モンテールが「スーパー・コンビニ スイーツ白書 2023」を発表、世代別の嗜好や意識を調査

2023.03.02

洋生菓子を製造・販売するモンテールは、2007年より毎年行っている「スーパー・コンビニエンスストア(以下コンビニ)の洋生菓子(以下スイーツ)」に関する経年変化をまとめた調査に加え、今年度は世代別(Z世代:16~25歳、ミレニアル世代:26~41歳、ポストバブル世代:42~51歳、バブル世代:52~65歳、セカンドライフ世代:66~74歳)に月1回以上スーパー・コンビニスイーツを購入する人を対象とした調査を行い、「スイーツ」に関する意識や嗜好(しこう)などをまとめた「スーパー・コンビニ スイーツ 白書 2023」を作成。3月12日の「スイーツの日」に合わせて、以下に主な調査結果を発表する。

「スーパー・コンビニ スイーツ白書2023」 概要

1. スイーツを買う場所・理由

・購入場所は、1 位「スーパー」63.2%(昨年 60.4%)、2 位「コンビニ」56.4%(同 53.3%)、3 位「専門店」23.3%(同 21.0%)。上位3項目の購入者がいずれも増加。
・スーパーの購入は「疲れを癒す」「家族での団らんを楽しむため」が高く、コンビニの購入は10代は「ご褒美」、20代・30代は「ストレス緩和のため」が高い。
・スーパー・コンビニでスイーツに使う金額は平均「211円」で昨年より3円アップし、過去最高値を更新。

2. スーパー・コンビニのスイーツ 人気ランキング

・よく買うスイーツランキング 1 位「シュークリーム」(70.3%)、2 位「プリン」(48.2%)で16年連続のトップ2 。
・人気のスイーツの食感は「なめらかな」(42.0%)が8年連続の1位。

3. スーパー・コンビニでスイーツを買う・食べるシーン

・スイーツを食べる場所は今年も「自宅」(97.6%)が最も多い。続く「職場」(11.8%)はコロナ禍以降減少が続いていたが今年は微増。「屋外」も昨年より微増。
・スイーツを食べる時間帯で最も多いのは「午後」(48.8%)。次いで「夜」(42.9%)、「夕食時」(25.2%)。「夜」は昨年より3.6ポイント増加して4割を超え過去最高値に。特に女性が増加し、夜にスイーツを楽しむ人は年々増加。

4. 世代別調査結果

・スーパー・コンビニスイーツの購入頻度では、「ほぼ毎日」購入は「Z世代」「ミレニアル世代」で多い。
・スーパー・コンビニスイーツに関する情報源の1位は全世代で「テレビ」。「Z世代」「ミレニアル世代」の女性は「Instagram」が特に割合が高く、若い世代でSNS信頼度が高い。
・「Z世代」の約3人に1人はSNSでスーパー・コンビニスイーツの投稿もしくはシェアをしたことがある。最も投稿およびシェア経験が多いのは、「男性・Z世代」。
・「甘さしっかり派」と「甘さ控えめ派」はほぼ半数ずつ。若い世代は「甘さしっかり派」が多数だが、年代が上がるにつれ「甘さ控えめ派」が増加し、「セカンドライフ世代」は71.0%が「甘さ控えめ派」。
・「Z・ミレニアル世代」で「チョコ」人気!「ポストバブル世代」以上に人気の「バニラ」。
・スーパー・コンビニで「価格を気にせず購入」する人が最も多いのは「Z世代」。またコンビニでは価格を気にするよりも好きなスイーツを買う意識が高め。
・「セカンドライフ世代」は、多少価格が高くても「信頼できるブランドや企業のもの」「体に優しい素材で作られたもの」を購入したい傾向。
・スーパーでは「流行はしていないが、自分の好きなスイーツ」を購入したい人が約6割。
コンビニでは「流行している」「今後流行しそう」なスイーツの重視率が「Z世代」を筆頭に高い。

「スーパー・コンビニ スイーツ白書2023」トピックス

近年、意識や消費傾向が注目される「Z世代」など、時代背景とともに区切った世代ごとにスイーツの楽しみ方に違いがあるかを今年は調査。以下5つの世代ごとに男女各500人ずつ(合計5,000人)、月に1回以上「スーパー・コンビニのスイーツ」を購入する人に対して調査を行った。

【世代分類】
「Z世代」:16~25歳
「ミレニアル世代」:26~41歳
「ポストバブル世代」:42~51歳
「バブル世代」:52~65歳
「セカンドライフ世代」:66~74歳

スーパーとコンビニいずれも「ほぼ毎日」購入している人は「Z世代」が一番多い

「スーパーのスイーツ」の購入頻度では、調査対象者(月に1回以上スーパー・コンビニのスイーツを購入する人)のうち45.0%が「週に1回以上」(「週に1回」以上の合計)購入していることが分かった。

「Z世代」(49.4%)と「ミレニアル世代」(49.8%)で「週に1回以上」の割合が高く、さらに「ほぼ毎日」と回答した人は「Z世代」(7.2%)と「ミレニアル世代」(5.3%)で特に多いという結果で、若い世代ほど習慣的に「スーパーのスイーツ」を購入している人が多いことが分かった[図1・2]。

甘さの好み「Z世代」は「甘さしっかり派」が多数!世代が上がるにつれて「甘さ控えめ派」が増加

スーパー・コンビニのスイーツの甘さの好みでも、世代による違いが見られたという。全体では「甘さしっかり派」は46.7%(「甘さしっかり」「どちらかといえば甘さしっかり」合計)、「甘さ控えめ派」は53.3%(「甘さ控えめ」「どちらかというと甘さ控えめ」合計)で、やや「甘さ控えめ派」が多いものの、ほぼ半数ずつとなった。

世代別で最も「甘さしっかり派」が多かったのは「Z世代」(男性:66.6%、女性:64.6%)でした。続いて「ミレニアル世代」(男性:60.0%、女性:51.0%)では男性は6割、女性は5割となった。いずれも男性の方が甘さしっかりを好むという結果に。

「ポストバブル世代」では、男性は「甘さしっかり派」が55.8%の一方、女性は「甘さ控えめ派」の方が60.8%と多く、男女で好みが分かれる世代であることが分かった。

「バブル世代」以上は、「バブル世代」(男性:57.8%、女性:70.6%)、「セカンドライフ世代」(男性:65.8%、女性:76.2%)と、世代が上がるにつれて男女ともに「甘さ控えめ派」が多くなる。特に女性は「バブル世代」(70.6%)の7割、「セカンドライフ世代」(76.2%)の約8割が「甘さ控えめ派」となり、「ポストバブル世代」以上は「甘さ控えめ派」が一気に増える様子が分かる結果となった図3]。

フレーバーの好み「Z・ミレニアル世代」で「チョコ」人気!「ポストバブル世代」以上に人気の「バニラ」

スーパー・コンビニのスイーツのフレーバーで好きなものを聞いたところ、全体での一番人気は「バニラ」(61.2%)となった。

「バニラ」は「ポストバブル世代」「バブル世代」「セカンドライフ世代」で1位を飾り、特に「セカンドライフ世代」からは68.2%の支持を集めました。一方、若い世代では「チョコ」(全体2位、「Z世代」1位、「ミレニアル世代」1位)が人気。

全体では「バニラ」「チョコ」に続き、3位「ミルク」(50.0%)、4位「苺」(40.8%)、5位「チーズ」(38.5%)だったが、「Z世代」は5位に「キャラメル」(34.8%)が、「セカンドライフ世代」は2位に「あんこ」(49.4%)、5位に「栗」(39.6%)と和風フレーバーがランクインしており、世代の特徴が出ているとしている[図4]。

多少価格が高くても「Z世代」は「映え」、「セカンドライフ世代」は「ブランド」も重視

スーパーのスイーツを「価格を気にしないで購入する」「多少価格が高くても、食べたいものを購入する」と回答した方に、スイーツを選ぶ際に「多少高くても、どのようなものを購入したいか」を聞くと、全体では 「おいしいもの」(48.3%)、「自分が食べたいと思ったもの」(43.8%)がトップ2となった。

特に「バブル世代」「セカンドライフ世代」はその割合が高かった他、「信頼できるブランドや企業のもの」「体に優しい素材で作られたもの」の割合も高い傾向が見られたという。

「Z世代」は「ボリューム感のあるもの」(19.4%)の他、「見栄えが良いもの」(13.7%)、「SNS映えするもの」(9.9%)が、「ミレニアル世代」は「幸福感を得られるもの」(33.1%)がそれぞれ全体と比べて高く、世代ごとの特徴がうかがえる結果に。

同様に、 コンビニでも全体では「おいしいもの」、「自分が食べたいと思ったもの」が同じくトップ2となりました。スーパーでは8位だった「話題になっているもの」は17.2%で5位となり、コンビニのスイーツには「話題性」を求める人が多い様子がうかがえる。

年代別にみると「Z世代」では「ボリューム感のあるもの」「見栄えが良いもの」「背徳感のあるもの」「SNS映えするもの」が、全体と比べて高い割合に[図5・6]。

スーパーでは「流行はしていないが、自分の好きなスイーツ」を購入したい人が約6割、コンビニでは「流行している」「今後流行しそう」の重視率が「Z世代」を筆頭に高い

スイーツを選ぶ際、流行などをどのくらい意識しているかを聞いたところ、スーパーでは1位が「流行はしていないが、自分の好きなスイーツ」(57.6%)で約6割と、スーパーでは「流行とは関係なく自分の好きなものを買いたい」と考える人が多いようだ。

「ポストバブル世代」「バブル世代」「セカンドライフ世代」と、世代が上がるにつれて自分の好みを重視する傾向が強まっている。

一方、「流行しているスイーツ」を最も重視するのは「Z世代」(28.9%)で、「流行はしていないが、目新しいスイーツ」「今後流行しそうなスイーツ」と同様、若年層ほど重視率が高い傾向にある。

コンビニでは、スーパーと同様「流行はしていないが、自分の好きなスイーツ」(49.5%)が1位で、「流行しているスイーツ」(30.9%)は、スーパーより10.4ポイント高い割合で2位にランクイン。特に「Z世代」は37.6%と約4割が回答。

新商品が多く出るコンビニでは、「流行のスイーツを購入したい」と考える人が多い結果に。「今後流行しそうなスイーツ」はスーパーより5.7ポイント高い15.4%となり、世代別では「Z世代」(22.2%)、「ミレニアル世代」(17.1%)で高くなっている。流行の兆しをキャッチしてスイーツを購入するという若い世代の特徴が見える結果となった[図7・8]。

その他、詳しい調査データはこちらからご確認を。

<調査概要>
■スーパー・コンビニエンスストアの洋生菓子(スイーツ)に関する調査・調査概要
・実施時期:2007 年から 2022 年まで毎年実施
・調査手法:インターネット調査
・調査対象:16~64 歳の男女約 1,000 人

■世代ごとにみるスーパー・コンビニの洋生菓子(スイーツ)に関する調査
・実施時期:2023 年 1 月21 日(土)~22 日(日)
・調査手法:インターネット調査
・調査対象: 世代(Z世代:16~25歳、ミレニアル世代:26~41歳、ポストバブル世代:42~51歳、バブル世代:52~65歳、セカンドライフ世代:66~74歳)ごとに、男女各500人ずつ(合計5,000人)、月に1回以上「スーパー・コンビニの洋生菓子」を購入する人

お役立ち資料データ

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