セブンがピザ宅配サービスを全国約200店舗で順次展開、「7NOW」で最短20分で配達
2024.07.04
セブン-イレブン・ジャパンが、加盟店で焼いたピザの宅配サービスを8月より全国約200店で順次展開予定だと発表した(7月4日時点、約30店舗でテスト展開中)。
ピザはマルゲリータ(税込み780円)と照り焼きチキン(同880円)の2種類をラインアップ。こだわりの素材を使用し、生地も一枚ずつ手作業で伸ばすなど、「まるでピザ職人が作るかのような本格ピザ」を目指した。
配送は、セブン-イレブンが展開する配達、宅配サービス「7NOW(セブンナウ)」の仕組みを利用し、最短20分でお客に届けるようにする。
「7NOW」は専用アプリ、もしくはウェブサイトで注文の受け付けを行うデリバリーサービスで、店舗とほぼ同等の約3000アイテム(一部商品を除く)をそろえている。特徴は同社のデータ活用のためのデジタル基盤である「セブンCENTRAL」経由でリアルタイム在庫連携を行っている点。ピザと一緒にセブン-イレブンで展開されている冷凍食品や飲料、日用品などを併せて注文できることも強みとなる。
セブン-イレブン・ジャパンの由井大輔ラストワンマイル推進部マネージャーは、このセブン-イレブンの商品と併せて購入できる点、また全国で約2万店を超える店舗網を在庫拠点と考えたときに、これまで他社がピザを配達できていなかったエリアにも提供できるという点を、ピザ宅配サービスにおける7NOWの強みとして強調。
7NOWは7月4日現在、北海道、関東1都6県、広島県、九州7県の約1万2000店で展開されているが、8月より関西2府4県、山口県、鳥取県、島根県、福島県を追加し、約1万6000店に拡大予定だ。
配送は複数の配送会社と連携しており、業者配送員がメインとなるが、加盟店の態勢が取れれば従業員が配送するケースもある。配送業者が対応していない郊外のエリアも加盟店による配送ができれば配送エリアのさらなる拡大も期待できるとしている。
展開店舗数の拡大にもよるが、7NOWの売上金額は急激に伸びている。2023年度は前年比358.3%、24年度の第1四半期段階でも前年比332.1%と伸び率を維持している。特徴的なのは平均の客単価、買上点数の高さで、最低注文金額が本体価格1000円ということもあるが、店頭と比べ客単価は3.0倍の2234円、買上点数は2.7倍の8.57点に達する。
また、利用客層では実店舗と比べて女性が多いことが特徴で、実店舗が男女が50%ずつの半々であるのに対し、7NOWは女性が65%を占め、世代では20代~40代が多い傾向にあるという。