セブンプレミアムの「トリプルゼロシリーズ」から「セブンプレミアムアクエリアスエスボディ500㎖」登場

2024.06.17

2024.06.14

セブン&アイ・ホールディングスは日本コカ・コーラと組み、「アクエリアス」ブランドでのプライベートブランド(PB)商品を発売する。商品名は、「セブンプレミアムアクエリアスエスボディ500㎖」。

発表会で登壇した羽石奈緒・セブン-イレブン・ジャパン執行役員商品本部長(左)とアレハンドロ・ゴンザレス・ゴンザレス・コカ・コーラボトラーズジャパン執行役員リテールカンパニープレジデント(右)

セブン-イレブン、イトーヨーカドー、ヨークベニマル、ヨークなど全国のセブン&アイグループ各店約2万2000店で、6月24日から順次発売していく。価格は本体価格110円(税込み118.8円、軽減税率適用の消費税8%の場合)。

カロリー・糖類・脂質「ゼロ」という3つの0(ゼロ)を実現したセブンプレミアムの「トリプルゼロシリーズ」として初の非炭酸商品となる。また、スポーツドリンクではあるが、体脂肪を減らす機能があることが報告されているローズヒップ由来のティリロサイドを含む機能性表示食品でもある。

「アクエリアス」の優れた水分補給機能はそのままに、体脂肪を減らす機能が付随されたことを訴求したい意向だ。

かんきつフレーバーですっきりとした味わいに仕上げてあるため、暑い季節における通勤、通学や軽く運動する際の最適な水分補給飲料として飲用してもらいたいとしている。

トリプルゼロシリーズの原点はもともと健康訴求商品として2013年に販売を開始し、13年に5.6億円を売上げた0kcalの「ゼロサイダー」であるという。その後、リニューアルを繰り返しながら22年からトリプルゼロシリーズとしてシリーズ販売に至っている。

ファイバー、ビタミン、乳酸菌など、それぞれ分かりやすいコンセプトを訴求していたり、本体価格が100円と値頃であったりすることもあって、23年度のシリーズ売上高は約167億円にまで拡大している。

また、特徴として他の飲料に比べてリピート率が高い他、天候にも左右されにくいということがデータで分かっているという。セブン&アイとしては「セブン-イレブンへの来店動機になる商品へ成長」したと位置付けている。

今回は、スポーツドリンク、かつ初の非炭酸商品の開発となったが、これは各種データやアンケートなどによる①スポーツをする機会の増加、②4割の人が炭酸飲料を1年以上飲んでいたいという傾向を踏まえたもの。

「ここに潜在ニーズがあり、チャンスがあるのではないかと着目をした。これまでのシリーズ商品のお客さまにご指示いただいたポイントである買いやすく、続けやすい価格設定、そして何よりコカ・コーラさまの大切なブランドであるナンバーワンブランド『アクエリアス』 の安心・安全。これを掛け合わせることによって、より多くのお客さまへ健康価値をお届けしたいという思いから開発に着手した」(羽石奈緒・セブン-イレブン・ジャパン執行役員商品本部長)

また、アクエリアス500㎖自体、セブン-イレブンの店舗での売上げは継続的に伸長していることもプラス材料といえる。

セブン&アイにとって日本コカ・コーラは、これまで同社が展開していたブランドとして15年に「ジョージア」「一(はじめ)」ブランドを冠したセブンプレミアムの共同企画の商品を発売した他、「一」に関しては17年からは機能性表示食品も商品開発したり、完全循環型ペットボトルを採用したりといった形で、取り組みを深めている。

その意味では、もともと両社が共同でPBに取り組んだという実績はあるが、今回は、日本コカ・コーラとしてもかなりメジャーなブランドである「アクエリアス」に踏み込み、かつ本体価格100円という低価格で商品化した点が注目される。

登場から15周年を迎えたセブンプレミアムは、年間売上金額が10億円以上のアイテムが300以上と、2万店を超える店舗数を誇るセブン-イレブンを中心に大きな販売力を背景とした、強力な単品を数多く抱える。

スポーツドリンクナンバーワンブランドとなった「アクエリアス」との相乗効果も相まって今回のセブンプレミアムアクエリアスエスボディ500㎖も大きな売上げが期待される。

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