竹下浩一郎

リテール総合研究所所長『リテールガイド』編集長。1975年長野県上田市出身。中央大学文学部文学科英米文学専攻卒業後、小売業経営専門出版社の商業界に入社。スーパーマーケット経営専門誌『食品商業』編集部、チェーンストア経営専門誌『販売革新』編集部を経て2014年『食品商業』編集長就任。この間、世界最大級の食品見本市SIALパリの新商品国際審査員などを務める。20年5月ロコガイド入社、『リテールガイド』の創刊編集長就任。同10月にロコガイドがリテール総合研究所を設立、代表取締役に就任。23年1月組織改編に伴いリテール総合研究所所長に就任。一般社団法人日本惣菜協会『中食2030』(ダイヤモンド社)「スーパーマーケットにおける中食の未来」執筆の他、コーネル大学リテール・マネジメント・プログラム・オブ・ジャパン講師、スーパーマーケットGood Action Initiatives推薦委員なども務める。ファイナンス修士(専門職)(中央大学)。モットーは「正直であること」。

  • 2020.09.20

    シルバーウィーク期間、イオンリテールの首都圏店舗が38都道府県の商品を販売する「小売業の社会的機能」的な意義

    イオンリテールは9月18日(金曜日)から22日までの5日間、主にシルバーウィークの期間をターゲットに、北は北海道から南は沖縄県まで、38都道府県の約200品目の産品を南関東カンパニーの管轄する東京都、神奈川県、千葉県、山梨県の総合スーパー(GMS)「イオン」「イオンスタイル」77店で展開する。「おうちで旅気分」との統一POPを用いて各店でコーナー展開、合計販売点数は28万点に及ぶ見通し。 通常、シルバーウィークをはじめ連休の前は、帰省などの手土産として銘菓などの需要が高まるため、特に首都圏の店舗では、東京都や神奈川県産などの商品を中心に品揃えしている。 また、例年であれば、「シルバーウィークは…

  • 2020.09.15

    米国ウォルマートが挑むドローン配送にみる、技術活用へのハングリー精神

    9月14日、ウォルマートは米国で初めてのドローン配送業務を開始することを目指して、ルワンダで医療用品などのドローン配送事業などを手掛けるジップラインとチームを組んだことを発表した。当面、このサービスではヘルス&ウェルネスの商品を配送することが想定されているが、将来的にはゼネラルマーチャンダイズの配送も視野に入れている。 ジップラインは世界最大のドローン配送ネットワークを運営している。16年後半にルワンダで医療用品などの配送を開始し、現在までに複数の国に渡る2000万人を超える人々にサービスを提供している数千の医療施設に、20万以上の医療用品を安全に届けてきた。 ジップラインの技術を用い…

  • 2020.09.15

    イオンリテールがネットスーパー事業で店舗受け取り「ドライブピックアップ!」を本格稼働開始

    イオンリテールが、インターネットで注文した商品の「店舗受け取り」を強化する方針を発表した。9月10日、イオン東久留米店(東京都東久留米市)に専用レーンやインターホンなどを備えたドライブスルー方式による注文商品の受け取りサービス「ドライブピックアップ!」を設置、本格稼働を開始した。 2021年2月期の上期、イオンリテールはネットスーパー事業の中で、店舗で受け取れる「ピックアップサービスの強化」に注力。注文した商品を自宅に配送するのではなく、お客が店舗まで来店し、受け取るサービスで、ピックアップサービスを利用すれば配送の場合に近隣店舗で300円(本体価格)かかる配送料もかからない。 イオンリテール…

  • 2020.09.11

    三越伊勢丹が伊勢丹新宿店に店内「ガイドマップ」のショップ「イセタンシード」を開発

    三越伊勢丹は9月2日、伊勢丹新宿店本館1階に「毎日が広がる、 デイリーライフライブラリー」をコンセプトにした「ISETAN Seed -Daily index-」をオープンした。 「百貨店は広すぎてどこに何があるのか分からない」「何か欲しいけれど、欲しいものが見つからない」「長時間の滞在を避けたい」などといったお客の声を受け、「繋がるための、 ガイドマップ」 をエリアコンセプトに、伊勢丹新宿店の各フロアから売れ筋を中心に約100ブランド、約1300アイテムを選定し、1つの売場として編成した。お客と商品が出会う場と位置付ける。 「あたらしい時代に、 あたらしいショッピングスタイルを。」 同売場を…

  • 2020.09.07

    西友の中期事業計画「スパーク2022」から学ぶ。PBなど新戦略を続々実施フェーズへ

    西友が2019年6月に発表した中期事業計画「スパーク2022」に基づいたプライベートブランド(PB)開発および調達における新たな戦略を発表した。 スパーク2022では、「地域のみなさまに、良いものを安く」をコンセプトとし、新たに「お客様への4つの約束」を設定。1つ目は「毎日のお買い物を一番安く」。ウォルマートグループの一員として、同社が始め、守り続けている毎日低価格(エブリデーロープライス、EDLP)を実現するため、価格プロモーション、PBや独自輸入商品を拡充していくことがそれにあたる。 2つ目は「新鮮な生鮮食品」。地域で支持されるスーパーマーケット(SM)になるために品質と鮮度を徹底的に追求…

  • 2020.09.03

    米国ウォルマートがSaaS強化。新たなメンバーシッププログラム「ウォルマート+」を開始。

    ウォルマートは店舗とオンラインを組み合わせることで、お客にさらなるお金と時間の節約を実現する新しいメンバーシッププログラムの「ウォルマート+」を開始すると発表した。 「ウォルマート+はウォルマート社が持つユニークな資産を生かして、忙しい家族の生活をより便利にする」との主旨で発表された同プログラムは、即日配送対象の2700店を含む4700店で利用できるもので、メンバーは店舗からの無制限の配送と燃料の値引きを受けることができる。結果としてより早い買物が実現できるというわけだ。現在、「Delivery Unlimited(無制限の配送)」として提供されているサブスクリプションサービスを強化したような…

  • 2020.09.02

    日本のオーガニック市場を創造するBio c’ Bon(ビオセボン)の現在地

    ビオセボン・ジャポンは8月25日、19店目となるコレットマーレ店をオープンした。首都圏を地盤とする同社は東京都に14店を展開。今回のコレットマーレ店は神奈川県内では新百合ヶ丘店(川崎市麻生区)、横浜元町店(横浜市中区)、小田急藤沢店(藤沢市)、日吉店(横浜市港北区)に次ぐ5店目、全社では19店目となる。 JR桜木町駅から徒歩約1分の場所に位置する大型商業施設の1階のアパレルの撤退跡に出店した。「有機に特化したスーパーマーケット(SM)なので、館自体の集客には貢献できる。お客さまの幅も広がっていくのかなと期待している」と今井顕輝・取締役サプライチェーン本部本部長兼輸入部部長。 同社は、イオンと、…

  • 2020.08.30

    米国アマゾンが「ゼロベースから作り上げたリアルの食品店」を開業

    「店内で買おうが、オンラインで買おうが関係なく、シームレスな買物体験を提供する」。米国アマゾンが、「アマゾンフレッシュグロサリーストア」と名付けられたリアル店舗をオープンした。以前からその存在が伝えられていたが、今回いよいよカリフォルニア州ロサンゼルスのウッドランドヒルズにオープンすることとなった。アマゾン・フレッシュ・ストアーズのジェフ・ヘルブリング・バイス・プレジデントが同社のブログで発表した。 8月28日にウッドランドヒルズの一部お客に招待状の形でメールを送信し、今後数週間のうちに広く全てのお客に対してオープンしていく見込み。アマゾンとしては、お客のフィードバックを収集し、学習するために…

  • 2020.08.28

    「カインズピックアップ」も設置、カインズ羽生店に見るウィズコロナ時代の戦略

    カインズが埼玉県羽生市内1号店となるカインズ羽生店をオープンした。8月25日にプレオープン、翌26日にグランドオープンを迎えた。 岩瀬土地区画整理事業地内の新しい街、「安心」「賑わい」「癒し」をテーマとした「愛藍(あいあい)タウン」内への出店。この出店で、埼玉県内では29店目体制となった。 衣、食、住関連がそろう大型モール内への出店で、カインズ羽生店を核店に、コスモ石油、眼鏡市場、吉野家などが同時オープンした他、年内にはユニクロ、ABCマート、スターバックスコーヒーなども順次オープンする予定。また、隣接した敷地にはニトリが7月22日にオープンしている他、今秋にはスーパーマーケットのベルクを核店…

  • 2020.08.25

    百貨店へ新規出店、「ヤオコー」まるひろ南浦和店が狙うものは?

    ヤオコーが、百貨店の1階部分に出店した。7月28日、埼玉県地盤の丸広百貨店の南浦和店の1階食品館跡にヤオコーまるひろ南浦和店を開業。旧浦和市の浦和地区6店目としてドミナントを強化する他、居抜きのため制約のある狭いバックヤードの中での店舗運営に挑戦することで、都心店舗モデルのノウハウ蓄積を図る狙いもある。この出店で店数は169店となった。埼玉県内では92店目となる。 JR京浜東北線、武蔵野線などが乗り入れる南浦和駅から約200m、徒歩約2分の駅前に立地する。周辺には高層マンションや多層階アパートが多く、出店1km圏内の人口密度は1万5000人以上と高い。 年齢構成は30~59歳がボリュームゾーン…

  • 2020.08.18

    100坪でも目指すのはあくまで「主力買いの店」、サミットストア神田スクエア店の挑戦

    サミットは、7月10日、東京都千代田区内初出店となるサミットストア神田スクエア店をオープンした。東京都84店目、全社では119店目の店となる。JRの神田駅、お茶の水駅からも近く、特に都営新宿線小川町駅からは徒歩7分ほど、都営新宿線・三田線、東京メトロ半蔵門線神保町駅から徒歩9分ほどとなっている他、小川町に直結する東京メトロ千代田線新御茶ノ水、同丸ノ内線淡路町駅といった多数の駅から徒歩圏内ということで、アクセス面では「非常に好立地」(星野郁夫・取締役常務執行役員サイト開発部・店舗開発部分掌)と判断している。 神田警察署、東京電機大学の神田キャンパスの跡地を親会社の住友商事が開発したオフィスビルで…

  • 2020.08.15

    ヤオコーが川越的場店でもネットスーパーをスタート、改めて「ネットスーパー」を考える

    約1万品目を最短4時間で届ける ヤオコーは8月27日からYAOKO ネットスーパー川越的場店を開業、ネットスーパーサービスを開始すると発表した。同社のネットスーパーは、三芳藤久保店(三芳町)、志木宗岡店(志木市)、上福岡駒林店(ふじみ野市)、川越南古谷店(川越市)、川越今福店(川越市)、川越山田店(川越市)に続いて7店舗目。 ヤオコーのネットスーパーは、店舗で販売する商品のうち、支持の高い商品を中心に約1万品目を取り扱い、最短4時間で届けるサービス。チラシ商品に加え、生鮮食品や日配食品、加工食品、デリカ(惣菜、寿司、ベーカリー)商品も品揃えする。 また、妊娠中や小さな子供がいて忙しいお客に向け…

  • トライアル長沼店

    2020.08.14

    トライアルのDX最前線「スーパーセンタートライアル長沼店」は何がすごいのか?

    積極的にテクノロジー導入を図っているトライアルカンパニーが「関東初のスマートストア」として、スーパーセンタートライアル長沼店を7月3日リニューアルオープンした。当初は5月の予定だったが、新型コロナウイルスの影響で、特に中国の機材の工場が稼働を止めていたこともあって遅れたが、無事リニューアルが完了した。 同社の歩みは、日本のスマートストアの歴史でもあるといえる。いまからさかのぼること2年以上前、2018年2月には本社構内の実験店舗トライアル ラボ店(福岡市東区)において、ウオークスルー型RFID会計ソリューションの実証実験を実施した他、お客が自身で商品をスキャンしながら買物をしていき、カートに装…

  • 2020.08.11

    ザ・トップマネジメント 「ベータ・ジャパン 北川卓司カントリーマネージャー」:新たな小売業を語る

    販売を主目的としない「小売りの新しい形」を日本へ ――米国の事業を日本で展開しようと思ったきっかけ、可能性を感じた部分は。 北川 小売り全体が厳しい中、オンラインで買われる方が多くいらっしゃる。その際、「それでは、店舗はどのような形で進化していく必要があるか」と考えたときに、よく昔から「体験型にシフトしよう」と言われてきたと思う。 ただ、それを「販売しながら体験にフォーカスする」といった形でやる場合、結局、売れたりすると販売の方にどんどんシフト、フォーカスしてしまう流れが多いと思っている。 その点、b8ta(ベータ)は、販売はするが、最初から主目的として販売を置いていないことを明言している。か…

  • 2020.08.08

    ザ・トップマネジメント 「アクシアル リテイリング 原 和彦社長」:コロナ時代の先進経営を語る

    社会貢献の一環で外食とコラボ、「競合」から「相互補完」に関係が変わった ――まとめ買いで客単価が上がる傾向にあった。7 月に入ってからの状況は。 原 客単価の水準は4~6月とあまり変わらず、昨年対比でほぼ2桁の伸び。ただ、客数が数%下がってきているので、売上昨年比で見ると、4~6月に比べるとやや下がってきている。ただ、まだ、もちろん客単価の方が上に出ているので売上昨対で見ると高い伸びではある。 ――買物が変わった。買物の頻度を減らし、まとめ買いをする傾向になったといわれているが。 原 頻度はある程度、減っているが、まとめ買いの傾向はちょっと落ち着いてきているのかなと思っている。必要な量のみ買わ…

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