「ワタミの宅食」利用者にローソン商品を一緒に配送、「ご用聞きサービス」の実証実験を7月16日からスタート
2024.07.10
ローソンとワタミは7月16日から8月28日まで、ワタミが運営する食事宅配サービス「ワタミの宅食」の利用者に向けて「ご用聞きサービス」の実証実験を埼玉県越谷市で開始する。
70代以上が約7割を占める「ワタミの宅食」利用者に、日替わり弁当、惣菜に加えて、しょうゆや菓子、トイレットペーパーなどのローソン商品を一緒に届けることで物流への負荷なく、便利で快適な生活のサポートを目指していく。

ローソンとワタミは2024年4月から、東京都と埼玉県の一部エリアにおいて、ローソンの商品配送車両の非稼働時間を活用して、「ワタミの宅食」商品を製造工場から営業所まで配送する協業を開始している。
今回、さらなる協業に向けて、「ワタミの宅食」で宅配を担っている「まごころスタッフ」が、利用者に日替わり弁当や惣菜などを届ける際にローソン商品の注文を聞き、次回以降の商品配送に一緒に届ける実証実験を行う。週に1回、注文の機会を設け、翌週に配送するようにする。
対象は越谷市内の利用者約700人で、注文可能商品には2ℓのペットボトル飲料、菓子、調味料、日用品など重たいものや生活必需品を中心に約50品を選定。
まごころスタッフが弁当配送時にカタログと一緒に申込用紙を配布し、注文を受ける。注文は、ワタミの宅食営業所内で取りまとめられ、ローソン店舗に注文。商品がローソン店舗に納品後、ワタミの宅食営業所のスタッフがローソン店舗で商品を受け取り、まごころスタッフが利用者に商品を届ける。料金については、ワタミの宅食代金と合算で利用者に請求する形となる。
ローソンはこの間、リアル店舗以外にデリバリーや移動販売を活用した商品の販売体制を整備してきている。デリバリーについては、Uber Eats、出前館、menu、woltなどのプラットフォームを導入し、現在47都道府県の約6800店で展開を行っている。また、移動販売については、高齢者施設や事業所などの買物が困難な地域を中心に全国35都道府県の約100店で実施している。
一方、ワタミの宅食は、健康に配慮した日替わり弁当や惣菜を平日1日平均約24万食、全国(北海道、青森、岩手、秋田、鳥取、沖縄除く)の高齢者に届けている。配送は同じ地域に住む「まごころスタッフ」が1軒1軒、毎日決まった時間帯に「手渡し」を基本に実施、「ふれあい」や「コミュニケーション」を大切にしている。
この両社の取り組みを一緒にすることで、「ワタミの宅食」を利用している高齢者がスマートフォンなどの電子機器を使わなくてもローソンの商品を配送してもらえるように、いつも弁当を届けてくれるまごころスタッフに相談しながら注文できる安心した環境で提供できると考え、今回の実証実験に至ったとしている。