ロイヤリティマーケティングが「セルフレジに関する調査」を公表、10~60代の男女を対象

2023.08.28

共通ポイントサービス「Ponta(ポンタ)」を運営するロイヤリティ マーケティングは、10~60代の男女を対象に調査した「セルフレジに関する調査」(実施期間:2023年8月1日~8月3日)の結果を公表した。

本調査は、TOKYO FM「馬渕・渡辺の#ビジトピ」(毎週日曜6:00~6:30放送)との共同調査「馬渕・渡辺の#ビジトピ with Pontaリサーチ」として実施された。

調査結果

・TOPICS1:88%がセルフレジの「利用経験あり」。うち「毎回利用する」が26%、「時々利用する」が59%

・TOPICS 2:セルフレジで構わない店舗は「スーパーマーケット」がトップ

・TOPICS 3:セルフレジを利用しない理由は「操作方法がわからない」が35%。周囲を待たせる焦りや操作への不安の声も挙がる

・TOPICS 4:約8割が「時間の節約」のためにセルフレジを選択。「新型コロナ対策のため」は1割未満

調査結果詳細

TOPICS1:88%がセルフレジの「利用経験あり」。うち「毎回利用する」が26%、「時々利用する」が59%

スーパーマーケットやコンビニエンスストアなど、現在多くの店舗で導入されているセルフレジの「利用経験あり」は88%だった。そのうち「毎回利用する」が26%、「時々利用する」が59%となり、合わせると利用率は85%と高い。

▼セルフレジの利用経験と利用頻度

TOPICS 2:セルフレジで構わない店舗は「スーパーマーケット」がトップ

セルフレジで構わないと思う店舗を複数回答で聴取したところ、「スーパーマーケット」が74%でトップ、次いで「コンビニエンスストア」が63%、「ドラッグストア」が50%で続く。

また「映画館」「衣料品店」が約30%ずつとなった。自由回答では、ユニクロやGUで導入されている、商品を置くだけで瞬時に会計金額が表示されるセルフレジが便利という回答が多く見受けられた。

▼セルフレジで構わないと思う店舗(上位5位まで表示) ※複数回答 (%)(n=1,200)

TOPICS 3:セルフレジを利用しない理由は「操作方法がわからない」が35%。周囲を待たせる焦りや操作への不安の声も挙がる

セルフレジを利用したことがない、または利用経験はあるが普段は全く利用しないと回答した方を対象に、セルフレジを利用していない理由を聴取したところ、「操作方法がわからない」が35%で最も高い。

次いで「セルフレジが苦手」が29%となり、自由回答では「操作に手間取る」「操作が面倒」「人が待っていると思うと焦る」といった理由が挙げられた。

また、「対面接客を求める」は14%となり、「対面接客の方がはやい」「楽だから」「自分がもたついて後ろの人を待たせてしまうかもしれない」といった操作への不安が見られた。

▼セルフレジを利用していない理由 ※複数回答 (%) (n=147)

TOPICS 4:約8割が「時間の節約」のためにセルフレジを選択。「新型コロナ対策のため」は1割未満

セルフレジ利用経験者を対象に、セルフレジの利用を決める主な要素を聴取したところ「時間の節約」が約8割で最も高い。一方、「新型コロナウイルス感染症対策」のためにセルフレジを選択する人は1割未満だった。

▼セルフレジの利用を決める主な要素 ※複数回答 (%) (n=1,059)

“「ロイヤリティ マーケティング」調べ”

【ラジオ番組「馬渕・渡辺の#ビジトピ」パーソナリティのコメント】

馬渕磨理子氏(経済アナリスト)

『”人手不足の解消としてセルフレジの普及・活用は大きなカギを握る。昼休みや夕食前など混雑しやすい時間帯でセルフレジが普及すれば消費者も店舗側も効率化を図ることができる。ただ、現時点ではセルフレジが使いにくい点が問題になっている。「セルフレジが苦手と思う理由」で目立った声が「面倒くさい」「時間がかかる」「手間取って他人に迷惑をかける」などの声があった。バーコードリーダーが立位式のものや、カゴごと決済できるなど、消費者が簡単に使えるセルフレジの普及に課題がある。”』

渡辺広明氏(消費経済アナリスト)

『”人口減少による人手不足と人件費のアップが経営を圧迫する中、小売を中心として企業が存続しサービスレベルを維持するためにはセルフレジの導入が必須となります。今回の調査結果をみても、セルフレジの利用経験者が88%と利用者が増え、買い物シーンに浸透していることが分かります。電子マネーの利用率が上がっていることと比例していると考えられます。”』

『”コンビニにおいては、売上の約3割を占める酒・タバコの販売で必要な年齢確認が、現状のセルフレジでは出来ないため利用促進は滞っていました。大手コンビニで免許証やマイナンバーカード、スマホのアプリなどを活用した年齢確認の実証実験がスタートしており、本格的に展開されれば、現状26%に留まっているセルフレジを「毎回利用する」が一挙に増えていくものと思います。”』

『”小売にとって接客の時間は仕事に占める割合が多く、セルフレジの普及は有人レジを利用するユーザーへの接客の充実、外食に対抗する店内調理の出来立て中食への作業時間の創出など、サービスの向上に繋がるとも考えられます。”』

調査概要

■調査方法:インターネット調査

■調査期間:2023年8月1日~8月3日

■パネル:「Pontaリサーチ」会員(Ponta会員で「Pontaリサーチ」の会員登録をしている方)

■調査対象:国内在住10~60代の男女

■有効回答数:1,200名 ※性年代別に各100サンプル回収

※調査結果は小数点第1位を四捨五入

お役立ち資料データ

  • 2024年上半期 注目店スタディ

    2024年上半期も注目新店がたくさん出ました。今回はその中から厳選した6店舗を独自の視点でピックアップしました。今回もいつものとおり、企業戦略、出店背景、商品政策(マーチャンダイジング)までを拾いながら記事にまとめました。豊富な写真と共にご覧いただければ幸いです。 注目企業の最新マーチャンダイジングの他、売場づくり、店舗運営など、いまのスーパーマーケットのトレンドも知ることができる一冊となっています。企業研究、店舗研究、商品研究の他、実際に店舗を訪問するときの参考資料としてご活用いただければ幸いです。 <掲載店舗一覧> ・ライフ/ソコラ所沢店 ・ヤオコー/武蔵浦和店 ・サミットストア/ららテラ…

  • 2023年 下半期 注目店スタディ

    2023年下半期注目のスーパーマーケット7店舗を独自の視点でピックアップし、企業戦略を踏まえた上で、出店の狙い、経緯、個別の商品政策(マーチャンダイジング)まで注目点を網羅。豊富な写真と共に詳しく解説しています。 注目企業における最新のマーチャンダイジングの取り組みや、厳しい経営環境と向き合うスーパーマーケットのトレンドを知ることができ、企業研究、店舗研究、商品研究などにご活用いただけるほか、店舗を訪問するときの参考資料としてもお勧めです。 <掲載店舗一覧> ・オーケー/銀座店 ・ヨークベニマル/仙台上杉店 ・ベイシア/Foods Park 津田沼ビート店 ・ヤオコー/松戸上本郷店 ・カスミ/…

  • 2023年 上半期 注目店スタディ

    2023年上半期注目のスーパーマーケット5店舗を独自の視点でピックアップし、企業戦略を踏まえた上で、出店の狙い、経緯、個別の商品政策(マーチャンダイジング)まで注目点を網羅。豊富な写真と共に詳しく解説しています。 注目企業における最新のマーチャンダイジングの取り組みや、厳しい経営環境と向き合うスーパーマーケットのトレンドを知ることができ、企業研究、店舗研究、商品研究などにご活用いただけるほか、店舗を訪問するときの参考資料としてもお勧めです。 <掲載店舗一覧> ・ ヤオコー/トナリエ宇都宮店 ・ サミットストア/川口青木店 ・ 原信/紫竹山店 ・ ライフセントラルスクエア/ららぽーと門真店 ・ …