Web3.0とは?Web1.0、2.0との違いやメリット、サービス・技術の事例などを紹介

2022.05.17

2022.04.28

ブロックチェーン技術を使用した次世代インターネット「Web3.0」。Web2.0の抱える課題を解決し、より自由で安全にインターネット利用ができるとして高い注目を集めている。

今回は、そんなWeb3.0の意味や概念、特徴について解説。Web3.0領域のトレンド技術や具体的なサービスについても併せて紹介する。

次世代インターネット「Web3.0」とは?

Web3.0はイーサリアムの共同創業者であるギャビン・ウッド氏によって提唱された概念である。明確な定義はまだないとされているが、端的にいうならばブロックチェーン技術を活用した非中央集権型または分散型のインターネットと表現できるだろう。

ブロックチェーン技術とは、インターネット上で行われる取引情報を記録する技術を指す。管理者はおらず、記録された情報は複数のユーザーによって共有管理される。ユーザー同士がネットワーク上でお互いのデータを管理し合うシステムのため、複製や改ざんが起きにくい。

また、万が一不正アクセスが起きた場合でも、不正がすぐに検知されるという点も特徴である。

こうしたブロックチェーン技術を活用し、現状のインターネットが抱える問題や課題の解消が期待されているのがWeb3.0である。

インターネットの歴史

“Web3.0をより詳細に理解するためには、インターネットの歴史を知ることが不可欠である。

ここからは、Web3.0の前の世代にあたる、Web1.0、Web2.0の定義や特徴を踏まえながら、インターネットの歴史変遷について解説していく。

web3.0とは?web1.0とweb2.0との違い

Web1.0(1990年代)

Web1.0は、 WWW(World Wide Web)が普及し、個人が自由にホームページを作り情報発信ができるようになった時代を指す。

この時代のホームページは、htmlを用いたテキストサイトが主流で、画像や動画コンテンツが少なく、閲覧者はテキストを見るだけ、読むだけであった。コンテンツは大半が読み取り専用。情報発信者と閲覧者はメールなどでのコミュニケーションは取れるものの、インターネット上での双方向的なやりとりはほぼできない点が特徴である。

Web2.0(2000年代)

2000年代に入り、Web1.0に変わり登場したのがWeb2.0である。Web2.0は、SNSなどの普及により、情報発信者と閲覧者の双方向的なやりとりが可能となった時代を指す。

TwitterやFacebook、Instagram、YouTubeなどさまざまなSNSの誕生により、誰もが気軽に情報発信でき、画像や動画などのシェアも容易となった。Web2.0では、読むだけ、見るだけのものから参加するものへとインターネットが変化した時代ともいえる。

一方で、Web2.0では、現在のインターネットを支えるサービスを提供するGAFAM(Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoft)などに情報が集約している点も特徴である。個人情報や個人の趣味嗜好、行動履歴が特定企業に独占されるという現状を問題視する声も上がっている。

Web3.0(現在)

情報の独占や情報漏洩リスクなどWeb2.0の抱えるリスクや問題点が解消できると期待されているのが、Web3.0である。

上述したとおり、Web3.0では、ブロックチェーン技術を活用するため、GAFAMのようなサービスを管理する者を必要としない。つまり、Web3.0は特定企業に集まっていた情報を個人へ分散し、自身の情報をそれぞれが管理することを目指す時代といえる。

Web3.0の特徴・メリット

では、Web3.0にはどのような特徴やメリットがあるのだろうか。Web3.0の普及により実現するとされている5つの点について、Web2.0の問題点や課題と併せて詳しく解説していく。

個人情報などのデータを自己管理できる

Web2.0では、氏名や連絡先など個人情報や購買履歴などデータを提供することで、GAFAMをはじめとしたさまざまなサービスが利用できるという構図が成り立っている。

SNSなどの利用時に、自分が興味を持っている分野や直近で検索したワードに関連する広告ばかりが表示されるという経験のある人は多いだろう。これは、サービスを使う対価としてサービス提供企業へ個人情報の収集を許可しているからである。

広告が表示されることが一概にデメリットであるとはいえないが、自分の情報が収集されていることに不快感を持ったり、度重なる広告表示に煩わしさを感じたりする人もいるだろう。

ブロックチェーンを活用するWeb3.0の場合、個人情報や購買履歴などのデータが全て個人で管理、保管することになる。つまり、自分の意志で広告を非表示にしたり、個人情報を提供する代わりに報酬を受け取ったりすることも可能となる。

セキュリティレベルの向上

特定の企業やサーバーに個人情報が集約しているWeb2.0サービスでの一番の懸念は、個人情報の漏洩といえるだろう。ひとたびサイバー攻撃やハッキングを受ければ莫大な個人情報が漏洩するリスクは高い。実際に2021年には、Facebookから漏洩した5億人以上の電話番号などの情報がオンライン上で公開されていたという事件も起きている。

Web3.0の場合は、ブロックチェーンにより情報が分散管理されているため、大量の個人情報が流出するという恐れはない。

また、Web3.0では、ログインなどの際にウォレット(ユーザー固有のブロックチェーンアドレス)が利用されるため、メールアドレスやパスワードなどの登録は不要となる。つまり、サービス利用のために不必要な個人情報を提供する必要がなく、セキュリティの安全性は高まるといえる。

仲介組織を介さず直接企業と取引ができる

Web3.0では、ブロックチェーン技術を利用しているため、特定のサーバーに依存せずにユーザー間、ユーザーと企業間で直接取引が可能となる。

Web2.0のように仲介組織を必要としないため、今まで仲介組織に支払っていた手数料などの費用が不要となる点は大きなメリットといえるだろう。

国境制限なくサービスの利用が可能

現代のインターネット環境は、グローバルであるように見えて、国境によって制限されていることが多々ある。具体的には、同じサービスでも国によってURLが異なる、国によっては政府により閲覧できるサイトが制限されているなどが挙げられる。

Web3.0では、中央集権的な管理者やサーバーが存在しないため、世界中どこからもで同じURLを利用しでサービスを受けたり、検閲などの制限なく誰でも自由に希望するサービスへアクセスしたりすることが可能となる。

Web3.0領域の注目技術

Web3.0の台頭により、これまでにはなかったさまざまな技術やサービスが次々と誕生している。ここからは、Web3.0領域で近年特に注目度の高い「メタバース」「NFT」「DeFi」「SocialToken」の4つの技術について解説する。

メタバース

メタバースは「meta(超越)」と「universe(宇宙)」の2つを組み合わせた造語で、インターネット上に作られた仮想空間のことを指す。仮想空間で自分の分身となるアバターを操作すれば、空間を自由に移動したり、他者と交流したりといったことが可能となる。

2022年現在、メタバース事業には国内外の多くの企業が参入を進めており、現実世界と連動したサービスやBtoB向けのサービス開発も期待されている。

NFT(エヌエフティー)

NFTは「Non Fungible Token」の頭文字をとった言葉で、日本語では「非代替性トークン」と訳される。非代替性トークンとは、わかりやすくいうと、替えの利かない暗号資産という意味である。ブロックチェーンを利用した暗号資産は、データの不正利用や改ざんが困難であるという特徴がある。つまり、NFTとは、デジタルデータが唯一無二であることを証明する技術であるといえる。

NFTが登場する前までのデジタルデータ作品には、所有者を明確にすることが難しい、コピーや改ざんが容易に行われるという問題点が存在した。

NFTは、これらの問題を解消し、デジタルデータ作品に資産価値を持たせた確信的な技術といえる。近年では投資対象としてもNFTが注目されており、希少性の高いデジタルデータ作品の中には億を超える価格で取引されているものも存在する。

DeFi(ディーファイ)

DeFiは「Decentralized Finance」の略称であり、日本語では「分散型金融」と訳される。ブロックチェーン技術を活用することで、中央管理者に頼ることなく金融資産管理が行えるアプリケーションで、Web3.0領域の中でも特に注目度の高い技術である。

現在の国内仮想通貨取引所は、中央集権的なシステムとなっており、入出金時に時間がかかる、手数料が高いなど多くの問題点を抱えている。DeFiでは、これらのデメリットを解消し、安く早く、さらにどこの地域からでも気軽に金融サービスの利用が可能になるとされている。

SocialToken(ソーシャルトークン)

SocialTokenは特定の人物やコミュニティに紐づくトークン(デジタル通貨)を指す。芸能人やインフルエンサーなどの個人に紐づくものはパーソナルトークン、コミュニティに紐づくものであればコミュニティトークンと呼ばれることも多い。サービスの利用や権利をトークンを使って管理するなど、主にコミュニティ内の交流促進を目的として利用されている。

SocialTokenは、国内での導入も増えている。例えば、国内スポーツチームとして初めてサポーター向けSocialTokenを導入したJリーグ・湘南ベルマーレ。湘南ベルマーレのSocialTokenを購入することにより、投票企画への参加権や限定イベントやオリジナルグッズへの抽選応募権が得られるとして、話題を集めた。

Web3.0を活用したサービス

最後にWeb3.0を活用した代表的なサービスについて紹介する。

Brave

BraveはBrave Software社が開発する検索プラットフォームである。ブロックチェーン技術を活用した次世代ブラウザとして近年高い関心を集めている。

Braveの大きな特徴は、「Brave Shield(ブレイブ・シールド)」と呼ばれる広告ブロック機能が搭載されている点である。Google や Yahoo! などの従来型のブラウザで表示されるサイト側からの広告をブロックすることでユーザーのプライバシーを守る。また、余計な広告が表示されないことから、通常のブラウザよりも高速でページ表示が可能である点もBraveのメリットといえる。

さらに、Braveには「Brave Rewards(ブレイブ・リワーズ)」という機能も搭載されている。これは、広告を閲覧するとその報酬として仮想通貨(Basic Attention Token(BAT))が獲得できる機能で、「稼げるブラウザ」としても注目されている。

OpenSea

OpenSeaは、世界最大級のNFTマーケットプレイスである。NFTコンテンツの生成から販売、購入、管理、二次流通(転売)まで、NFTに関わるすべての活動をOpenSea上で行うことが可能である。

ウォレット連携のみで利用でき、ユーザー情報や決済情報などの登録も不要。イーサリアム(ETH)をはじめ、ソラナ(Solana)、マティック(MATIC)、テゾス(Tezos)などさまざまなブロックチェーンに対応している点もOpenSeaの大きな特徴といえる。

さらにOpenSeaでは、NFTの販売方法やロイヤリティを自身で設定できる。ロイヤリティとはOpenSea上で二次流通が発生した際に、作成者へ支払われる報酬のことである。この仕組みにより、作成者は自分の作品が手元を離れた後も、二次流通が発生するたびに永続的にロイヤリティが得られるメリットがある。

My Crypto Heroes

My Crypto Heroesはdouble jump.tokyo株式会社が2018年にリリースした日本発のNFTゲームである。歴史上のヒーロー(英雄)を集め、エクステンション(武器)を装備させ対戦するブロックチェーンMMORPGで、ブロックチェーンゲームとしては世界最大のユーザー数を誇るといわれている。

「ゲームにかけた時間もお金も情熱も、あなたの資産となる世界」というキャッチフレーズの通り、ゲーム内で獲得したアイテムなどは、自分の資産として保有できる。さらに一部のヒーローやエクステンションは、NFTとなっているため、OpenSeaなどのNFTブラットフォームで売買も可能である。

My Crypto Heroesは特定のサーバーを経由しないため、万が一サービスが終了した場合でも、アイテムなどの資産が手元に残る点も特徴である。

今後さらなる盛り上がりが期待されるWeb3.0

Web3.0はこれまでのインターネットの問題点や懸念点を解消する概念として大きな期待が寄せられている。

日本での関心度も高く、政府内でもWeb3.0に関する取り組みや議論が活発化している。Web3.0を成長戦略の中心とするべきという声も上がっており、今後より本格的なWeb3.0時代が訪れることは間違いないといえる。

税制面や法整備など日本ではまだまだ乗り越えなければならない課題も多いが、さらなる発展が期待されるWeb3.0のサービスや動向から目が離せない。

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