オンライン接客とは?概要やメリット・デメリットを、事例と併せて解説

2022.06.01

コロナ禍において、ビジネスの仕方が大きく変わってきている。オンライン接客もその一つだ。直接対面で営業を行うかつての方法は減少傾向にあり、オンラインでのサービスやセールスを取り入れる企業が増えた。

オンライン接客にはメリットだけではなく、もちろんデメリットもある。オンライン接客を成果に結びつけるためのポイントや事例を紹介する。

オンライン接客とは

感染症対策のために、今まで行ってきたような対面での接客が難しくなった。取り扱う商品やサービスの特性から、対面でなくては営業ができないと考えられていた業界でも、新たな戦略を取り入れる必要に迫られている。

工夫しながらオンライン形式の接客を取り入れて、成果を上げている企業も少なくない。オンライン接客とは、対面ではなくインターネットのビデオ通話などを使用した接客をいう。コロナによるさまざまな制限もあり、インターネットが生活の中でなくてはならないものとなっている現代において、効率的な営業方法や接客方法として一般的になってきている。

オンライン接客のメリット・デメリット

コロナ禍で選択肢がなく、オンライン接客を始めた企業もあるだろう。コロナ前までは、オンラインの接客では成果を出すことは不可能と思われていた業界でも、非接触型のオンライン接客により新たな顧客を獲得したり売上を伸ばしたりしている企業がある。対面での接客と同じように、オンライン接客にもメリットとデメリットがある。詳しく解説していこう。

メリット

オンライン接客の最大のメリットは、場所の制限を受けないことである。インターネットを使い、パソコンやタブレット、スマートフォンなどの端末を通して、相手の顔を見て話ができる。

今までのように場所と時間を特定し、現地まで足を運んで商談を行うような手間と時間が必要ない。営業部員にとっても顧客にとっても、自宅やオフィスにいながら商談ができるのは大きな利点だ。

また、場所の制約がないことは、従来のマーケットよりも幅広い市場で新規顧客を開拓できるという意味でもある。

日本全国だけではなく海外の潜在顧客を探し出しアプローチも可能だ。さらに顧客にとっても、自分の都合に合わせて接客サービスを受けられるメリットがある。店舗の営業時間や定休日などを意識して出かける必要はない。

デメリット

オンライン接客のデメリットは、インターネット環境に左右される点が挙げられる。営業と顧客、双方のインターネット環境がよくなければ、ビデオ通話をしていても音声が聞こえづらい、画像が乱れる、回線が途切れるなどの不具合が起こる。また、営業部員や顧客のIT技術や能力が低い場合、オンライン接客のツールが使いこなせなかったり、顧客がオンライン接客の利便性がわからずオンライン接客そのものを避けてしまったりなどの現象が起きる。

さらに実際に対面して話すときのような、顧客の反応や温度感などは画面越しでは伝わりづらい。また、商品やサービスの味覚、嗅覚、触覚などはオンラインでは伝わらないため、顧客にそれらの感触も確かめてもらえるよう工夫が必要になる。

オンライン接客を成果に結びつけるポイント

オンライン接客で顧客を獲得し成果に結びつけるためには、いくつか重要なポイントを押さえる必要がある。オンライン接客に利用できるツールを揃えただけでは、成果は上がらない。

社員への研修やオンラインでも商品やサービスのよさを伝えられるための工夫、さらに顧客が何を求めているかのニーズも把握する必要があるだろう。今後もオンライン接客を取り入れて営業活動をするなら、早めに成果に繋がるオンライン接客のやり方や流れを構築しておいた方がいい。

オンライン接客ツールを使う

オンライン接客に欠かせないツールは何を使うのか決めておこう。ツールは大きく有人タイプと無人タイプに分けられる。有人タイプは、画面の向こう側に担当者がおり、直接説明を受けたり質問したりできるスタイルだ。無人の場合は、ツールが接客を代行する形で、顧客が操作を行い、知りたい情報や閲覧したいものなどを探していく。

商品やサービスの性質や、顧客の層、使いやすさ、コスト、そしてセキュリティなどさまざまなことを考慮して、どのツールを使うか選ぶといいだろう。

Zoom

Zoomは、有人タイプの接客ツールだ。コロナ禍をきっかけに、世界中で使われるようになった。社内のミーティングはもちろん、オンラインの説明会やイベント、語学やヨガやエクササイズなどのレッスンなどにも使われる。

無料または有料で利用ができ、無料の場合は1対1であれば時間制限なく利用できる。有料プランにすれば、複数の人数でのオンラインミーティングが可能になるため大人数を集めて商品やサービスの説明をするときなどにも使える。Zoomのほかにも、GoogleMeetやTeams、LiveCallなどさまざまなツールがある。

SNS

FacebookやInstagram、LINEなどのSNSを使ったオンライン接客も有人タイプに分けられるだろう。新商品の写真や動画を掲載したり、スタッフがコメントを入力したり、メッセージ機能で直接顧客とやり取りしたりできる。

FacebookやInstagramは潜在顧客を発掘するのに便利なツールだ。またLINEは公式アカウントを作成し、登録してくれたユーザーにクーポンや割引などお得なサービスを提供できる。SNSツールは比較的操作がしやすく、コストが低い点も魅力的で、導入しやすいツールといえるだろう。

チャット

チャットによる問い合わせ機能も、多くの企業が取り入れている方法だ。公式サイトなどからチャットに飛べるようアイコンを出しておけば、興味を持っている顧客や質問がある顧客などが自由に問いかけられる。

AIによる自動解答だけではなく、営業時間内ならオペレーターとチャットで話ができるものも便利だ。チャットは電話による問い合わせとは違い、インターネットが繋がっていればパソコンでもスマートフォンからでも利用できるので、顧客も低コストで気軽に利用できる。

インタラクティブ動画

インタラクティブ動画は、ツールが接客を代行する無人タイプのツールだ。インタラクティブは、顧客が触れられる動画という意味があり、視聴するだけではなく顧客が触れられる仕掛けが組み込んである。

動画の中の仕掛けによって、顧客は興味のあるコンテンツをクリックできる。視聴時間、接触回数など視聴者の動向を分析できる点もメリットだ。動画を公開後も、分析して改善しながら運用できる。

AI

チャットボットなどのAIも、無人ツールである。チャットボットは、チャットとロボットを掛け合わせた言葉で、顧客の知りたい情報などをAIが提供するスタイルだ。注文や予約などができるものもある。すでに多くの業界、企業でも取り入れられているもので、利用したことがあるユーザーも多いだろう。アンケートなどにも使える。

オンライン接客できる社員の育成

オンライン接客に取り入れるツールを決めたら、オンライン接客の特徴を熟知し使いこなせるよう社員の育成も必要になる。ツールの操作方法習得はもちろん、1対1の接客で画面越しに顧客のニーズを汲み取り、スピーディーかつ的確な対応が求められる。

オンライン接客でも顧客が十分に満足できるような質の高いサービスを提供しなければいけない。顧客を惹きつける接客ができるよう、資料だけではなく画像や動画などを適宜使用して、マニュアルを整備し研修を実施する必要がある。

提供するサービスを明確化する

提供するサービスを明確化することで、顧客も気軽に相談や問い合わせができるようになる。オンライン接客でどんなサービスを提供できるのか、顧客にわかりやすく開示しておくべきだろう。

そのためには、まず顧客の声やニーズがどのようなものか精査する必要がある。オンライン接客を利用する顧客の層はどういうものか、さまざまな属性から分析し利用しているターゲットを絞り込み分類する。顧客がオンライン接客をもっと身近に感じられれば、顧客からのアプローチも増えるだろう。

顧客側のニーズを把握する

顧客側のニーズを把握するために、オンライン接客を利用している顧客、実店舗に訪れた顧客それぞれの求めているものや意図を分析しよう。オンラインとオフラインでは、顧客の求めている価値が違うケースも少なくない。オンライン接客の顧客のニーズがわかれば、要望にあったサービスを提供できる。定期的にニーズの分析・検討を行い、オンライン接客のサービスの改善を行っていくべきだろう。

オンライン接客の事例

オンライン接客を取り入れている業界の事例を取り上げていこう。さまざまな業種ですでにオンライン接客は行われている。これからオンライン接客を本格的に導入しようか検討している企業や、すでにオンライン接客を取り入れているがなかなか成果に結びつかない悩みを抱えている企業は、参考にしてほしい。

化粧品メーカー

コロナの影響を受けて、実店舗での接客や商品を手に取って試せるテスターサービスの提供が難しくなった化粧品メーカー。Zoomなどビデオ通話ツールを使って、販売部員による美容サービスを提供している。

肌の悩みや自分に似合う色などアドバイスが欲しい顧客のために、パーソナルカウンセリングを行う。またAI機能を使ったパーソナルカラー診断やスキンチェックなども人気だ。

アパレル

アパレルは、すでにECサイトを取り入れているメーカーなども多く、オンラインによるさまざまなサービスを展開している。商品の画像だけではなくモデルが着用したときの動画、オンライン試着などのサービスを受けられる。もちろん似合う服やコーディネートの提案などもオンラインで行っている。

百貨店

さまざまな商品を取り扱う百貨店でも、オンライン接客を取り入れたサービスを提供している。Zoomによるオンライン接客や、専用アプリによるショッピング、チャットやビデオ接客、リモート決済などができる。

またライブコマースを活用し、ゲストによるトークやバイヤー、スタッフとの会話、おすすめアイテムの紹介など、実際に店舗で販売員と会話するようなやり取りで商品をチェックできる。季節ごとのおすすめ商品なども見られるので、来店しなくても欲しいものが手に入れられると人気だ。

不動産

不動産業界でもオンライン接客を導入している。新築の分譲マンションをモデルルームで体験するのではなく、VRで室内を見られるサービスを展開。立体感がありリアリティのあるマンションを内見できる。また電話やビデオツールなどによるオンライン相談もあるため、購入を検討している人だけではなく、売却や賃貸の査定、物件の内見、購入や売却、賃貸、さらに税務や法律に関することまで、気軽に相談できる。

家電

取り扱う品数やメーカーの多い家電量販店では、ブランド毎のオンライン接客サービスを展開。専門オペレーターによる実際の商品を使用する実演や操作方法などを紹介してもらえる。また質問に回答すると最適な製品をおすすめしてくれるサービスも。オンライン接客では気になる商品を手に取ることができないが、スタッフが画面越しに実際に使用しているところを見ることで、製品の機能性や使いやすさなどを確認できる。

フィットネス

フィットネス業界でもオンラインによるレッスンや指導などが普及している。トレーナーからのアドバイスを受けたり、エクササイズ時の動きの確認をしてもらえたりする。コロナで外出が減り、運動不足に悩む人も増えているが、オンラインによる指導があれば、一人では運動が続けられない人も続けやすくなるメリットがある。

銀行

銀行では、従来の店頭での資産運用のアドバイスなどを、オンラインで対応。インタラクティブ動画を使い、顧客が自分で運用スタイルを選択していくことで診断し、意向に近い金融商品を選べるサービスを提供している。長文の資料などを読むより動画の方がわかりやすく、顧客の資産運用のハードルを下げている。

結婚式

結婚式場でも、インタラクティブ動画を使い式場内の各施設をウェディングプランナーが紹介するサービスを提供している。動画の中では、ユーザー自身が気になる情報はすぐにわかるよう、タップすると詳細情報が表示されるなどの工夫がされている。また、動画内で料金プランやフェアの予約、問い合わせもできる。

オンライン接客は新たな販路


実際の場所へ足を運べない人もターゲットにできるオンライン接客は、これからも多くの企業で取り入れられるだろう。成果に結びつけるためには、顧客の求めているものが何かを分析し、欲しい情報を提供することが不可欠だ。適宜分析や改善を行いながら、ターゲット層が利用しやすいサービスを提供できるようにしていきたい。

お役立ち資料データ

  • 大手企業はいかにして 2021年年末調整を成功させたか?

    【PR】株式会社エフアンドエム 従業員数千名~数万名規模の大手企業5社にインタビューをおこないました。 年末調整システムの導入から、導入後の運用まで、 どのような取り組みをおこなったのかをご紹介していきます。 「小売業」「飲食業」「鉄道」「教育機関」と、多種多様な業種を参考にすることで、 それぞれの業界の特性や、注意すべき点が具体的に理解できる内容となっています。 資料でこんなことがわかります 01.年末調整電子化を考えるようになったきっかけ 02.年末調整クラウドソフトの導入スケジュール 03.年末調整クラウドソフトを導入する上で大変だったこと 04.年末調整クラウドソフトを導入してわかった…

  • Googleマップ対策で集客向上!有名企業8社の成功事例集!

    【PR】株式会社カンリー 「PRONTO」「パリミキ」「てもみん」など、飲食・小売・サービス業における有名店舗も実施!Googleマップの店舗情報を一括管理することで、店舗集客の向上や業務効率化に繋がった事例を8社分ご紹介。 「Canly(カンリー)」は2万店舗以上でご利用いただいている、Googleマップ・SNS・HPの一括管理サービスです。複数店舗を運営する企業様に集客向上・業務効率化を目的としてご活用いただいています。本資料では、Canlyを活用し成果の出た企業様の事例をご紹介します。 ▶︎掲載している企業 【飲食業】 ・ニラックス様(すかいらーくグループで70店舗運営) …

  • 減少する新聞折込チラシの効果とは?-世代別・業態別で分かる傾向

    日本新聞協会発行の新聞の発行部数に関する最新データと、 1万人以上を対象にした、折込チラシ実態調査の2つで構成されているのが本資料です。 実態調査については、年代別、業態別について簡潔に傾向をまとめています。 ▼本資料でわかること▼ 最新のデータによる新聞購読の現状 独自調査による世代別・業態別の折込チラシの活用傾向 昨今の新聞折込チラシの削減計画の参考などにお役立てください。