ファミマが水素燃料電池小型トラックの走行実証を実施、物流部門での脱炭素化を目指す

2023.05.10

ファミリーマートは、物流部門での脱炭素化を目指し、FC小型トラック(水素燃料電池小型トラック)の実用化に向けた走行実証を、2023年5月15日(月)から福島県郡山市、5月16日(火)から東京都府中市・調布市を中心とした店舗の商品配送で実施する。

同年6月以降には、東京都八王子市・日野市と、江戸川区葛西を中心とした店舗配送でも開始し、車両台数は、2025年度までに、東京都と福島県で約30台まで拡大する予定だ。

今回導入するFC小型トラックは、軽油使用の内燃車と比較して、トラック1台あたり、年間約23トンのCO2削減効果が見込まれる。

■配送部門での脱炭素化の取り組みを積極的に推進
ファミリーマートは、商品の店舗配送におけるトラックから排出されるCO2を、2030年度までに、2017年度対比で30%削減することを物流部門の目標とし、様々な実行可能な施策を積極的に推進している。

AIを活用した配送シミュレーターの自社開発や、環境配慮車両の導入推進など様々な取り組みを進めた結果、2022年度実績では2017年度対比17.4%削減という、当初計画の15%を上回る実績を残すことができたという。今回のFC小型トラックの走行実証は、この目標に向けた取り組みをさらに推進させるものとなる。

■走行実証の概要
・今回の走行実証は、お弁当やおむすび、サンドイッチなどの中食を中心とした1日3便の店舗配送コースで実施する。

・配送コースによっても異なるが、1コース(1便)あたり、平均10店舗への商品配送を実施する。一日当たり(3便合計)延べ30店舗。

・本走行実証を通じて、FC小型トラックの実用性(燃費・航続距離・温度管理)や利便性(水素ステーションでの充填などのオペレーションやタイミング)などを検証し、今後の導入拡大について検討していく。    

・福島県郡山市と、東京都府中市・調布市を中心とした店舗での配送に加えて、6月以降に、東京都八王子市・日野市と、江戸川区葛西を中心とした地域の店舗配送でも実施し、合計4台の運行を行う予定だ。その後、それぞれの地域で走行台数を順次拡大し、2025年度までには約30台の車両での走行実証を実施する予定だ。

・走行実証は、各車両とも実運用開始から6年間継続して実施する予定だ。

※なお本取り組みは、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業「グリーンイノベーション基金事業/スマートモビリティ社会の構築」として実施される。

■FC小型トラックの仕様等
・いすゞ自動車の「エルフ」をベースにしたFC小型トラック(最大積載量3トン)。2室2温度帯(3-8℃/18-22℃)で商品配送を実施。動力および冷蔵ユニットの電源は、燃料電池によって対応。

【主要諸元】(目標値)
・航続可能距離:約260km(JE05モード相当)
・FCスタック :最高出力120kW以上
・燃料タンク :水素貯蔵量約10kg

■ファミリーマートの店舗配送におけるCO2削減の主な取り組み(①~④)

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