竹下浩一郎

リテール総合研究所所長『リテールガイド』編集長。1975年長野県上田市出身。中央大学文学部文学科英米文学専攻卒業後、小売業経営専門出版社の商業界に入社。スーパーマーケット経営専門誌『食品商業』編集部、チェーンストア経営専門誌『販売革新』編集部を経て2014年『食品商業』編集長就任。この間、世界最大級の食品見本市SIALパリの新商品国際審査員などを務める。20年5月ロコガイド入社、『リテールガイド』の創刊編集長就任。同10月にロコガイドがリテール総合研究所を設立、代表取締役に就任。23年1月組織改編に伴いリテール総合研究所所長に就任。一般社団法人日本惣菜協会『中食2030』(ダイヤモンド社)「スーパーマーケットにおける中食の未来」執筆の他、コーネル大学リテール・マネジメント・プログラム・オブ・ジャパン講師、スーパーマーケットGood Action Initiatives推薦委員なども務める。ファイナンス修士(専門職)(中央大学)。モットーは「正直であること」。

  • 2020.08.07

    イオンリテールが進めるリアル店舗を生かしたDX「レジゴー」利用率3割近くまで上昇

    イオンリテールが導入店舗を拡大している「レジゴー」の利用率が高まる お客の利便性向上と楽しい買物体験の実現を目指す取り組みの一環としてイオンリテールが導入店舗を拡大している「レジゴー」の利用率が高まっている。5月15日にオープンしたイオンスタイル有明ガーデン(東京・江東)では、東京都内初展開となるレジゴーを導入、オープン当初からレジゴーが導入された初めての店となったが、オープン約1カ月後の6月17日の段階で使用率は30%近くにまで高まっている。 レジゴーは、お客自身が店頭に設置された専用のスマートフォンで商品のバーコードをスキャン、専用端末機で会計をする仕組みで、「レジに並ばない」「レジ待ち時…

  • 2020.08.07

    シリコンバレー発「体験型ストア」b8ta(ベータ)が日本上陸

    「体験型ストア」として米国で小売関係者から注目されていたb8taが、日本法人であるベータ・ジャパンを通じて2020年8月1日、新宿マルイ本館1階と有楽町電気ビル1 階という都心の好立地に、日本初進出となる2 店を同時オープンした。 b8ta は15年、サンフランシスコ近郊のシリコンバレーの一角でもあるパロアルトに1号店をオープン。売場には平均的な大人の腰の高さほどのテーブルの形の什器が整然と並び、約60㎝×40㎝を1区画として、区画ごと什器の上に商品とタブレットが並ぶ。お客はそこにある商品の現物を実際に試すことができる他、その商品に関する情報をタブレット、もしくは売場にいる「テスター」と呼ばれ…

  • 2020.08.07

    TOUCH TO GOとは?無人決済店舗の仕組みや最新の動向を解説

    新型コロナウイルスの蔓延により、様々なシーンにおいて、ソーシャルディスタンスの確保や三密回避が求められている。このような社会的要請もあり、2020年以降、実店舗を省人化し、不必要な接触を回避するため、会計を自動化するセルフレジの導入が一気に加速した。 その中で、ウォークスルー型の完全キャッシュレス店舗「TOUCH TO GO(タッチトゥゴー)」がその店舗数を増やしてきている。 本記事では、そんな「TOUCH TO GO」とは何か、その仕組みや最新の動向まで解説していく。 TOUCH TO GOとは? TOUCH TO GOとは、株式会社TOUCH TO GO(タッチトゥゴー、TTG)が、開発提…

  • 2020.08.07

    ライフスタイル提案に踏み込むカインズの新フォーマット店舗「スタイルファクトリー」

    カインズは「ライフスタイルDIY(Do It Yourself)ショップ」とのコンセプトを持つ新フォーマットの「Style Factory(スタイルファクトリー)」を関東に初出店した。従来のような大型のホームセンター(HC)ではなく、売場面積100~300坪、アイテム数はHCで7~12万のところ、3000~4000程度に絞り込んだ小型店。ショッピングセンター(SC)などのテナント出店がメインになるとみられる。 高家正行社長は、「自分らしい暮らし、自分だけの空間を作っていくとか、家事が楽しくなる、そういった自分らしさ、楽しさを自分で作って行こうというのが、『ライフスタイルDIY』というコンセプト…

  • 節約が進む? 新型コロナウイルスの影響で、買物行動に変化あり

    2020.08.07

    節約が進む?新型コロナウイルスの影響で、買物行動に変化あり

    日本のみならず、世界中の生活をそれまでとは一変させてしまった感のある新型コロナウイルスの猛威。日本では外出禁止などの策は採られなかったが、外出自粛が強く求められ、実際、日本中の街から人の姿が消え、経済活動も大きく制限されることとなった。経済活動面で、唯一の例外は、スーパーマーケット(SM)やドラッグストアなどの必需品を主に扱う小売業態だった。 実際、統計データでは4月のスーパーマーケットなど食品小売業の売上げは惣菜を除いて軒並み大幅増になった。長年低迷を続けてきた鮮魚でさえ既存店売上高前年比は100%を大きく超え、惣菜を除く他の部門は既存店売上高が2桁の伸長を見せた。昨年10月の消費増税を経て…

  • 買物メモはスマホで。女性の若年vs高齢層の買物スタイルの違い

    2020.08.07

    買物メモはスマホで。女性の若年vs高齢層の買物スタイルの違い

    メインのお客が高齢者になっている小売業は少なくない。特にスーパーマーケット(SM)などは、「食」という必需品を扱う業態にとっては、本来は全ての世代が対象であり、実際に来店もしてもらいたいところだが、実際には若年層の集客に課題をかかえている企業が多いのが現実だ。 なぜ、そうなってしまっているのか。それを探るために、若年層と高齢層の買物情報に対する意識に着目。今回、株式会社ロコガイドが実施した調査のデータからは、チラシの位置づけなど、2つの世代の買物情報に対する価値観の違いが浮かび上がってきた。日々、感じている人も多いと思われるが、やはりチラシのみに頼った集客施策ではなかなか若年層には響かなくなっ…

  • 2020.08.07

    新MD強化&電子棚札導入・省人化で生産性向上も目指すヨークの新戦略

    セブン&アイグループの首都圏におけるスーパーマーケット(SM)の新戦略が本格的に動き出した。6月1日、ヨークマートの商号をヨークに変更し、イトーヨーカ堂の食品館とディスカウントフォーマットのザ・プライスを移管した他、グループの新たなSMとして18年4月に新たに設立されたフォーキャストを吸収合併。先立つ4月30日には都市型SMのザ・ガーデン自由が丘を展開するグループのシェルガーデンもそごう・西武傘下からセブン&アイ・ホールディングス傘下に移行し、シナジーを追求していく態勢とするなど、統合と再編に踏み込んだ。  5月13日には、千葉県市原市に新たなフォーマットの1号店としてヨークフ…

  • 2020.08.07

    都心部を小型店で攻める「オーケー」の競争力、コロナ禍でも前年比120%超え

    低価格に強みを持ち、業績も一際好調なオーケー。首都圏を地盤とする中、大型の店から100坪台の小型の店まで高い競争力で手掛けることができるのが強みで、曳舟店(東京・墨田)の131.37坪、湘南台店(神奈川県藤沢市)の140.41坪など、150坪クラスの小型店も立地に応じて展開している。 今年も400~600坪クラスの中規模店をオープンする一方で、例えば3月18日オープンの吉祥寺店(東京都武蔵野市)は208.67坪、5月27日オープンの三鷹北口店は286.08坪といった形で、小型店の出店を続けている。 二宮涼太郎社長は「都心は攻めたいので、(売場面積が)小さくても出店していく」と都心部への出店意欲…

  • 新聞折込チラシはホントに閲覧されているのか

    2020.08.07

    新聞折込チラシはホントに閲覧されているのか?進むデジタルシフトの重要性

    小売業、特にスーパーマーケット(SM)といえば、折込チラシが有効な販促ツールであるというイメージが強い。店頭の棚の確保と同様、いかにチラシに掲載されるかが重視された時代もあったが、実際にはチラシの効果は年々下がっているというのが実情ではないだろうか。 それを実態として示す数字がある。図表①は新聞の発行部数と折込広告の市場規模の推移をまとめたものだ。一目瞭然なのは新聞の発行部数の急激な減少である。2005年からの15年間で約1500万部減少している。特に最近はその減少率が大きくなっていることを考えると、今後、さらに厳しい状況を迎えることになりそうだ。 それと連動するように、折込広告の市場規模も右…

  • 元祖グローサラントが約3年ぶりの新規出店「イータリー HARAJUKU」

    2020.08.07

    元祖グローサラントが約3年ぶりの新規出店「イータリー HARAJUKU」

    飲食と物販を融合させたフォーマットを40店展開し、世界各国の出店地域で存在感を放つイータリー。日本では2008年に1号店をオープンしたものの、その後、事業縮小。15年にイータリー・アジア・パシフィックとして再出発し、17年8月に約450㎡(約136坪)のグランスタ丸の内店をオープンした。 ちょうどそのころ、スーパーマーケット(SM)の競争激化によって「食の機会」の争奪戦が発生したことなどが重なって、SMが外食の分野への侵攻を本格化していた。「グロサリーストア(SM)」と「レストラン」を合わせた造語である「グローサラント」といった言葉も定着し、イータリーはその大本命ともいえる存在だった。 ただし…

  • 2020.08.07

    絶好調ヤオコーの「原点回帰」戦略に迫る、生鮮は素材中心、調理済みはデリカに集約する

    ヤオコーは6月17日、所沢有楽町店をオープンした。国道463号線南側と県道6号川越所沢線北側にある深井醤油工場跡地への出店で、北方面約500mに西武新宿線の航空公園駅、南西約900mに西武池袋線・西武狭山線の西所沢駅、南東約1.1kmに西武新宿線・西武池袋線の所沢駅がある。 ヤオコーの他、サイゼリヤ、マツモトキヨシ、クリーニング、美容室、歯科医院で構成されるネイバーフッドショッピングセンターを形成している。深井醤油からヤオコーが土地を借り、ショッピングセンターを開発した。付近にはマンションなども多く、自転車と徒歩での来店が多くなるとみている。 所沢市にはすでに5店出店しているが、所沢市内では南…

  • 2020.08.07

    「脱縦割り」目指す意欲店となるマルエツ横浜最戸店

    マルエツは2020年7月17日、横浜最戸店をオープンした。05年まで最戸店として営業していた物件で、至近にあるイトーヨーカ堂の大型店との競合もあって一度撤退し、他店にリーシングをしていた。 その後、15年を経てそのリーシングが満期を迎え、「この15年間、私たちがやってきたことを集大成としてもう一度チャレンジしてみようと合意した。大きな店にも負けない、小さな店ということで一回やってみようということで、会社としては気合が入っている」(古瀬良多社長) 神奈川県横浜市港南区の北側に位置し、京浜急行本線、横浜市営地下鉄ブルーラインの上大岡駅西口から徒歩約10分、北側550mに位置している。周辺には戸建住…

  • 大規模複合開発「有明ガーデン」内に「都市型イオンスタイル」有明ガーデンがオープン

    2020.08.07

    大規模複合開発「有明ガーデン」内に「都市型イオンスタイル」有明ガーデンがオープン

    イオンリテールは5月15日、イオンスタイル有明ガーデンをオープンした。同店が出店する「住友不動産 ショッピングシティ 有明ガーデン」は、住友不動産の開発による店舗数200店超のリージョナルショッピングセンター(RSC)に位置づけられる大型商業施設であるが、もともと4月24日にグランドオープンする予定だったが、新型コロナウイルスの影響で延期。6月17日に施設開業、8月1日に全体のグランドオープンを迎えた。 イオンスタイル有明ガーデンとクリーニングとベーカリーといった生活必需品の店舗のみ、5月15日に先行オープンしていた。施設1階に2285㎡(約691坪)の食品主体の売場面積で出店。 都心へのアク…

  • 2020.08.07

    消費者データから見る「新型コロナ」緊急事態宣言解除前後の生活者の変化

    新型コロナウイルスは小売業界を大きく変えた。必需品を販売するスーパーマーケット(SM)やドラッグストアには多くのお客が集まり、全体の売上げを押し上げた他、マスクやトイレットペーパーなどの紙類、あるいは小麦粉やカップ麺など特定の分野の商品が軒並み欠品した。 一方、食品などの必需品以外の衣料品や住居用品を主力とする小売業、あるいは飲食店、サービスなどを提供する店は、当局の自粛の要請もあってお客は減り、売上げはかつてないほどの減少となった。 結果として、SMなどの小売業で働く人は、医療従事者などと同様にエッセンシャルワーカーとして、世間の感謝の念を集めた。一方で、感染のリスクにさらされた状態で業務に…

  • 2020.08.07

    カフェ&ベーカリー併設という「新スタイル」で物販との相乗効果目指す北野エース

    北野エースを展開するエースが、従来のグロサリーストアの枠組みを超え、カフェ&ベーカリーの展開に踏み込んだ。 6月17日、住友不動産が開業した大型商業施設の住友不動産ショッピングシティ有明ガーデン内にKITANO ACE有明ガーデン店をオープン。 売場面積は73坪で、24席を擁する「CAFE & BAKERY(カフェ&ベーカリー)」を初めて物販と併設して展開。レジはカフェ&ベーカリーのカウンターと物販で分けている。ベーカリーとドリンクの提供があるため、カウンターには常に2人ほど付けている。 店内焼成なし、仕入れのみで構成するベーカリー 今回、同社が手掛けるカフェ&…

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