SIPストア、こう見る! 即食編 圧倒的価格優位のオーケーに対し、時間帯の広さ、ピザのバイオーダー、再加熱など出来たてで勝負
2024.07.01
新京成電鉄常盤平駅近くに道を挟んでSIPストアであるセブン-イレブン松戸常盤平駅前店とオーケーがある。
近隣に住む消費者がいかに便利に業態違いのコンビニとスーパーマーケット(SM)を利用するか。店がいかに地域に貢献するかで評価が決まる。
SIPストアは、SMゾーンとコンビニゾーンを分けてゾーン二ングしていることが特徴。
コンビニゾーンでは、米飯、惣菜、パン、飲料、アイスクリームを近くにゾーンニングしている。既存店は冷蔵惣菜の前に冷凍食品とアイスクリームをレイアウトしていることが多いが、この店は、冷凍食品についてはSMゾーンのリーチンケースに、惣菜と切り離して陳列している。
オーケーの営業時間は8時30分~21時30分、一方セブン-イレブンは24時間営業。セブン-イレブンはオーケー開店前の出勤時間前とオーケー閉店後の夜の市場を狙える。
また、今回、セブン-イレブンのファストフードで導入したピザは、オーケーでは名物商品になっているほどの核商品。セブン-イレブンの場合、注文は受けてから加熱して仕上げるようになっている。事前にアプリで注文すれば、出来たてを店で受け取ることができる。つまり、セブン-イレブンは「バイオーダー」が売り物だ。



「ブランチメニュー」は、クロワッサン158円(本体価格、以下同)、メロンパン149円、フィナンシェ139円、チョコクッキー186円、カレーパン149円、アメリカンドッグ128円。
「ディナーメニュー」は、ななチキ223円、牛肉コロッケ93円、唐揚げ棒167円、五目春巻き112円、ささみ揚げ(梅しそ)167円など。


「ピザ」は、マルゲリータ723円、照り焼きチキン815円の2種類。
ちなみに、「セブンミール」を活用すれば、「日替り弁当」などをネット注文し、店舗で受け取ることができる。好きな時間に合わせて受け取れ、売り切れの心配がない。





オーケーの惣菜は圧倒的な低価格の強み
対するオーケーの惣菜の特徴は人気の米飯、惣菜を破格値で販売すること。カツ重299円、エビ3本と野菜入りの天丼399円だが、ソースカツ重299円、ロースとんかつ弁当459円など「豚カツ」を使った弁当の販売にも力を入れている。インストア製造弁当だけでなくアウトパック弁当の品揃えも豊富だ。
寿司はインストア製造の握り寿司14カン599円、18カン799円、ばらちらし寿司399円、マグロネギとろちらし399円など、これも破格値で販売。低価格であるが、マグロの鮮度、色も良い。
「良いものを、より安く」というSMの基本が貫かれている。「良い商品」の条件は「おいしい」「安全性」「透明性」「品質」であり、それを「買いやすい価格」で提供することだ。
筆者は、「圧倒的な安さ」をSMの一般的な惣菜価格から3割引いた価格水準であると考えている。例えば398円であれば7掛けの278.6円、500円であれば同350円などの水準になる。さらに毎日が安いというエブリデーロープライス(EDLP)の価格政策も支持される要素だろう。



