DX(デジタルトランスフォーメーション)の市場規模、2026年に1兆2,475億米ドル到達と予測
2022.10.27
2022.01.31
株式会社グローバルインフォメーションは、市場調査レポート「デジタルトランスフォーメーションの世界市場 (~2026年):技術 (クラウドコンピューティング・ビッグデータ&アナリティクス・モビリティ/ソーシャルメディア・サイバーセキュリティ・AI・IoT)・展開区分・組織規模・産業 (BFSI・小売・教育)・地域別」(MarketsandMarkets)を発表した。
デジタルトランスフォーメーションの市場規模は、2021年の5,215億米ドルからCAGR19.1%で成長し、2026年には1兆2,475億米ドルに達すると予測された。企業によるマーケティングや広告活動への支出の増加、市場を牽引するカスタマーインテリジェンスの状況変化、顧客チャネルの急増など、さまざまな要因がデジタルトランスフォーメーション技術やサービスの導入を促進すると予想されている。

https://www.gii.co.jp/report/mama1040075-digital-transformation-market-by-technology-cloud.html
■COVID-19がデジタルトランスフォーメーション市場に与える影響
COVID-19は、ビジネスオペレーションのダイナミクスを世界的に変化させた。このパンデミックの発生は、業種を問わずビジネスモデルの弱点に光を当て、クラウド、AI、アナリティクス、IoT、ブロックチェーンなどのテクノロジーの導入や統合が進んだことで、デジタル化やビジネス拡大の機会を提供した。小売業や製造業は、2020年の第1四半期から第2四半期にかけて、業績の大幅な悪化に直面した。しかし、ワクチンの入手が可能になり、パンデミックの抑制が進んだことで、デジタルトランスフォーメーションソリューションがさまざまなビジネス機能で目立つようになり、今後の投資が増加することが予想される。
■推進要因:デジタルイニシアチブの採用と拡大
産業界の大幅な変革には、プログラムを全面的に展開する必要があり、規模の拡大にも、全社的な業務手順の再構築が必要となる。対面でのコミュニケーションなど、従来のチャネルが引き続き重要であることは言うまでもないが、オンラインでの存在感が高まるにつれ、起こりうる問題に対処しなければならない。デジタル化プロジェクトで最も困難なのは、導入と拡張の段階。産業界の企業が繁栄するためには、ドメイン、バリューレバー、ソリューション、ユースケースの優先順位を常に見直す必要があり、AIによる自動化は、航空、医療、農業、エネルギー、マテリアルハンドリングなど、さまざまな業界のアプリケーションで有用であることがわかっている。AIは、作業の自動化だけでなく、機器の故障診断や製品の異常検知にも活用されている。例えば、航空業界では、AIやMLを利用して、旅行のピーク時間の予測、乗客のチェックインの支援、定期的なメンテナンス作業の自動化などを行うことができる。
■抑制要因:データセキュリティへの懸念
デジタルトランスフォーメーションソリューションのバックボーンであるデータの管理は、多くの組織が困難に感じている課題。エクサバイト、ペタバイト単位のデータを非効率的に管理することで、セキュリティ侵害やデータ損失の可能性が高まっている。また、組織のデータは、スマートフォン、タブレット、ファブレット、ラップトップなどのBYODデバイスの助けを借りて、外出先から簡単にアクセスすることができる。ミドルウェア・アプリケーションは、これらのデバイスをポータブルにすることで、物理的なコントロールの喪失やネットワーク・セキュリティの侵害に対して脆弱になる。ポータブルデバイスを使用すると、あらゆるシステムとの間でネットワークベースの攻撃を受け、データが失われたり、データやデバイスが露出したりするリスクが高まる。