フェイシングとは?店舗の販売促進や商品構成グラフにおいて重要な技術を基礎から解説

2022.04.28

2022.04.21

本記事では、小売店舗においてお客への訴求や購買につなげるために極めて重要な技術の一つであるフェイシングについて基礎から解説していく。

フェイシングの概要

物理的な商品には、パッケージも含め、幾つかの「表面」がある。商品を陳列する際、それらのどの表面を正面に向けるか、何列にするかといったことを陳列棚の大きさも含めて検討するが、そうしことを受けてある表面を向けて陳列することを「フェイシング」と呼んでいる。そしてその表面自体は「フェース」と呼ばれる。

商品がお客の目にとまり、購買につなげるために極めて重要な技術である。
「フェイシング」は英単語では「表面」を意味する名詞、あるいは「面する、向く」を意味する動詞の「フェース」の動名詞と捉えることができるが、それを受け、「(商品のどこかの)表面を向け(て陳列す)る」といった意味で捉えると良いだろう。

一般的に店舗では、陳列数が多い商品ほど目立ち、訴求力が高まる。そのため、特に売り込みたい商品については陳列数を増やして目立たせたりする。また、売り込みなどとは別に、商品の補充の頻度を効率化するために陳列数をコントロールしたりする。

例えば良く売れる商品とそれほど売れない商品の2つの商品があったとする。同じ陳列数であれば、良く売れる売れ筋商品は頻繁に補充をしなければならないが、一方で、それほど売れるものではない商品はほとんど補充をしないといった状態が発生する。

それを、前者について陳列量を増やすことで、まず補充の頻度が減る。さらに後者の補充の頻度と近づけていけば同じタイミングで2つの商品の補充を一気に行うことが可能になるかもしれない。商品の補充の頻度の効率化はこのような形で目指されることになる。

店舗の商品の陳列棚を見ると、その陳列数がばらばらであることが分かるはずであるが、それには主にこうした事情がある。ちなみに、陳列棚にどの商品を、幾つ陳列するかを決める作業を「棚割り」と呼ぶ。

いずれにしても、売り込むため、あるいは売れ筋商品の補充の頻度を減らすために陳列数を増やす際には、陳列する列を増やしたり、縦に積み重ねたりする。結果、お客には必然的にその商品のフェースがたくさん見えることになるが、その「フェースが見えている数」を「フェイシング数」と呼ぶ。

チェーンストアの店舗調査手法「商品構成グラフ」でも重要な役割

チェーンストアの店舗調査手法に「商品構成グラフ」と呼ばれるものがあるが、それを作成する際にもフェイシングは大きな役割を持つ。

商品構成グラフは幾つかの視点で作成されるが、特に価格軸、「店の安さイメージ」を把握するものが多い。作成に当たっては、グラフの横軸に価格を取り、その縦軸に「フェイシング数」を取り(縦軸は商品の種類数であることもある)、特定の品種について実際の売場の状況をプロットしていく。そしてそのプロットした点を線でつなぎ、折れ線グラフにすれば完成である。それを店ごとに取り、比較する。

チェーンストアで理想とされるのはそのグラフの左側に山ができるものとされ、その意味するところは「より価格の低い商品の陳列数が多い」、つまり「低い商品を売り込んでいる」、あるいは「低い商品が売れ筋である」ということになる。

結果、「その店は安いイメージが強い」ということにつながるわけである。
チェーンストアの商品構成を語る際、「商品を左寄せにする」という表現が用いられることがあるが、それはこの商品構成グラフの山、あるいはそもそもプロットされている価格帯自体を低くすることを示す。つまり、商品の価格帯を下げることを意味しているというわけだ。

フェイシングのまとめ

「フェイシング」は、商品のどの面をどのくらい向けるかということを検討することを意味し、お客への訴求、商品の購買につながる重要な技術である。

商品の売り込みや補充作業の面で、陳列数を管理する際、あるいはチェーストアの調査手法の「商品構成グラフ」を作成する際などにも大きな役割を持つ。
より効果的、効率的な商品展開を実施することにもつながるため、しっかり意識していきたい要素の1つである。

お役立ち資料データ

  • 顧客を知り尽くした究極の1to1マーケティングとは

    今の時代消費者は”個人”を中心に動いています。 コロナを経て、「ニューノーマル」といわれる現在、日常生活におけるオンライン時間は急激に増えています。多くの製品をインターネットで見つけることができ、購買に至るまでの検討期間が長くなっています。さらに簡単には店舗来店がなく、直接接客も難しくなっています。個人の行動をリアルタイムに把握しなければ、本当に顧客が「欲しい」と願ったタイミングを捉えることは難しいのではないでしょうか。 では、どうすれば企業は顧客が「欲しい」と願ったタイミングを捉え、コミュニケーションを図ることができるのでしょうか? 本資料では、どのようにお客様の行動を理解し、オンラインとオ…

  • 小売業が顧客体験戦略を進化させるための4つのテーマとは?

    新型コロナウイルスの拡大により、ブランドや小売業者が急ぎ導入した短期的なソリューションは、ショッピング体験に大きな影響をあたえています。結果として、消費者はこれまでにないほど多数のチャネルと選択肢を持ち、小売業者に対して高い期待を抱くようになりました。 Salesforceでは、高まる消費者の期待と小売業界の置かれた現状を分析。世界1,600人の消費者と、1,000人以上の小売業界幹部に調査を実施した結果、以下のことが明らかになりました。 ●顧客対応に関する消費者の期待は増々上がっている ●ブランドを差別化するための新たなポイントはロイヤルティ ●ブランドや小売業者は、顧客体験戦略を進化させつ…

  • Googleマップ対策で集客向上!有名企業8社の成功事例集!

    【PR】株式会社カンリー 「PRONTO」「パリミキ」「てもみん」など、飲食・小売・サービス業における有名店舗も実施!Googleマップの店舗情報を一括管理することで、店舗集客の向上や業務効率化に繋がった事例を8社分ご紹介。 「Canly(カンリー)」は2万店舗以上でご利用いただいている、Googleマップ・SNS・HPの一括管理サービスです。複数店舗を運営する企業様に集客向上・業務効率化を目的としてご活用いただいています。本資料では、Canlyを活用し成果の出た企業様の事例をご紹介します。 ▶︎掲載している企業 【飲食業】 ・ニラックス様(すかいらーくグループで70店舗運営) …