモール・マックスバリュ |
コンビニ | ミニストップ |
飲食店 | すき家・かっぱ寿司・牛角・ほっかほっか亭 |
家電量販店 | ヤマダ電機・エディオン・マツヤデンキ・100満ボルト |
ドラッグストア | イオンドラッグ |
その他 | AOKI・アート引越センター・ラウンドワン・東横INN |
イオングループの店舗に加え、飲食店・家電量販店・引っ越し・アミューズメントなど、多様な業態でイオンペイは利用可能。公式サイトからもイオンペイを使える店は検索できるので、いつも利用する店舗がイオンペイに対応しているか、一度検索してみてほしい。
イオンペイでは後払いの支払い方法を採用
スマホ決済サービスの利用料金の支払い方法には、大きく分けると前払い・即時支払い・後払いの3種類が存在する。これらのうち、イオンペイで採用されているのが後払い。
イオンペイを利用するには、クレジットカードまたはデビットカードの登録が必須であり、イオンペイで利用した金額分がクレジットカードで請求、もしくはデビット払いとなる。事前に現金やクレジットカードでチャージし、決済を行う前払い方式は利用できないので、注意してほしい。
登録できるクレジットカード・デビットカードは限定されている
イオンペイに登録できるのは、イオンマークの付いたクレジットカードもしくはデビットカードのみとなっている。楽天カードや三井住友カードといったクレジットカードしか所有していない場合、新たにイオンカードの作成が必要。
クレジットカードを複数枚発行したくない人にとっては、一つの大きな障壁となるので覚えておこう。
1回あたりの利用限度額は50万円
イオンペイはリリース当初、1回あたりの利用限度額が5万円で設定されていたが、後に50万円まで引き上げられた。普段から大きな金額の買い物をしている人でも、問題なくイオンペイを利用できる。ただし、紐づけているイオンカードの利用限度額を超えると、イオンペイも利用できなくなるので注意が必要。
また、イオンペイでは後払い決済が採用されているが、気付かないうちに使い過ぎてしまう危険性がある。他の後払い決済サービスでよく見られる、自身で上限金額を設定して使い過ぎを防止できる機能はイオンペイに搭載されていないので、計画性を持って利用してほしい。
オンラインショッピングでは利用できない
近年、実店舗に限らず、ECサイトなどオンラインショッピングでもスマホ決済を利用できるサービスが増えてきている。例えば、PayPayにはオンライン決済機能が搭載されており、Yahoo!ショッピング・PayPayモール・LOHACO・STORESなどさまざまなECサイトで利用可能となっている。
一方、イオンペイを利用できるのは実店舗のみ。ECサイトでの決済には対応していないので、注意してほしい。
イオンペイのメリット

次に、イオンペイを利用するメリットを紹介していく。
チャージ不要で利用できる
先述の通り、後払い決済を採用しているイオンペイでは、チャージ不要で買い物を行える点が大きなメリットとして挙げられる。
事前にチャージして決済する場合、使い過ぎを防止できるメリットはあるものの、買い物時は常に残高を把握しておかなければならない。その点、イオンペイではチャージする手間がなく、残高不足を心配する必要もない。
レジの直前で残高が不足していることに気付き、急いでチャージするといった事態も起きないだろう。
イオングループの店舗でスマホ決済を利用できる
海外に比べ、日本のキャッシュレス決済比率は遅れを見せているものの、利用率は着実に上昇している。スマホ決済も消費者の間で広く認知され始め、事業者も集客を図るために多様なスマホ決済サービスの導入を進めている。
一方で、イオングループのスマホ決済サービスの導入は進んでいないのが実情。例えば、イオンではPayPayの導入が少しずつ始まっているが、PayPay以外のスマホ決済サービスに関しては利用できないケースがほとんど。
しかし、イオンペイであれば、イオン・マックスバリュといった店舗でも利用可能となっている。イオングループの店舗であっても、スマホ決済でスムーズに買い物を終えたい人に、イオンペイはおすすめと言えるだろう。
イオンペイの利用で貯まるポイント
スマホ決済サービスは手軽さに加え、ポイント還元システムによりお得に利用できる点も、消費者から選ばれる理由となっている。ここでは、イオンペイの利用で貯まるポイントについて解説していく。
WAONポイントが貯まる

イオンペイを利用すれば、200円(税込)の支払いごとに1WAONポイントの還元、つまり0.5%の還元を受けられる。さらに、イオングループの対象店舗であれば、200円(税込)の支払いごとに2WAONポイントの還元を受けられるので、還元率は1.0%まで上昇。ポイント還元により、一層お得に買い物を行える。
1点注意したいのが、イオンペイ自体にWAONポイントの還元システムは採用されておらず、あくまで紐づけているイオンカードの利用分としてポイントが進呈される点だ。例えば「イオンペイの利用でWAONポイントが還元、同時に紐づくイオンカードでもWAONポイントが還元され、ポイントを二重取りできる」というのは実現不可。イオンペイで決済しても、イオンカードを単体利用したときと同じ還元率にしかならないことを覚えておきたい。
定期的にWAONポイントが貯まるキャンペーンを実施
イオンペイでは、定期的にWAONポイントが貯まるお得なキャンペーンが実施されている。例えば、2023年5月12日~5月14日にかけては、WAONポイントのポイントバックキャンペーンが行われていた。
エントリーが必要なケースもあるので、時折公式サイトのキャンペーン情報をチェックしてみてほしい。
イオンペイとWAONの違い

イオングループが提供する決済手段としては、電子マネー「WAON」も消費者から広く認知されている。それでは、イオンペイとWAONにはどのような違いがあるのか、その詳細を解説していく。
利用料金の支払いタイミングの違い
WAONでは前払い方式が採用されており、店舗で決済する前に下記いずれかの方法でチャージしておく必要がある。
- 現金
- クレジットカード
- イオン銀行口座
- ポイント
- 外貨
豊富なチャージ方法が存在しており、クレジットカードを所有していない人からも重宝される電子マネーと言える。
また、WAON残高が設定金額未満になると、指定のクレジットカードから自動で残高を追加する「オートチャージ」のサービスも秀逸。前払い方式ではあるものの、残高不足の心配はなくなるだろう。
WAONではポイントの二重取りが可能
WAONの基本ポイント還元率は、200円(税込)の支払いにつき1WAONポイントとなっており、さらにWAON会員に登録した上でイオングループの対象店舗を利用すると、200円(税込)の支払いにつき2WAONポイントが付与される。ポイント還元率はイオンペイと同様だが、WAONではポイントの二重取りが可能。
例えば、電子マネー機能搭載のクレジットカード「イオンカードセレクト」を利用してWAONで支払うと、イオングループの店舗で1.0%、イオングループ以外の店舗で0.5%の還元を受けられる。加えて、オートチャージ機能を利用すれば、200円ごとに1WAONポイントが還元されるので、実質のポイント還元率は1.5%に。
ポイント還元率だけで見ると、WAONのほうがお得に利用できると言えるだろう。
使える店舗の違い
WAONが使える店舗数はイオンペイよりも圧倒的に多くなっている。2022年4月時点において、WAONの加盟店数は全国94万カ所以上に達し、業態もコンビニ・飲食店・ドラッグストア・専門店・レジャー施設・ホテルなど多岐に渡る。
WAONのほうが店舗を気にせず、利用しやすいサービスと言えるだろう。
利用限度額の違い
WAONのチャージ上限金額は5万円、1回のチャージ限度額は4万9千円で設定されている。よって、1回あたりの利用限度額は5万円となる。
イオンペイの1回あたりの利用限度額は50万円のため、大きな金額の買い物をする機会が多い人はイオンペイのほうが適しているだろう。
利用方法の違い
イオンペイではバーコードを利用した決済方法が採用されており、消費者が提示した決済用バーコードを店員が読み取る、もしくはセルフレジに備え付けられているハンディスキャナーを使用して自身で読み取ることで、支払いが完了する。
対して、WAONでは非接触型決済を採用。ICカードリーダライタにWAONをかざすことで、決済が完了する仕組みだ。
また、それぞれの決済方法で用いられる媒体にも違いがある。イオンペイはアプリを利用して支払うため、当然ながらスマホで決済を行う。
一方で、WAONは従来物理カードが主流であったが、現在はAndroid向けアプリ「モバイルWAON」の提供が開始されたことに加え、Apple Payにも対応。iPhone・Apple Watchを利用した決済も可能となり、利便性はイオンペイ・WAON双方とも大きく変わらないと考えられる。
イオンペイとWAONの違いまとめ
イオンペイ | WAON | |
支払いタイミング | 後払い | 前払い |
ポイント還元率 | 0.5~1.0% | 0.5~1.0%(二重取り可能) |
使える店舗 | 少ない | 多い |
利用限度額 | 50万円 | 5万円 |
決済方法 | バーコード決済 | 非接触型決済 |
利用媒体 | スマホ | 物理カード・スマホ・スマートウォッチ |
それぞれのキャッシュレス決済手法の特徴を理解し、自身に最適な支払い方法を選んでみてほしい。
イオンペイの登録方法、使い方
ここでは、初めてイオンペイを利用する人向けに、実際の登録方法・使い方を画面付きで解説していく。
iAEONの初期登録方法
まず、iPhoneのApp StoreもしくはAndroidのGoogle Playから「iAEON」と検索し、アプリをインストールする。

iAEONの利用には会員登録が必要なので、『新規会員登録』をタップ。

続く画面では、iAEONの利用規約が表示される。内容を確認しながら画面を一番下までスクロールし、『規約に同意する』にチェックを入れて『次へ』をタップする。

次に、携帯電話番号で認証を行う。携帯電話番号を入力して『送信』をタップした後、認証コードを入力して『次へ』をタップ。
最後に、iAEONへログインする際のパスワードを入力し、『登録』をタップする。

『新規会員登録完了』の画面が表示されれば、iAEONへの初期登録は完了となる。

イオンペイの初期登録方法
イオンペイの利用を始める前に、イオンカードの登録を行う。iAEONのホーム画面上部に『AEON Pay』のボタンがあるので、タップする。

次に、イオンペイの利用規約が表示される。内容を確認しながら一番下までスクロールし、『規約に同意する』にチェックを入れて『次へ』をタップする。

続く画面ではカード情報を入力し、『次へ』をタップ。

次に『この番号で認証』をタップすると、登録した携帯電話番号に認証コードが届く。

認証コードを入力して『次へ』をタップすると、イオンカードの登録は完了となる。

イオンペイを使用して決済する方法
イオンペイを使用して決済する方法としては、まずiAEONのホーム画面上部の『AEON Pay』をタップする。

決済用バーコードが表示されるので、店員に提示して読み込んでもらう。セルフレジの場合はバーコード決済を選択後、ハンディスキャナーを利用して自身で決済用バーコードを読み込む。

『支払い完了』の画面が表示されれば、決済は完了となる。

イオンペイの使い方は以上だ。
イオンペイのまとめ
イオンペイを導入する店舗は増加しており、イオングループ以外でも利用可能な店舗は広がっている。しかし、PayPayやLINE Payといったスマホ決済サービスに比べると、利用できる店舗は限定されている。
現金や他のキャッシュレス決済の併用が必要となり、日常的に訪れる店舗での支払い方法をイオンペイで統一することは、現状困難な人も多いだろう。また、イオンペイ自体にポイント還元のシステムは無く、登録できるカードが限られている点にも注意が必要。
一方で、対応するスマホ決済サービスが少ないイオンやマックスバリュといったイオングループの店舗で、スマホ決済を利用できるというメリットも存在する。普段からイオングループの店舗で買い物する機会の多い人は、イオンペイの利用を検討してみてほしい。