連載:
食のトレンドウオッチ!

第4回 オーストラリアで遭遇した「圧倒的に国産」

2022.06.22

とことん国産を好む国民性…。それは日本人のことではない。たしかに日本人も国産品が大好きだ。でも、日本のことではない。

世界の中でも際立って、国産をこよなく愛する国は…実はオーストラリアなのである。INNOVA食品データベースで確認すると、なんとこの国の食品の3割以上が、国産原料や国内製造をPRしている。

どうやらオーストラリアの人々は、地元調達された製品に極めて魅力を感じるようなのだ。ローカル志向そのものは、現在の世界的なトレンドである。しかし同国で、その傾向が色濃く出ている。なぜなのだろうか?

 国土面積こそ違えど、同じように海に囲まれた島国である日本にとって、参考になるアイデアが隠されているかもしれない…。

という疑問や期待が、ここのところ頭から離れず個人的に困っていたので、もう思い切ってオーストラリアに来てみた。そして短期間ではあるが、アパートを借りて、普通に生活してみた。今回は現地から旬のレポートをお伝えする。

スーパーでまず目に飛び込んできたのが、「We pick from Aussie farms first」という表現。オーストラリアの農園で収穫された野菜や果物を、優先的に取り扱うということだ。しかも「Aussie(オージー)」という愛称が、国産品に対して、とてもフレンドリーで可愛らしいニュアンスを醸し出している。

そして、「Proudly made from Aussie」という文言もあちこちで目立つ。オーストラリア産であることに誇りを持っているのだ。

ジュース売場では、スムージーに「Aussie Made & Owned」と書かれており、国の形と共に訴求されている。海に囲まれたこの国の輪郭はとても特徴的だ。世界中でオーストラリアの形をイメージできない人などいないだろう(おっと、日本の輪郭だって、負けず劣らずユニークだ!)

次はプラントベース食品コーナー。棚のスペースが広く確保されており、注目カテゴリーであることが見て取れる。以下は「vEEF」というブランドで、オーストラリアで一般的に売られている代替肉。

このパッケージには「Made in Australia with Passion and Care」と書かれている。国内で情熱と心を込めて作っているというわけだ。いま流行りのプラントベース食品ではあるが、ローカル色が付け加わることで、地に足が着いた印象が出てくる。

続いて植物性ミルク。地元を支援する想いが熱く語られている。

We use oats from *drumroll*…Australia! Yep, that’s right! It might not sound like a big deal, but to us, supporting local is a huge deal!(私たちは、オーストラリア産のオーツ麦を使用しています! そうなのです、大したことではないと思われるかもしれませんが、私たちにとって地元を応援することはとても大切なことなのです!)

現地在住の方にヒアリングしたところ、世界に目を向けたときに、オーストラリア産として輸出できて、誇れる産業が限られているから、だからこそ農業や畜産を大切にしているとのこと。品質も高い。

また、干ばつ、森林火災、洪水(つい先日も大洪水が起こったばかり)など天災が頻繁に起こるので、その都度、生産者を支援しようという声が上がり、そのような気質が醸成されてきた側面もある。

さらに近年の世界的なサスティナブルの流れも相まって、これらの行動が、しっかりと言語化されてきているのだ。

「ローカルこそがグローバルトレンド」―― 特徴あるローカルの集まりが、グローバルを形成している。別の見方をすると、グローバルを知ることによって、ローカルの特徴が見えてくる。

 日本は世界の中でも特筆して食文化が豊かで歴史ある国。私たちも謙遜することなく、もっと自信を持って表現して良いと思う。グローバル社会の中で、ローカルを大切にし、その魅力をとことん引き出し発信していくことは、サスティナブルにつながる。

そんなことをメルボルンでワインを飲みながら考えた。

この国のワインは実にうまい。

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