PB強化型まいばすけっと、こう見る! 即食編 末尾9のシンプルなプライスラインのオリジナル商品が充実、買い得感は見るべき
2024.07.02
まいばすけっと仲町台駅南店の新しい取り組みはイオングループのプライベートブランド(PB)商品のトップバリュを従来の約20%から約50%にまで拡大したこと。売場面積は通常店舗の約1.5倍の約84坪に拡大。約3300アイテムを品揃えしている。
まいばすけっとの惣菜の特徴は、「米飯、惣菜をコンビニより安く売る」ことだと思っている。コンビニと同様、アウトパック商品であるが価格は圧倒的に安い。さらに惣菜ではPBではないものの、オリジナル商品を多数展開している。

都市部の小型店といえば、ヨーロッパの街中を中心にエクスプレスストア、ハードディスカウントストアが存在することが想起される。
その点、まいばすけっとはディスカウト性の強い都市型小型スーパーマーケット(SM)だ。都市型高級食品店ではもちろんないし、普通の小型SMでもない。PB商品やオリジナル商品を常に安く売るデブリデーロープライス価格戦略であることも特徴。
ハードディスカウントストアにより近いフォーマットとしては同じイオングループのビッグ・エーやアコレ、パレッテがあるが、まいばすけっとについても、低価格は大きな武器となっているといえる。
独自のチルドセット惣菜の品揃えとプライスラインの絞り込み
惣菜売場の特徴は、まいばすけっとならではのオリジナル商品の品揃えだ。価格はSMに比べて2、3割安い。特につまみ盛り合わせ、中華盛り合わせなどの「セット物」の品揃えが豊富。これらをケース最下段と2段目で展開している。

訪店時の品揃えアイテムは、「チキンスティック&ポテト」399円(本体価格、以下同)、「おつまみふぞろい盛り」399円、「おつまみ中華盛合わせ」499円、「フランクセット」499円、「惣菜盛合わせ」499円。
単品では、「黒豚入り焼餃子」6個299円、「白身フライ」2枚299円、「俵メンチカツ」299円、「ささみチーズフライ」299円、「タルタルチキン」399円、「フライドチキンフィレ」399円、「大きな肉団子」299円、「特大焼売」299円。
これらを見ても分かるとおり、プライスラインを299円、399円、499円に絞っていることは大きな特徴といえる。
サラダは「チョレギサラダ」「食物繊維サラダ」など199円のラインの他、299円のライン、さらに「韓国風ナムルサラダ」499円といった高額品も品揃えしている。カップサラダやおかずも品揃えが増えている。

おにぎりは混ぜご飯を握った「大むすび」シリーズ89円、ホールセールのバーガーは99円~109円の品揃え。どちらも税込みでも100円前後。「大むすび」と「大きなコロッケバーガー」の重量は約150g。十分なボリュームだ。

ただ、課題は売場が狭いことから多くの場合、1フェースであるため品切れが発生することだ。ロス対策のためには売り切ることも重要だが、「おいしさ」「品切れ対策」「ロス対策」を考えると、将来的にはMAP包装(ガス置換)や真空パック商品の開発を追求したいところだ。
この辺りは一部商品でトップシールのMAP包装を取り入れているセブン-イレブンを始めとするコンビニの方が進んでいるように思う。
まいばすけっとは、Uber Eatsの新サービスを導入することで、今後、クイックコマースを本格的に取り入れることになるが、その際、「いかに品切れをさせないか」は大きな焦点になる。この辺りの態勢については、今後、進化が求められるといえるだろう。
圧倒的な買い得感のある米飯
ここからは購入商品について、個別に紹介していく。なお、商品には他のまいばすけっとで購入したものも含む。仲町台駅南店に限らず、まいばすけっとの品揃えの研究として参照されたい。







