洋服の青山がネットとリアル融合の独自システム「デジラボ」の導入店拡大、今期大型店、中型店含む120店に導入
2022.06.09
青山商事は、ネットとリアルの融合システム「デジラボ」を2023年3月末までに新たに「洋服の青山」120店に導入する。システム導入は6月14日から順次開始する予定。

「デジラボ」は、ネットとの連携によって在庫の確保とリアル店舗の接客サービスの両メリットを最大限に生かす同社独自のシステム。
導入店の店内に、全店の在庫と連動するタッチパネル式の大型サイネージやタブレット端末を複数設置し、お客はこれらの端末を使い全国に展開する「洋服の青山」の1000万点以上の豊富な在庫の中からお好みの商品を選ぶことができると共に、販売員の接客を受けながら実際の商品の色柄や着心地などを確認した上で購入することもできる。

システムを利用して商品を購入すると商品は自宅に配送となる。購入後は手ぶらで帰ることができる他、後日店に商品を受け取りに行く手間も不要となるとしている。
一度販売員の接客を受けながら「デジラボ」で買物を体験することで、利用者のネット通販に対する抵抗感を払拭し、「洋服の青山オンラインストア」の利用を促進すると共に、店舗とEC(電子商取引)サイトの両方を利用する客層の拡大にもつなげていく。
また、「デジラボ」では、店舗で同じ色柄のスーツをサイズ別で保有する必要がなく、限られたスペースで多くの種類を陳列できるというメリットがあるため、「デジラボ」開始当初は主に都市部の売場面積100坪未満の狭小店を中心に導入していたが、ネット連携による品揃えと利便性の高さなど反響があったことから、現在では全国の大型店、中型店への導入も進めているという。
システムを導入したこれらの店舗ではスーツ売場の一部を縮小し、現在強化しているオーダースーツコーナー、テレワークにも対応するビジネスカジュアル商品やレディス商品を拡充するなど、売場の再構築を行っている。今後導入する店舗においても売場を有効活用し、各店舗の需要や地域特性に即した魅力ある売場を目指す。



「デジラボ」には商品を検索する機能の他に、画面上でスーツやネクタイなどのコーディネートができる機能、人気の商品をランキング形式で表示する機能、画面上の販売員がサイズや色柄といった商品の絞り込みをサポートする機能など、販売員の接客を受けることなくセルフサービスで買物を楽しめる「非接触」の機能となっている点も生かす。
選んだスーツに合うシャツやネクタイを画面上で自由に組み合わせて、さまざまなコーディネートを確認できる。これによって具体的な着用イメージを持つことができる他、気に入ったコーディネート商品はそのまま購入することもできる。

また、「デジラボ」導入店の人気商品をランキング形式で表示する画面も設けた。ランキングは1~10位まで表示され、情報は日々更新される。人気の商品が一目で分かる仕組みとなっている。

購買サポートとして、画面上の「キャラクタースタッフ」がビジネス、就職活動、結婚式といった利用者の着用シーンや要望のサイズ、価格帯、色柄などの商品の絞り込みをサポートするサービスも導入。商品選びをスムーズに行える他、購入時の不安感の払拭にもつながるとしている。
