ファミリーマートが「絶品おむすび」を8月27日から順次発売、「賛否両論」「上野精養軒」とコラボ、高単価、個性的商品を投入

2024.08.26

ファミリーマートは、和食の名店「賛否両論」と洋食の名店「上野精養軒」が監修した「絶品おむすび」全4アイテムを8月27日から全国のファミリーマート約1万6300店で順次発売する。同社が継続して取り組む5つのキーワードのうち、「もっと美味しく」「『あなた』のうれしい」の一環の位置づけ。

第1弾として、「賛否両論」監修の「ごちむすび一本釣近海まぐろのツナいぶりがっこ入り」223円(税込み240円、税込み価格は軽減税率対応の消費税8%で表示、以下同)、「上野精養軒」監修の「ごちむすび銀鮭のムニエル風(タルタルソース)」239円(税込み258円)を発売する。

今回の開発に背景にはおむすび(おにぎり)市場の拡大があるという。総務省家計調査によると、2001年に3338円だった「おにぎり・その他」の1世帯(二人以上の世帯)当たりの支出金額は、およそ20年後の22年には5172円、直近の23年には前年比14.3%増の5909円と大幅に増加している。

ファミリーマートでは要因として高単価、あるいは個性的なおむすびの登場があると分析。近年、おむすび専門店の増加やインバウンドを始めとする国内外でのおむすび需要の高まりもあって多様な具材を組み合わせた進化系おむすびの台頭も見られる。同社では、いまおむすびに再び注目が集まっていると考え、今回の高単価、かつ個性的な商品の開発に至った。

ファミリーマートでも、より付加価値のあるおむすびが求められている中、「ごちむすび」や「SPAMむすび」「サンドおむすび」などの高付加価値おむすびの支持が高まっている。「ごちむすび」については20年10月の発売から累計販売数は24年7月末時点で2億8000万食に達している。

「おむすびは、消費支出が伸びていると共に、ファミリーマートでは40カ月連続で売上げが伸びている」(白戸栄良・ファミリーマート商品本部デリカ食品部米飯グループマネジャー)。中食カテゴリーでも売上げナンバーワン(24年7月実績)ということで、「勝ち目をどこで取るのか」(同)という意味で非常に重要な商品であるという。

今回の開発に当たっては、ファミリーマートのおむすび具材で売上げトップ2の「鮭」と「ツナ」を選定。この2つで全体の売上げの3割を占める主力具材だ。その具材について、東京・恵比寿に店を構える人気日本料理店「賛否両論」には「ツナ」、東京・上野に店を構える創業1872年の老舗西洋料理店「上野精養軒」には「鮭」をそれぞれ使ってもらった上で監修を依頼、完成したのが今回の「絶品おむすび」となる。

ファミリーマートでは販売するおむすびを価格帯によって3つに分類し、バランスを取りながら開発することで、それぞれのターゲット顧客のニーズを捉える戦略を採っている。140円(本体価格、以下同)以下の「低価格」、141円~200円の「中価格」、201円以上で、「ごちむすび」シリーズが該当する「高価格」だが、今回、発売する和と洋の名店監修の「絶品おむすび」はこのうち「高価格」のごちむすびシリーズと、「中価格」の2ラインになる。

「賛否両論」「上野精養軒」、それぞれ高価格帯と中価格帯1アイテムずつの2アイテム、合計4アイテムの発売となる。

第1弾は「ごちむすび」シリーズとして、「賛否両論」監修の「ごちむすび一本釣近海まぐろのツナいぶりがっこ入り」と「上野精養軒」監修の「ごちむすび銀鮭のムニエル風(タルタルソース)」の2アイテム。

「賛否両論」の笠原将弘氏は開発に当たって、「味の組み立ては、居酒屋のおつまみとしても人気の高いいぶりがっこチーズに着想を得てこのたびメニューを考案いたしました」とコメント。

同様に「上野精養軒」の成島一勇氏は、「洋食の定番である鮭のムニエルに着想を得た商品です。トッピングのタルタルソースは、上野精養軒のソースに味を近づけた仕立てです。粉をつけて銀鮭をムニエル風に焼き上げ、バター風味のごはんに合う仕立てにしました」コメントしている。

また、今回の「ごちむすび」用のご飯には、粘りとキレのバランス、上品な甘みが特徴の青森県産「青天の霹靂」を使用(北海道を除く)。食べ応えがあるのに重すぎず、ふっくら食感が感じられるご飯だという。

なお、高価格帯ラインの「ごちむすび」に続く、第2弾として中価格帯の2アイテムを9月3日から発売する。販売期間はおおむね9月中旬ごろまでを想定しているという。

おむすびに新たな切り口で挑むことで攻めに出たファミリーマートの今回の動きは、支出が増え、米飯の主力カテゴリーになっているおにぎりマーケット全体にも大きな影響を与えそうだ。

商品詳細

※地域によって商品の価格、発売日、仕様などが異なる場合がある。一部の地域および店舗では取り扱いのない商品がある

「高価格」ライン

ごちむすび 一本釣近海まぐろのツナいぶりがっこ入り

価格/223円(税込み240円)

発売日/2024年8月27日(火)

発売地域/全国

和食の名店「賛否両論」監修商品。一本釣りされたビンナガマグロのツナのチャンク(塊)を崩して使用し、マヨネーズを使用せず、チーズで滑らかさを出すことで、マグロの存在感と、うま味を生かした仕立てにしている。いぶりがっこの食感と風味がアクセントになっている

ごちむすび 銀鮭のムニエル風(タルタルソース)

価格/239円(税込み258円)

発売日/2024年8月27日(火)

発売地域/全国

洋食の名店「上野精養軒」監修商品。香草やワイン濃縮調味液、ニンニクなどで味付けしたギンザケの切り身を使用し、打ち粉をした後、ムニエル風に焼き上げた。バターソース入りのタルタルソースと組み合わせ、バター風味のご飯で包んでいる

「中価格」ライン

生姜ごはん ツナからし醤油

価格/147円(税込み158円)

発売日/2024年9月3日(火)

発売地域/全国

和食の名店「賛否両論」監修商品。カツオのツナを使用し、だしを効かせた造りしょうゆとからしで味付けし、ショウガがアクセントになっているだしご飯で包んだ。ショウガの風味と、ツナのうま味、からしじょうゆのピリッとした後味が絶品の味わい

スモークサーモン ペッパーおむすび

価格/163円(税込み176円)

発売日/2024年9月3日(火)

発売地域/全国

洋食の名店「上野精養軒」監修商品。ガーリックペッパーを効かせたご飯に、ベニザケのスモークサーモンを組み合わせた。イカ、クロミル貝、クリームチーズ、カリカリ梅も加えて、スモークの香りとカリカリ梅の食感が楽しめる一品

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