ID-POSデータとは?POSデータとの違いを交えて解説

2022.04.22

2022.01.21

商品の購買情報だけでなく、顧客属性や購買動向までも取得できるID-POSデータ。従来のPOSデータから取得可能な情報が増えており、顧客・マーケティング分析にも活かせる重要なデータだ。

本記事では、ID-POSデータの概要からPOSデータとの違い、分析時の活用例まで解説していく。

ID-POSデータとは?

ID-POSデータとは、顧客の商品購入店舗・日時・個数・価格といった購買情報に加え、誰がどのような商品を何回購入したか、などの顧客属性・購買行動も含めたデータを指す。

例えば、「30代女性が来店し、おにぎり1個を購入。1週間後の来店時には、同じおにぎり1個とお茶も購入。」などの購買行動をデータ化できる。

ID-POSデータを利用するシステムでは、顧客に個人を識別するIDを振ることで、性別や年代などの属性情報を取得。人を軸としたデータ分析により、単なる売れ筋商品を把握するに限らず、顧客のリピート率の高い商品といったデータも取得でき、囲い込みを行える。

顧客IDと購買情報の紐付け方法に関しては、小売店が発行するポイントカード・ポイントアプリが代表的な例だ。

昨今においては、キャッシュレス決済アプリから、顧客の属性情報を取得するケースもある。

ただし、顧客がポイントカードやアプリを利用しない場合、属性情報までは取得できない。ID-POSデータで、より深い購買行動分析を行うのであれば、ポイントカード・アプリの利用を顧客へ呼び掛けるのも、重要と言えるだろう。

普通のPOSデータとの違いとは?

ID-POSデータと同様に、購買情報を取得できるものとして、POSデータが存在する。POSデータでは、商品購入日時や個数といった購買情報は取得できるが、ID-POSデータで取得可能な顧客の属性情報・購買行動までは分析できない

売れ筋商品・死に筋商品を把握するのであれば、POSデータを蓄積すれば十分と言える。しかし、POSデータだけでは、リピーターや優良顧客離れを引き起こす可能性がある。

例えば、POSデータを活用し、ABC分析を行う事例は多い。下位のCランクの商品はカット対象ともなり得るが、当該商品を客単価よりもはるかに高いロイヤルカスタマーが購入していた場合、競合店へ流れるケースも考えられる。

一方、ID-POSデータを活用すれば、売れ行きの悪い商品であっても、ロイヤルカスタマーのリピート率が高く、利益に大きく貢献している商品を判別可能。単なる販売個数に依存しない戦略を立てられるだろう。

ID-POSデータのメリット

ここでは、ID-POSデータを活用するメリットを解説する。

商品企画に活かせる

ID-POSで得られた顧客の購買データは、商品企画にも活かせる。新商品は、ターゲットやニーズを明確にした上で、企画立案していくことが重要。

経験則に頼るのも一つだが、ID-POSデータを活用することで顧客層を把握でき、自社特有のニーズに合わせた商品を打ち出せる。データドリブンな商品企画で、顧客視点の開発も行えるだろう。

販売促進に活かせる

顧客IDの紐付けに必要なポイントカードは、販促手法の一つであるが、他の販促にもID-POSデータは活かせる。

例えば、ID-POSデータで利用者の多い年齢層や、顧客のリピート率を抽出。ファミリー層が多ければ、子ども向けのオフラインイベントを開催して集客を図る、リピート率が低ければ、適切なターゲットにクーポンを発行して囲い込みを行うなど、販促計画を立てられる。

ID-POSデータを分析し、横展開していくことで、売上アップを大きく期待できるだろう。

ID-POSデータの活用例

ID-POSデータは、さまざまな顧客分析に活かせる。ここでは、ID-POSデータの活用例を解説していく。

バスケット分析

バスケット分析とは、同時購入されやすい商品の組み合わせを調べる手法である。1会計ごとの販売明細や商品ごとの販売データなど、従来のPOSデータを取得できれば、バスケット分析を行うことは可能。さらに、ID-POSデータを組み合わせることで、より深い顧客理解に繋げられる。

例えば、「おむつと缶ビールを一緒に購入する30〜40代の男性顧客は多い」という有名なバスケット分析結果がある。子持ちの父親が想定される顧客層だが、データ無しに法則性を見つけ出すのは容易ではない。

しかし、ID-POSデータの活用により、購買情報と属性情報を取得できるため、「おむつと缶ビール」の事例のような法則性も発見可能。

あとは、ベビー用品と隣接したコーナーに、30~40代の男性をターゲットとした商品も配置してみるなど、クロスセルで客単価を上げることができるか、PDCAを回せるだろう。

RFM分析

RFM分析とは、顧客をRecency(最新の購入日)、Frequency(来店頻度)、Monetary (購入金額)の3つの指標で、ランク付けする手法である。これらの情報は、ID-POSデータを活用することで、算出可能。

先に述べたように、ABC分析でCランクに分類された商品が、どのような顧客に購入されているか、RFM分析でチェックできる。例えば、一度の購入金額が高くても、来店回数が1回だけの新規顧客が多ければ、商品カットの検討の余地がある。直近の購入がない、休眠顧客が多い場合も同様だ。

RFM分析で優良顧客を見極め、適切な商品管理を行うことで、LTV(顧客生涯価値)の向上に繋げられるだろう。

ID-POSデータのまとめ

国内のEC化が進み、加えてコロナ禍により外出が自粛される昨今においては、実店舗の販促の重要性が一層高まっている。販促の一環として、ID-POSデータが小売業を中心に活用されており、客単価の向上や顧客のロイヤルカスタマー化に繋げる店舗も多い。

ID-POSデータで効果的な顧客・マーケティング分析を行い、Withコロナ・Afterコロナを生き抜く店舗運営を目指してほしい。

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