チラシが作成できる無料アプリ・ツール等をまとめて紹介|スマホ・PCで手軽に作成
2022.10.05
2022.06.08

昨今ではSNSや広告など、ネット集客に注力する企業が増加しているが、チラシを利用して販促を実施する店舗もまだまだ多い。しかし、チラシの作成方法としては、アナログからデジタルへ変遷しつつある。
本記事では、チラシ作成にアプリを利用するメリットを解説した後、スマホ・パソコンに分けておすすめのチラシ作成アプリを紹介していく。
目次
チラシ作成アプリを利用するメリット
チラシの作成方法としては手書き、もしくはスマホ・パソコン上のアプリを使用する方法が挙げられる。手書きのチラシには親近感が生まれやすいが、手間がかかるという大きなデメリットも。
その一方で、チラシ作成アプリを利用することにはどのようなメリットが存在するのか、解説していく。
テンプレートが充実している
アプリには、画像・文字・カラーなどがあらかじめ設定済みのテンプレートが充実しているものも多い。自店舗のターゲットやブランドイメージに合わせてテンプレートを選定し、画像や文字などデザインを変更するだけで、簡単にチラシを作成できる。また、デザインのセンスに自信がない場合でも、質の高いテンプレートを利用すれば、消費者の目を惹くチラシを作成可能だ。
作業時間を大幅に短縮できるのも、テンプレートを活用するメリット。テンプレートを利用しない場合、ゼロからチラシを作成していく必要があるため、ワイヤーフレームの考案から始めなければならない。その点、テンプレートはチラシの構成が出来上がっているので、作業時間を短縮可能となっている。
多彩なフォントを利用できる
デジタルで作成するチラシには、多彩なフォントで文字を挿入することができる。例えば、角のある字体で力強い印象を与えられる「ゴシック体」、上品な字体で女性からウケの良い「明朝体」、伝統的で高貴なイメージがある「行書体」など、自店舗の商品やブランドに適したフォントを利用可能。
手書きの場合、文字から商品・ブランドのイメージを連想させるのは難しいが、アプリであればさまざまなフォントを試し、自店舗に合った文字でチラシを作成できると言えるだろう。
電子チラシサービスで配信できる
スマホの急激な普及を受け、Web上でチラシを配信できる電子チラシサービスに注目する企業が増加している。デジタルチラシは紙媒体で印刷・配布の必要がないため、コストの削減に大きく繋がる。
アプリを利用した場合、PDFやPNGといったファイル形式で出力可能なので、そのまま電子チラシサービスへアップロード可能。若年層やファミリー層などの利用者も多い電子チラシサービスで、さまざまな消費者へアプローチしたい事業者は、簡単にデジタル出力可能なチラシ作成アプリを積極的に活用してみて欲しい。
無料で利用できるアプリも多い
チラシ作成アプリには有料のサービスもあるが、無料のサービスも存在する。有料アプリのほうが機能が充実しているケースは多いが、無料アプリでもデジタルチラシは作成可能。
まずは無料のアプリを利用し、デジタルチラシの勝手を知るのも1つだ。なお、無料アプリでは機能を制限し、料金を支払うことで全機能が解放されるサービスも多いため、注意して欲しい。
アプリ利用環境さえ整っていればチラシを作成できる
チラシ作成アプリには、オンラインで利用するタイプと、スマホ・パソコンへインストールして利用するタイプの2種類が存在する。
オンラインタイプはインターネット環境が必要になるが、他のユーザーとデザインを共有しやすいのが魅力。複数人で共同作成したり、作成途中のチラシをチェックしてもらうことも可能だ。
一方、インストールタイプはアプリによるが、インターネット環境がなくても利用できるサービスもある。手書きチラシの場合は紙やペンなどが必要になるが、アプリの場合は端末とインターネット環境があれば、基本的にチラシを作成可能。フレキシブルな働き方を実現したい企業にも、チラシ作成アプリはおすすめと言えるだろう。
チラシを作成できるスマホアプリ
まず、スマホでチラシを作成できるアプリ4選から紹介していく。
Canva
スマホアプリだけでなく、パソコンでもブラウザ上で動作するサービスがCanvaだ。テンプレートの種類が非常に充実しているのが、選ばれる大きな理由。
Canva上でチラシのテンプレートを検索すると、有料のものを含めて50,000点以上がヒット。店舗のイメージに沿ったチラシを作りたい事業者には、ベストなアプリと言えるだろう。
有料会員になることで、より多くの機能を利用できるようになるCanvaだが、無料版でも豊富な機能を使用可能。例えば、文字・画像の挿入、カラーの変更、トリミング、コントラスト調整など、基本的な編集機能は利用できる。
さらに、チラシのテンプレートも無料の範囲で、飲食店用・不動産用・イベント用・プロモーション用・グランドオープン用など、多彩なデザインを展開。無料のチラシ作成アプリで済ませたい事業者に、おすすめのサービスとなっている。
また、無料会員では使用できるテンプレート数が25万点以上であるが、有料会員では61万点以上のテンプレートを利用可能。加えて、24時間365日のサポートを受けられたり、1億点を超えるプレミアムストック写真やグラフィックを使用することもできる。Adobe Stock・Shutterstock・iStockといった、他の有料素材サイトを契約せずとも、Canvaだけで挿入したい画像の準備は済ませられるだろう。
プラン | 料金(税込) |
無料 | 0円 |
Pro | 12,000円(最大5人) |
Enterprise | 3,000円(1人あたり・25人~) |
Adobe Express グラフィックデザインアプリ
プロフェッショナル向け画像編集ソフトを手掛けるAdobeが、2021年末に新たにリリースしたアプリが、Adobe Express(旧:Adobe Spark)だ。テキスト入力・画像挿入・背景の透明化・フィルターなど、基本的な編集機能は網羅。
Adobe Expressには、テンプレートも豊富に揃っている。「チラシ」で検索した場合の無料テンプレート数は約1,800件で、種類こそCanvaには劣るが、おしゃれなデザインのものが多い。
また、テンプレートを青・白・黄色・緑などのカラーでフィルタリングしたり、食品・家・教育などで検索することも可能。求めているデザインのテンプレートが見つかりやすいのも、Adobe Expressの魅力的なポイントだ。
さらに、Adobe ExpressではAdobe Stockの写真コレクションを使用することもできる。Adobe Stockとは、画像の販売プラットフォームであり、プロ向けの写真・動画・イラストが2億点以上アップされている。高品質な画像の利用で、チラシのクオリティもワンランク上質なものに仕上げることができるだろう。
サービスのプランとしては、無料会員とプレミアム会員の2種類が存在。プレミアム会員であれば、Adobe Stockのロイヤリティフリー写真の全コレクションや、100GBのオンラインストレージ、PDFと他のフォーマットの双方向変換など、多様な機能を活用できる。30日間の無料トライアルも設けられているので、一度利用してみて欲しい。
プラン | 料金(税込) |
無料 | 0円 |
プレミアム | 月々プラン:1,078円年間プラン:10,978円 |
POPKIT
POP・チラシ作成に特化しているアプリが、POPKITだ。大きな特徴としては、日本製のアプリである点が挙げられる。
海外発のツールには、日本語のフォントに対応していないものも多いが、POPKITは日本語のフォントにも多数対応。ひらがなやカタカナを、おしゃれな字体で表現可能となっている。
デザインに関しても、全国のクリエイターがリアルタイムで高品質な素材を提供。日本人ウケの良い素材も多く、海外発のツールにはないメリットが豊富に揃っている。
また、パソコンだけの機能となるが、クラウド翻訳やプリントショップのサービスも人気。クラウド翻訳機能では、日本語から英語・韓国語・中国語など、8ヶ国語にプロが言葉を翻訳。外国人向けのチラシを作成したいときにも、おすすめの機能だ。
さらに、プリントショップのサービスでは、Web上で制作したデザインをポスター・のぼり・Tシャツなどに印刷して届けてくれる。デザイン作成画面から簡単に注文を行えるため、ファイルを出力して別の印刷業者に依頼するという手間もなくなる。
POPKITでは、フリープランとエンジョイプランの2種類を用意。フリープランでもチラシは作成可能だが、保存枚数や画像取込可能数などに制限があるのが難点となっている。アプリのダウンロード日より1ヶ月は無料で利用できるので、POPKITが気になる人はチェックしてみて欲しい。
プラン | 料金(税込) |
フリープラン | 0円 |
エンジョイプラン | 550円 |
法人・組織向けプラン | 要問い合わせ |
Pages
iOSに標準でインストールされているおすすめアプリが、Pagesだ。Appleが提供するページレイアウトソフトで、iPhoneだけでなくiPad・Macにも対応している。
iCloud上にファイルは保存されるので、デバイスが切り替わっても作業を続けられるのが嬉しいポイント。デバイスにとらわれず、シームレスにチラシを作成したい人に最適と言えるだろう。
また、Appleが用意した90種類以上のテンプレートや、ライブラリの700種類以上の図形を利用し、チラシを作成することも可能。Appleの上質なデザイン素材で、魅力的なチラシに仕上げられる。
ただし、Android端末は非対応である点に注意しておこう。
チラシを作成できるPCアプリ
次に、パソコンでチラシを作成できるアプリ3選を紹介する。
パワーポイント・パワポン
普段使い慣れているアプリでチラシを作成したい人には、パワーポイントもおすすめだ。チラシの文字を目立たせられるカスタマイズを行えるのがポイント。
例えば、文字を縁取りしてインパクトのあるチラシに見せる、光彩ぼかしを加えて一層文字が目立つようにする、グラデーションを付けて単調なチラシに見せないなど、テキスト1つを取っても多様なカスタマイズが可能。その他、画像・図形・グラフなど挿入機能も充実しており、独自性のあるチラシを作りたい人に最適と言える。
また、パワーポイントはテンプレートが豊富に揃っているのも有名。しかし、「チラシ」でオンラインテンプレートを検索しても、30種類程度しか提供されていない。
そこでおすすめしたいのが、パワポンのサービスだ。パワポンとは、パワーポイントで使えるチラシテンプレートを配布するサイトで、無料の会員登録を行えば、全てのテンプレートをダウンロードできる。1,500点以上のテンプレートを提供しており、累計ダウンロード数は340万件にも及ぶ。
プロ品質のデザインが揃っているため、テンプレートを決めた後は自店舗用に文字や画像を差し替えるだけでチラシは完成。さらに、用途別・業種別・イメージ別・印刷サイズ別に細かくカテゴリー分けされており、目的のデザインを探しやすいのもメリットだ。
Picky-Pics
こだわりの素材とデザイン性の高いテンプレートを提供しており、プロ並みのチラシを作成できるのが、Picky-Picsだ。Picky-PicsはWeb上で動作するアプリとなっており、無料会員登録を行った後、インターネット環境さえ整っていれば、いつでもサービスを利用できる。
挿入できる素材の数としては、一部有料素材も含まれているが、5万点以上に上る。別のフリー画像サイトから素材をダウンロードする手間はなく、カテゴリーやキーワードで簡単に検索可能なため、作業時間の短縮にも繋がると言えるだろう。
ただし、文字の改行を行えないデメリットも。複数の文字を入力する場合は、都度テキストボックスを挿入する必要があるので、文字の少ない簡易的なチラシを作りたい人におすすめのアプリとなっている。
なお、Picky-Picsは無料で利用できるサービスだが、有料素材を含むデザインを出力する際に料金が発生する。料金体系としては、購入後24時間以内に限り出力できる「24時間出力権」と、購入後は期間の制限なく出力できる「無制限出力権」の2種類が存在するので、注意したい。
出力権 | 料金(税込) |
24時間出力権 | 110円 |
無制限出力権 | 1,650円 |
Visme
日本の大手企業も利用する、実績豊富なオンライングラフィック作成ツールがVismeだ。100種類以上のフォント、数百万に及ぶ画像、数千種類の高品質なアイコンが用意されており、オリジナリティのあるチラシを作成できる。
また、充実したテンプレート数に加え、ドラッグ&ドロップで簡単に操作可能なのも魅力的。ただし、編集画面の各操作項目は英語で表記されているため、日本語以外のツールに抵抗がある人は注意したい。
Vismeは無料で利用することも可能だが、無料版ではテンプレート制限に加え、Vismeのロゴが表示されてしまうため実用的ではない。しかし、実際に画面操作はできるので、自身に適したツールであるか無料版で試した後、有料版を検討してみて欲しい。
なお、有料版には3つのプランが設けられており、ストレージ容量やダウンロード時のフォーマットなどがそれぞれ異なる仕組みだ。
プラン | 料金(税込) |
Basic | 0円 |
Personal | 12.25米ドル |
Business | 24.75米ドル |
Enterprise | 要問い合わせ |
チラシ作成アプリのまとめ
チラシ作成に特化したアプリ自体は少なく、画像編集ソフトの一環として、チラシを作成できるタイプのアプリが多い。とは言っても、充実した機能が揃うアプリも多数リリースされており、デザイン初心者でも比較的簡単にチラシを作成できる。
特に、テンプレートを豊富に提供するアプリでは、高品質なチラシを作成しつつ、作業時間の削減も可能だ。アプリで訴求力のあるチラシを考案し、売上向上に繋げてみて欲しい。