「成果をたたき出す」企業アプリの共通点

2022.05.20

企業の公式アプリは、うまく運用すればブランドのファンとのつながりを深め、購買額や購買回数を上昇させることが可能だ。「成果を出す」企業アプリの共通点はどこにあるのか。また、開発のためのリソースを持たない小売事業者がアプリを制作する手だてはあるのだろうか。

[PR/ITmedia]

 近年、スマートフォンアプリ(以下、アプリ)を利用して買い物をする消費者が増えている。オンライン広告会社のCriteoは2020年9月、日本のアプリユーザーを対象に実施した「アプリの利用状況に関する調査レポート」を発表した。同レポートによると、コロナ禍の影響で利用が増えたアプリとして「ショッピングアプリ」を挙げた回答者は約3分の1に上る。

 2022年3月11日に開催された「リテールDXカンファレンス2022」で「スマホアプリで実現するオンラインとオフラインの融合」をテーマに講演したヤプリの神田静麻氏(マーケティング部)は、「外出を控える中、ショッピングアプリで買い物をするのが当たり前になった。アプリにはデジタルでの顧客体験を向上させるだけでなく、来店した顧客との関係をより深める役割もある」と話す。

ノーコードでアプリを開発・運用できる「Yappli」プラットフォーム

ヤプリの神田静麻氏

 ショッピングアプリには楽天やヤフーなどが提供する「ショッピングモールアプリ」の他に、各企業が提供する「公式アプリ」がある。「企業の公式アプリはタッチポイント(顧客接点)であり、コアファンとのつながりをより深めるためのツールだ」(神田氏)

 ヤプリは、企業の公式アプリの開発や運用からデータ分析、機能のアップデートまで一貫して実施できるプラットフォーム「Yappli」を提供している。

 Yappliの最大の特徴はアプリをノーコードで開発・運用できることだ。また、クラウドベースであるため、開発環境のバージョンアップやそれに伴うアプリの仕様変更といった複雑で専門性が求められる作業は必要ない。

 オーダーメイドでゼロから作るスクラッチ型のアプリ開発とは異なり、Yappliはユーザー企業が必要とする機能のみを選択して開発する。1年近くを要するスクラッチ型に対し、1~3カ月という短期間で開発しリリースできるのがYappliを含めたノーコード開発の魅力だ。

 ヤプリは小売店舗やオムニチャネル、EC向けの「Yappli for Marketing」の他、社内報や販売支援用の「Yappli for Business」、大学などの教育機関や行政、医療機関用のソリューションを展開している。2022年3月時点でYappliを利用して開発・運営されているアプリは650以上に上るという。

 神田氏は「顧客との接点を増やしたい企業や、技術や予算に不安を抱えてアプリ導入を見合わせていた企業からの引き合いも多い」と話す。

ノーコードアプリプラットフォーム「Yappli」(出典:ヤプリ提供資料)

 Yappliを利用したアプリの開発から運用までの手順を見ていこう。アプリの企画や制作、アプリストアへの申請支援まではヤプリが実施する。リリース後はユーザー企業がアプリを運用するが、ヤプリは勉強会「Yappli TRAINING」を含めたサポートを提供している。

 ユーザー企業はEC流入数や購入回数などの指標や顧客のアプリ内行動データを見て、必要であればUIなどを自身で改善して運用する。「ユーザー企業がUIデザインを変更したい場合は、カスタマイズ画面で簡単に実施可能だ。エンジニア以外の方々でも簡単に操作できる」(神田氏)。ユーザー企業はYappliに順次追加される機能を活用しつつ、より良い顧客体験の設計に専念できる。

ノーコードアプリプラットフォーム「Yappli」(出典:ヤプリ提供資料)

 Yappliは年間200回以上アップデートされており、機能面も充実している。2021年には、画像付きで情報を通知する「リッチプッシュ機能」、日付や時間を指定してコンテンツを配信する「日付指定出し分け」、顧客が来店したタイミングで割引クーポンなどを配信することもできる「チェックイン機能」などが追加された。パーソナライズされたコミュニケーションを実現するためのデータベースやEC API、分析ツールなどとの外部連携も強化された。

 前述の通り、Yappliではユーザー企業がデータを分析するための機能を提供している。2021年にリリースされた「Yappli Data Hub」を利用すれば、Yappliで取得したアプリユーザーの行動や属性などのデータと、元から保有するデータと突き合わせて分析できる。

 Yappli Data Hubを実装した三陽商会の公式アプリは、ユーザーのアプリ利用状況に応じたプッシュ配信によって購入単価が27%、購入回数は17%、セッション(訪問)回数は16%上昇したという。

 顧客との1to1コミュニケーションを強化したいユーザー企業向けの新サービスが「Yappli CRM」だ。ユーザー企業はYappli CRMで顧客を管理したりアプリマーケティング施策を立てたり、顧客にポイントや電子マネーを発行したりできる。「Yappli CRMを利用して、商品を購入した顧客にサンクスメッセージを送ったり商品レビューを促したりといったパーソナライズされたコミュニケーションが可能だ」(神田氏)

Yappli導入事例から見えた 成果を出すためのポイントとは

 もっとも、Yappliを使ってアプリを開発すれば成功が確約されるわけではない。「自社アプリで商品を購入してもらうためには、顧客にとってサービスを利用する価値やインセンティブがどういうものであるかをきちんと設計した上で開発することが大切なポイントだ」(神田氏)

 神田氏は「Yappli for Marketing」で開発したアプリの導入事例を3つ紹介した。

事例1:Under Armour公式アプリ

 スポーツ用品メーカーのUnder Armourは、タッチポイントの強化と会員証のデジタル化を目的にアプリ開発に乗り出した。神田氏が注目するのは同社のアプリ施策のうまさだ。同社の公式アプリをダウンロードすると、その直後に店舗で使えるクーポンが配信される。ダウンロードした翌日にはブランドストーリーが通知で届き、3日後にユーザー登録を促す通知が届く。

 「店舗のレジ前の顧客は、アプリをダウンロードすればその場で使えるクーポンがもらえてうれしいし、スタッフもダウンロードを勧めやすい。時間を置いてからユーザー登録をお願いするのも、顧客のストレスを緩和する効果が期待できる。適切なタイミングでプッシュ通知を活用することで、タッチポイントの効果を引き上げている」と神田氏は分析する。

 こうした施策の結果、Under Armourの公式アプリはWebサイトやSNS経由の約9倍の流入数を達成した。アプリ経由の購入回数はメールマガジンの約120%に達し、顧客単価も約145%に上昇したという。「ユーザー登録時に興味のある情報を設定すると、それに基づいてパーソナライズされた画面が表示される。顧客目線で使い勝手を考え、顧客体験を日々改善していることが結果につながった」(神田氏)

事例2:ほっともっと公式アプリ

 ブレナスが運営する持ち帰り弁当チェーン店ほっともっとは、若年層会員の拡大と新ブランドの認知度向上を目的にアプリを開発した。以前は予算との兼ね合いでアプリ開発を諦めたが、Yappliに出会って開発に踏み切ったという。同社のアプリはメニュー情報やモバイルオーダーサービス、割引クーポンなどを提供する。リリースから半年で100万ダウンロードを達成し、同社の宣伝ページはWebのみで展開していた時期の10倍以上のPVを獲得したという。

事例3:ピエトロ公式アプリ

 レストラン経営とドレッシングなどの調味料の製造を手掛けるピエトロは、顧客接点が散在しているという課題を抱えていた。同社はアプリをハブにした顧客接点集約とEC強化を目指してYappliを採用した。「ピエトロはコアなファン層である『ピエトロLovers』を対象とする施策を取った。ピエトロLoversに、知り合いなどにピエトロを紹介してもらうことでファン層の拡大を目指している」と神田氏は指摘する。

 神田氏は「アプリは新たなファンとつながり、コアなファンとの関係性を育てる最高のツールだ。顧客体験やタッチポイントが大きく変化する現在、より良いエクスペリエンスで新しいファンを作り、コアファンとの絆をさらに強くするために、ぜひYappliを活用してもらいたい」と呼び掛けて講演を締めくくった。

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