ヨークベニマルが西富山店を栃木県33店目として那須塩原市に出店、売場638坪で無印良品と共同出店

2022.05.12

ヨークベニマルは4月22日、栃木県那須塩原市にヨークベニマル西富山店をオープンした。

カゴメなどが所有する土地に一部土地を購入の上で自社開発のネイバーフッドショッピングセンター(NSC)の「ヨークタウン西富山」を開業。スーパーマーケット(SM)のヨークベニマルが核店となり、大型店では他に無印良品、ダイソーが出店している。

特徴はヨークベニマルと無印良品が同じ建物内に隣接している点で、共同出店のような形になっている。一方でダイソーは別棟での出店。無印良品とダイソーはヨークベニマルのオープンから少し遅れて4月28日のオープンを予定している。

無印良品を展開する良品計画はSMとの共同出店を増加させているが、ヨークベニマルでは改装の形で足利店(栃木県足利市)、水戸元吉田店(茨城県水戸市)で導入、若年層の集客が増えるなど効果があるとみていることから今回、3店目として新規出店の形でのコラボレーションとなった。

以前はNSCではSMとドラッグストアの組み合わせが多かったが、今回はそのドラッグストアが無印良品に置き換わった形だ。

無印良品と同じ建物内で共同出店の形を採っている。無印良品にとっては食品主力のSMとの共同出店は来店頻度向上の効果をもたらすと思われるが、ヨークベニマルとしても若年層のお客を増やす効果を期待している

栃木県33店目で、栃木県での存在感もかなり高まっている。那須塩原市内でも5店目の出店となるなど、ドミナント化も進んでいる。西方向に約2.5kmには自社の西那須野店があるが繁盛店ということで、同社としてはドミナント内でのすみ分けも意図している。

もともとカゴメの土地であることもあって、近隣にはカゴメの工場がある他、病院があるため通院や仕事帰りなどのお客が多いと想定している。

ただし、1km圏の人口4714人、世帯数は1920世帯、2km圏では1万8441人、7526世帯、3km圏では3万1552人、1万2986世帯、特に徒歩10分圏の世帯数は1283世帯と少なく、ある程度広域からの集客が求められる。その点、無印良品を含むNSCを形成していることは有利になるといえる。

そうした事情もあって、売場面積は比較的大型の638坪であるが、初年度の年商見込みは14億円とかなり控え目となっている。

なお、1km圏では1、2人の少人数世帯の構成が 5割を超える他、50歳未満は6割に上るなど、全体的に子育て世代が多い地域であるという。

第1主通路に青果と惣菜をまとめたレイアウトパターン

無印良品と同一の建物内で連結していることから、638坪と比較的大型の売場ではあるが、第1主通路に青果と惣菜をまとめたパターンを採用。

青果と惣菜を第1主通路にまとめたパターンとしている。このパターンだと惣菜では16時~20時の売上げが伸びるという

マーチャンダイジングでは、近隣商圏を対象とした日常の食事を充実させるスーパーマーケットであることを前提としつつ、行楽地でもあり県外からのお客も多いことから「那須の地元商品」なども積極的に品揃えする。

また、店舗周辺には数多くの「キャンプ場」があることから鮮魚、精肉では「海鮮串」「海鮮セット」「焼肉」などバーベキュー商材、特に特に精肉では和牛の他、伸長しているラム肉の生・骨付き商材などを幅広く品揃えして充実させるなど、自家消費に加え行楽客にも向けた商品づくりに努める。

近隣には小学校、中学校も多く「子育て世代」が多いことから、「即食」「簡便」「個食」「健康」を軸にしたメニューの提案をコーナーごとにまとめるなど買いやすく便利な売場づくりに努めるなど、毎日の献立づくりをサポートすることを目指す。

ミールキットは2個980円(本体価格)でトライアルを促す。「即食」「健康」「簡便」というテーマでどれだけ新しい提案ができるかが重要だとする

また、鮮魚では少人数からファミリーサイズのパックまで品揃えする他、精肉でも大型パックを強化するなど量目にも対応。

また、子育て世代に加え、1人世帯も多い地域であることから菜、寿司、ベーカリーでは昼食メニューの充実に努める他、夕食に合わせた「出来たて」「作りたて」商品、「少量サイズ」の商品を幅広く品揃えする。

惣菜では原材料から全て自社製とする仕様の切り替えが進んだ。競争が激化しているからこそ、手間をかけてでも質にこだわり差別化する
もち麦、押し麦、黒米などを用いるなど「健康」を意識した商品を「バランスデリ」としてコーナー化。提案性を高めた商品群だ
特に温惣菜ではシェフが開発したメニューを展開。人員の技術力を高め、店内製造でしっかり展開できるようにすることで差別化を図る
惣菜の寿司ではマグロのコロ(塊)から卸せる人員が育ってきており、約100店で本マグロのコロを仕入れ、寿司に商品化する取り組みを昨年から開始した。本マグロの上質な寿司を提供している

ヨークベニマルは、3月1日付けで惣菜を担当していた子会社と合併した。「これからのスーパーマーケットの中で新生ヨークベニマルとして次の100年に向けて、ヨークベニマルとライフフーズが一体になって新たな製販一体のビジネスモデルを追求していく。原材料が高騰する中、サプライチェーンの無駄取りを徹底的にやることがベースにあり、その上でいかにお客さまに納得していただけるような価格帯の提案ができるかが大事。われわれは価値を高めて行こう、質を高めて行こうと考えている」(大髙善興会長)

大髙善興会長。目下、電気料金が50%以上上がる中、値下げロスを減らす、生産性を上げる、節電するなどあらゆる方向からコストの吸収をすることが重要とする。また、価格転嫁がどのように進むかも鍵となると語る

その他、カゴメとなじみのある店であることもあって、青果ではトマトを強化。調理向けトマトなど品揃えを強化し、用途に合わせたさまざまなメニュー提案も実施。カゴメについては加工食品でもコーナー化を図るなど、地域ならではの売場づくりも実施している。

SKU数は食品9200、日用品3200の計1万2400。売上高構成比見込みは、鮮魚10.2%、精肉15.5%、果実4.7%、野菜9.7%、日配19.5%、加工食品21.5%、日用品4.2%、惣菜8.7%、寿司3.3%、ベーカリー2.7%。

惣菜、寿司、ベーカリーで14.7%と、第1主通路に配置していることもあって構成比が高くなっている。

第1主通路に青果と惣菜をまとめているため、反対側の第3主通路までお客を誘導することが重要になるが、同店では需要が高まっている冷凍食品を持ってきている
冷凍食品は日配の商品だけでなく、生鮮部門でも強化。鮮魚では切り身商品でも冷凍の商品をコーナー化。平ケースで展開
干物でも冷凍の商品を展開している
精肉でも冷凍の商品をコーナー化。冷蔵ではロスが高くなってしまう商品なども冷凍では展開できるメリットがある
第3主通路の最後にはホールセールのパンを配置。青果と惣菜を振り分けたレイアウトのパターンの場合、インストアベーカリーと連動しているが、今回は第1主通路にインストアベーカリーを持ってきているため、分かれた
青果と惣菜を振り分けたレイアウトの店では第1主通路に青果と連動して配置される漬物など和日配の一部商品を第3主通路に持ってきている。この辺りはさまざまな試行錯誤をしている最中といえそうだ

ヨークベニマル西富山店概要

所在地/栃木県那須塩原市西富山46-1

オープン日/2022年4月22日

営業時間/9時30分~21時30分

構造/鉄骨造・平屋建て

駐車台数/150台

売場面積/2110㎡(638坪)

年商見込み/14億円(初年度)

店長/渡邉 剛

従業員数/130人(正社員18人、地元採用者112人)

お役立ち資料データ

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